イタリアサッカーは守備的か退屈か? PART1

 ローリングストーンズの「サタニック・マジェスティーズ」というアルバムをご存知でしょうか? 
 1968年にストーンズが、ビートルズの「サ-ジェント・ペパーズ」に対抗して作ったと言われるサイケで芸術的なアルバムで知る人ぞ知る名作(?)なのですが、いわゆるローリングスト-ンズ的なロックのアルバムではなく、好き嫌いが分かれる「賛否両論」の作品です。

 別にストーンズについての話ではないのですが、今回はサッカーを見る上での「賛否両論」の話。
といいますか、イタリアのサッカーはつまらないかどうかについてです。

■イタリアのサッカーは守備的で退屈? 

 先週の金曜日「エルゴラッソ」において、おなじみの片野道郎氏の「CALCIOおもてうら」のコラムでは「イタリアサッカーの美学」について書かれてました。

>「無目的なポゼッションは、まったく無意味などころか逆に危険だ。パスを繋ぎ続ければ、ボール
>のラインよりも前に多くの選手が進出して、チーム全体が前がかりになる。そこでボールを奪わ
>れれば一気にカウンターを浴びる危険がある。そういう形でチームの”エクイリプリオ”を失わせ
>るポゼッションは百害あって一利なしだ。重要なのはむしろ、攻守のバランスを崩さずに試合の
>主導権を握り、効果的な攻撃を続けること。」

 コラム内でミランのアンチェロッティ監督の上の言葉が引用されいるのですが、ここで言う”エクイリブリオ”とはイタリア語でバランスという意味だそうです。イタリアサッカーといえばすぐ守備的「カテナッチョ」と言う人もいるが、それはイタリアではとっくに過去の遺物(特にトップチームに関しては)であると片野氏。もちろんイタリアが世界で一番「ディフェンスに強く執着する」サッカーだと思うが、イタリアサッカーで今、もっとも重要とされているのは「攻守のバランス」だとこのコラムで言ってます。
 
>ボールを支配し試合の主導権を握ってゴールを目指すのをよしとするか、一瞬の隙を突いて一
>気にゴールを陥れるのをよしとするか。結局のところサッカーというゲームをどう捕らえるかの違
>いである。その違いを楽しむことができれば、けっしてスペクタクルといえないサッカーにも、面白
>さや独自の美学を見出すことができるはずである。
                       (「エルゴラッソ3/11・12号」片野道郎「CALCIOおもてうら」
                                第18回「ポゼッションと攻守のバランス」より)

 昔のように「カテナッチョ」で守備的ではないけど、「バランス重視」の「相手の一瞬の隙」を突く今のイタリアサッカー。スペインリーグのように「スペクタクル」でないかもしれないが、見方によってはそんなイタリアのサッカーにも、面白みや美学を見出すことができるのではと言っています。

 ■守備的ではなく、バランス重視のサッカーだけど、つまらん試合もあるような…。

 ユベントス、ミラン、インテルなどは、確かに必ずしも「守備的」なサッカーではないと思うし、ウディネーゼ、レッチェ、カリアリなどセリエAには個人的に注目しているチームはたくさんあります(パレルモもいいチームだと思うし、パルマも嫌いでないです)。
 とはいえ中には「見ていてつまらないサッカー」をするチームもあるといいますか、「見ててつまらない試合」もあるのは事実と個人的には思う次第です。

 例えばこの前のレッジーナとメッシーナ戦は、正直、見てておもしろくなかった。
 2-0で迎えた後半早々にメッシーナは守備固めして逃げ切りを狙うのですが、その守備重視の戦術(?)はまぁいいとして、それを攻略するレッジーナの攻撃が退屈でした。まぁあれだけ相手に引かれれば得点するのは厳しいのかもしれないですし、いくつか惜しいシーンもありましたがおもしろくなかったのですよね。

 何故おもしろくないと聞かれれば、まぁ得点が入る気配がなかった&実際に入らなかったという
ことなのかもしれません。

 レッジーナの攻撃は、バリエーションが少なく単調なんですよね。センターFWのボナッツォーリのヘッド武器だしそれを生かすのもわかるのですが、もっとミドルシュート打つなりドリブルで仕掛けるなりしてもよかったと思うんですよ。まぁそういう個人技を持った選手がいなかったと言ってしまえば、それまでですが…。中村は「そういうプレイ」ができると思うんだけどね。
 
 まぁここで言いたいことは「守備的」なサッカーそれ自体よりも、「単調な攻撃」しかできないサッカーがつまらないって言いたいわけ。もちろんその単調なサッカーを繰り返してもゴールできれば問題ないのかもしれません。おもしろいと感じるのかもしれません。
チェルシー戦でのボルトンのように。

この項、長くなったので次回につづく。
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