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zoom RSS 国際Aマッチデー「ジーコ日本代表対ボスニア・ヘルツェゴビア戦」雑感  自己主張とスタイル

<<   作成日時 : 2006/03/01 22:22   >>

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■攻撃について@:MF陣の「ゴールに絡めるポジション」取りとゴールの関係!?

いゃ−よく追いつきましたよ。最後のワンプレイだったと思うのですが、見事な同点ゴールでした。決めた中田英はすばらしかったと思いますし、中村のセンタリングも見事でした。しかしながら、このジーコ日本代表の勝負強さはなんあんでしょうね。ぜひとも本番でも見せてもらいたいです。ってことで、まずは最後のゴールシーンを振り返ってみたいと思います。前方へ放り込んだのは宮本(?)だった気もするのですが、このボールを柳沢が競ってこぼれたボールが右サイドにポジションとっていた中村の元へ。中村が一度切り替えしてからセンタリングを入れ、これに中田英が反応してダイビングヘッド。GKが一歩も動けずゴールとなるわけですが、このシーンのポイントは中村がセンタリングを入れた時のゴール前にいた日本代表の攻撃陣の人数であったと思ってます。



            ●DF       ●DF      ●DF  ○柳沢
              ○中田英     ○大黒  ○小野         ○中村
                                ↑          (センタリング)

図にするとこんな感じですが、柳沢、大黒、小野、中田の4人いたんですよね。まぁ柳沢は数えないほうがいいかもしれませんが、攻撃的MF中田英&ボランチの小野がペナルティエリア内にいて攻撃的MF中村がペナルティエリア横からセンタリングを上げてます。このMF陣の「オフザボールの動き」で「ゴールに絡めるポジション」に位置できたことが、ゴールにつながったと思う次第です。もしもあのシーンで中村がボール持っているときにゴール前にFW大黒しかいなかったら? ゴール前に1人しかいないなら当然、相手DFは対処しやすいわけですしゴールは生まれなかったでしょう。ですが中田英、小野がこの位置まで上がってゴール前に3人いれば、中村のセンタリングの選択肢は当然増えますし、ボスニアDF陣は守備のマークがずれてしまうわけです。で、たぶんこのような「MF陣がいかにゴールに絡めるポジション取りができるか」&「実際にゴールできるか」がジーコ日本代表の攻撃のポイントであると思っているのですが…。

■攻撃についてA:ゲームメイカーの「自己主張」とゴールゲッターの「自己主張」の関係!?

そんな詰まり気味の展開のなかでも・・いや、全体として消化不良といった感覚だったからこそ、中田英寿のプレーコンテンツ(意志やイメージのコンテンツ)が光り輝いていたとも言える。まさに中盤の底に君臨する本物のゲームメイカー(本物のボランチ!)といった雰囲気じゃありませんか。もちろんミスもあるけれど、素晴らしく忠実で実効あるディフェンスを基盤に、ボールを持ったら、「まず遠いところ」をイメージしたリスキーな仕掛けにチャレンジしつづけるプレー姿勢には、前述した本場の自己主張がてんこ盛りなのです。ズバッと音がするくらい鋭いタテパスを最前線まで通したり、ドカン!と大きなサイドチェンジや勝負のタテパスを送ったり・・また、自ら(多くのオプションを生み出す!)ドリブルで仕掛けていったり・・。いいね。
http://www.yuasakenji-soccer.com/yuasa/html/topics_3.folder/06_japan_vs_bosnia.html

おなじみ湯浅氏が言うようにこの試合の中田英の攻撃時のゲームメイクはすばらしかったと思いました。バイタルエリアを利用する「クサビパス」と、ボスニアDF陣の後ろのスペース(主にサイド)を狙うパスをうまく織り交ぜていたと思いました。まさに湯浅氏が言うとおり「自己主張」が感じられるプレイですばらしかったわけで、もう先日のアメリカ戦と比べると段違いに違うなぁと感じた次第です。やっぱジーコ日本代表には「ゲームメイクする意識&自覚を持ったボランチ」が必要だと改めて思いました。ただちょっと気になったのが、中田英のゲームメイクパスの後の攻撃のスタイルがあまり見えないってところなんですよね。まぁウラのスペースへのパスが通って「GKと1対1」の状況になれれば、もうそれを決めるだけでいいのですが、そういう状況が作れるのは当然数えるほどしかないわけで。クサビパスからワンツーなど駆使して中央突破を狙うか、もしくは1度サイドに展開してセンタリングからゴールを狙うのが考えられる「理想のスタイル」だと思うんですが「誰がどのようにセンタリングを上げて」、そのセンタリングを「誰がゴール前で受けてシュートするのか」という「自己主張」が見えないわけですよ。かなり前にもこの点については書いたのですが、要はFWやゴールを狙うMFなどの「ゴールを狙う人」が主語になるプレイが少ないというか、もっとほしい。

つまりは「ゲームメイクの自己主張」でなくて「ゴールゲッターの自己主張」がジーコ日本代表には必要であると、改めて思ったわけです。

久保も高原もよくやっていたと思いますし、相手DF陣が「ゲームメイクの自己主張」は許しても「ゴールゲッターの自己主張」は許さない守備をしていたのが多分に影響していたとは思いますが、「この位置にセンタリングを上げろ」とか「ここにパスして俺にシュート打たせろ」的なアピールがあまり見られなかったような気がしたんで、それが残念でしたね。まぁ高原のヘディングシュートは見事でしたが、ゴール前での怖さみたいなものは正直感じられかったとでも言いましょうか。まぁ久保もしかりでしたが。

あと攻撃に関して言えば、この試合ではSBの攻撃参加からの崩しがあまり見ることができなったのが残念でした。前半は両SBはかなり高いポジションをとっていたように見えたのですが、有効なセンタリングが入った記憶はあまりないんです。ボスニアDF陣がそういう「サイドを崩されない」守備をしていたというのも影響したとは思うのですが、4−2−2−2システムの場合、SBの攻撃参加というのはサイドから崩すための重要なポイントであると思っているので、このSBの攻撃参加からの崩し部分はぜひとも本番までに修正してもらいたいですね。

■守備について@:日本の守備の崩され方とアレックスの論外の守備力

さて守備についてですが、後半はヤバイシーンのオンパレードでした。ジーコ日本代表がやりたいことをやられてしまったとまでは言い過ぎかもしれませんが、サイドをきれいに崩されてしまいました。ボスニアに決定力があればあと2点〜3点くらいは取られていたでしょう。日本代表の崩され方は主にこんな感じでした。まず相手にボールをポゼッションされプレスを掛けますがうまくいかず、相手にうまく「サイドチャンジ」をされてしまいます。そして、サイドで数的不利な状況となってしまいドルブルなどで突破されセンタリングを上げられ、ゴール前にフリーの選手に合わせれシュートを打たれる。前半開始早々にまさにこの形で崩されるわけですが、まぁこの時の日本DFの対応はお粗末でした。サイドチェンジされた跡に一度クサビのパスをバイタルエリアに入れられるんですが、そのボール&選手に対して4人でバラバラに取りに行って簡単にワンツーで叩かれて左サイドに広大なスペースを作り、フリーでセンタリングを入れられ、しかもゴール前でフリーでヘディングを合わされていたんですよね。



                      ○中澤              左サイドのスペース   
             ○宮本→       ↓                ↑
                     ●ボスニアFW  ←○アレックス   ↑
                    ↑  (ポストプレイ)            ↑ 
                   ○日本の誰か                ↑ 
                                          ボスニアSH

このシーン、アレックスはパスを出した相手SHの選手をケアすべきだと思いました。左サイドのスペースをケアするできであったと。百歩譲って「アレックスが中に絞る」なら、MFなりCBがサイドのスペースをケアしないといけないと思うのですが、あの状況ではどう考えてもそれは無理に見えました。武藤さんを始め多くの方がアレックスの守備に関して指摘されてますが、まぁこういう論外な守備を見せられるとやはりそう感じるのは確かです。このシーン以外にも後半、再三に渡ってアレックスのところはボスニア攻撃陣に崩されていたわけですが、このアレックスの守備をどうするのかは、やはりジーコ日本代表の一番の課題である気もします。
ただねぇ。じゃSBに守備の達人を入れたり、ボランチに守備の達人を揃えたりして「守備から考えたチーム作り」をすればいいのではと言われると、それはまた違うと思うんですよね。

■守備についてA:守備よりもリスクを承知で攻撃的に行く意味とスタイルの関係!?

これは同時にメッシ封じでもあった。モリーニョのアイデアが素晴らしいのは、攻撃力のアップと守りのウイークポイントの強化を両立させたところだ。オレゲルが背走し、デコがカバーリングに下がれば、メッシへのボール供給力が下がる。つまりメッシの攻撃力を下げるために守備を強化するのではなく、攻撃を彼のサイドに集中して前線に孤立させてしまおう、という読みだ。チーム力とは突き詰めれば攻守バランスだから、攻撃を強化して守備の時間を短くすることが守備力のアップと考えることはできる、理論的には。http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/eusoccer/0506/spain/column/200602/at00008152.html

いきなりチェルシーの話で恐縮ですが、ここで木村氏が言う「攻撃を強化して守備の時間を短くすることが守備力のアップ」という考え方。これって、なんとなくジーコ日本代表にも当てはまることなのかもしれないと思ったりしてます。危険な賭けだとは思いますが、ジーコ日本代表がW杯で勝つためには「リスクを承知で攻撃的に行く」しかないって思うんですよね。そういうスタイルで戦うことは、全然OKだと思うんですよね。

たとえばバルセロナとチェルシーでよくそのスタイルが攻撃的か守備的かって議論がされているわけですが、そのどちらが良いとか悪いとかって一概には言えないと思ってます。そこには監督の好むスタイルというのも影響すると思いますし、そのチームを構成する選手の資質ってのも、これまた大きくそのスタイル影響すると思います。で、そういう点から考えてみますと、ジーコ監督の好むスタイルは「攻撃的サッカー」であると思うし、日本代表が抱える選手の特質(特徴?)は「(海外で活躍する)攻撃的な中盤の選手」であると思うわけです。そしてたぶんジーコ的にはその「攻撃的なスタイル」を貫くためにSBに求めるのは攻撃力であり、守備がダメなのは承知の上で「攻撃力に秀でた選手」を起用していると思うんです。

まぁ単純にSBというポジションをどう捉えるかという問題な気もします。

 チェルシーみたいにウイングを駆使するチームにとっては、SBの攻撃参加はそれほど求めないかもしれませんし(私的には求めますが)、同様にサイドハーフにそのようなサイドからの突破を求めるシステムやフォーメーションを敷くのも可能であるとは思います。がジーコのスタイルはそれではないわけです。その理由は日本にはすばらしい中盤のタレントがそろっていてそれを生かしたいからであると思いますし、またジーコがブラジルの英雄であるからという面も影響している気もします。

何を今さら当たり前のことを書いているんだろうって気もしますが、言いたいことはサッカーでは「攻撃重視のスタイル」もあれば「守備重視のスタイル」もあれば「4−3−3」のウイングを生かしたサッカーもあれば、オーソドックスな「4−4−2」もあれば、プレッシングを生かした「3−5−2」もあるということ。要は「スタイル」は1つでなくいろいろあり、どの「スタイル」を選択するかは監督の好みや選手の資質であり、それを生かして試合に勝てるかどうかってことが重要だと思うわけです。守備を生かしたチームなら相手に失点を許さないような「1−0」での勝利を目指すサッカーをするのがもっともであると思うし、逆に攻撃を生かすチームなら相手に失点を許しても「それ以上にゴールを奪って勝利を目指す」ことがそのやり方であると思うんです。え、ジーコ日本代表はバルセロナやブラジル代表みたいな攻撃力はない? まぁそうかもしれませんがじゃイタリア代表のような守備力があるかと言われれば、やはりノーだと思うわけですし「ない、ない」って言ってたら何も始まりません(笑)。まぁさんざん「スタイル」って話をしてきましたが、監督&選手のほかに「国民性」ってのも、その国のサッカースタイルに多分に影響してくると思います。まぁ日本人の好むスタイルがどういうものかは一概に言えないかもしれませんが、バルセロナファンが多いみたいですし、それに似た「攻撃的なスタイル」で代表が臨むってのはいいと思いますがね。どうなんでしょう?

■総括:良くも悪くも「ジーコ日本代表らしさ」が出た試合!? 中村のキックはやっぱ武器ですね。

ってことで話が脱線しまくりましたが、ボスニアヘルツェゴビナ戦に戻ります。良くも悪くも「ジーコ日本代表らしさ」が出た試合であったと言うところでしょうか。個人的には小野と中田の共存をもっと見たかったですし、松井も見たかったですが、まぁいい強化試合になったと思う次第です。あと中村のキックというのは一番の「武器」なんだなぁって改めて思いました。なんか、うまくまとまりませんでしたが以上です。
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タイトル (本文) ブログ名/日時
日本対ボスニアヘルツェゴビア
毎度の事ながら「課題が浮き彫りになった」というのが実情だと思います。試合のたびに課題が浮き彫りになりますが、そろそろ課題を消化していかないと… ...続きを見る
トゥーキック
2006/03/02 00:30

コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
まあサントス以上に彼を重用し続けるジーコの意図が
全く理解できないのが一番の問題点のような・・・
他に適任者がいない、というのであれば
わからんでもないんですが
JでサントスよりもSB適正があると思われる選手も何人もいるし
サントスよりも攻撃面でも貢献できそうな
サイドの選手もいますよね。
そういった選手を一切見向きもしないから
サントス叩きの声が大きくなるんだと思いますよ。
トラマ
2006/03/02 00:02
いやー、SBに守備専門を置けとか、いろいろ出てますがおっしゃるとおりだと思います。そういう問題ではないと。

昨日の試合だとバックラインでのパス回し(ポゼッションサッカーの必然的な組み立て)にプレスがきつく、良い意味での時間稼ぎが出来なかったです。あれも地味に効いていた気がしますね。あと、追い越す動きへの対処策。これはマジでいると思いました。
まあ、中もフリーにさせすぎといえばそうなんですがね。

とりあえず有意義なテストマッチになって良かったです。3トップも経験できましたし。世界レベルのシミュレーション(笑)も体感できたし。
あとは、もう少し守備意識高くなれば大丈夫なんじゃないかな? 昨日の高原はかなりよかった。
RR
2006/03/02 00:07
松井を見られなかったのは残念でした。
でも、この前の試合は海外の視察が多数いたようですし、ワールドカップ本番へ向けた最終兵器にするために、あえて出場させなかったのかなーとも思いました。
私としては、鈴木を出してほしいのですが、ジーコには見限られてしまったのですかね?
ヨネモン
2006/03/02 01:56
はじめまして。内容が凄い充実してますね。とても楽しく読ませていただきました。
サントスの守備はどこでも話題になっていますね。この課題をジーコがどう修正していくのか。重要な初戦の相手は知将ヒディングなだけに、なるようになれ的に対応では失点率が高くなりそうです。
ヴィオール
2006/03/02 16:47
>トラマさんへ
ベースボールマガジン社から出ている「ZICO」を読むと、ジーコの理想のSBがいなくてサントスをコンバートしたと書いてあります。まぁそういうことなんでしょうが、自らサントスをコンバートさせた責任みたいなのもあるのかもしれませんね。
>RRさんへ
「もう少し守備意識高くなれば大丈夫」はそうかもしれませんね。守るべき時間帯はきちっと守り、攻めるときは攻めるってことなんでしょうか?
>ヨネモンさんへ
鈴木はW杯はどうなるんでしょうかね? 松井とあわせてジーコがどういうメンツを選ぶのか興味深いです。
>ヴィオールさんへ
これからもよろしくです。ヒディングは不気味ですね。ただFWの軸と予想されるビドゥカはボロで3〜4番手な感じで試合に出てないわけで。これが吉と出るか凶とでるか?
doroguba
2006/03/02 22:23
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