プレミアリーグ「マンチェスターユナイテッドVSチェルシー」雑感  守備組織について

>マンチェスターUのファーガソン監督は「先週末(ウェストブロムと引き分け)の時点で、2位は
>無理だと思ってた。でも、今日の目的は、自信を持ち続けることだった。全体としてはよかった
>よ」と敗戦にも不満は口にしなかった。
http://sports.yahoo.co.jp/soccer/wld/headlines/ism/20050511/spo/11374000_ism_00000050.html

 ファーガーソン的には「全体としてはよかった」ですか。そうですか…。
 正直どうしちゃったんだろマンUというのが、試合後の個人的な感想です。まぁマンUの選手の心の中は、すでにFA杯決勝にあったのかもしれないですが、ダフにロッベンにテリーと主力を欠いたチェルシーに対してあまりにもあっさり負けすぎではないでしょうか? マンUのホーム最終戦ということで、それなりに苦戦すると思っていたのですが…思った以上に両チームに差があったということでしょうか。まぁあくまで今シーズンに関しての話ですが。

■得点シーンを振り返る

 この試合、得点シーンを中心に振り返りますと、試合開始早々に怒涛の攻撃を見せたマンUが先制します。7分でした。ゴール前の混戦からこぼれたボールを(というかフートのクリアミス)、ルーニーが左サイドからミドルシュート(というかフートが詰められず)。ゴール前にいたジョンソンがなぜかクリアできず、そのままニステルローイが、おしゃれヒールシュート。ゴール。さすがのクディチーニもなすすべなしのマンUの先制点でしたが、まぁフート&ジャンソンのミスがらみなので、しょうがないです(笑)。この2人は今シーズン成長したと思いますが、ここぞと言うときのミスを無くすのが今後の課題ですね。テリーもいないし、ダフ&ロッベンもドログバもいない。うーーん。これはチェルシーやばいかもと思わせるマンUの先制点でしたが、まぁそんな考えは杞憂に終わります。「失点しても慌てない、今年のチェルシ-」はこの日も健在で、徐々にペースをつかみその17分に同点に追いつきます。ペナルティエリアの外からチアゴが思い切ったミドルシュート。これがゴール右スミにポストとクロスバーすれすれのところに決まるファインゴールで同点。チアゴのスーパーシュートがすばらしすぎで、まぁGKキャロルはどうすることもできなかったシュートだと思います。が、シュートを決められたあとのキャロルの表情を見ると、なぜか「GKのミス」って思えてしまうんですよね。あのキャロルの動揺っぷりは、いつ見ても笑えます。個人的には同点になった「うれしさ」よりも、キャロルの姿を見た「笑い」の方が勝ってしまいました。いやー、ある意味「すばらしコメディアン」ですねキャロル。同点のまま、試合は後半へ。
 後半早々からチェルシーが優勢に試合を運びます。グジョンセン&ジョーコールの変幻自在の動きにマンUDFが翻弄されます。左サイドバックのギャラスの攻撃参加も効果的でした。迎えた後半16分。チェルシーが逆転します。自陣からカウンター攻撃でランパード→チアゴ→グジョンセンと「縦パスにより中央突破」が決まり、最後はグジョンセンが冷静にキャロル(笑)をかわしてゴール。リオファーディナンドの軽率なミスもありましたが、「前線からDFラインまで間延びした」マンUのおそまつな守備陣のおかげで生まれたようなゴールでした。まぁ実質コレで勝負あり。終了間際にランパードの見事なインタ-セプトから、最後はジョーコ-ルがゴール前で押し込んで駄目押し。まぁこのゴールはVTRで見る限りオフサイドでしたが、ゴールは認められ3点目。そのまま3-1でチェルシーで勝利。今シーズン、マンUに対して見事「ダブル」(ホーム&アウェイ連勝)を決めることとなりました。確かこれで、シーズン最多勝ち点記録&アウェイ連勝記録更新となったのかな? 

■マンUの守備と攻撃について

 マンUの守備&攻撃は、正直、思った以上に機能してませんでした。攻撃に関してはプレビューでもい書いたとおリ、ニステルローイの孤立とルーニー&ロナウドの個人技頼みだったのは想定の範囲内でしたが、守備がね~。
 要はこちらも「選手個人の能力頼み」な感じなんですよ。この試合のチェルシーの2点目なんて、マンUの「守備組織のなさ」というか「コンセプトのなさ」が顕著に出ていた気がしました。まぁカウンターを受けて守備体制が整ってなかったのかもしれませんが、FWとMFとDFの3つのラインというかゾーンがバラバラなんですよね。「引いて守る」とか「高い位置から守る」とか、チームによって守り方はいろいろあると思いますが、まぁマンUはそのどちらでもない中途半端という感じ。このチェルシー戦に関しては、明らかにそうでした。さらにチェルシーと同様の4-3-3システムだったみたいですが、4人DFラインとその前守備的MFの間のスペースがもろに弱点というか「守備の穴」ができていて、そこをチェルシーのグジョンセンとジョ-コールがうまく突いたというところでしょうかね。同じ4-3-3システムでもチェルシーの守備と比べると、「組織」として機能してないように見えたということです。まぁチェルシー&モウリ-ニョの守備戦術がすべてだとは言えないし、監督によって戦術はさまざまあっていいとは思うんですがね。

■チェルシーの守備について

 号数は忘れてしまいましたが、立ち読みで読んだNumberのチャンピオンズリーグに関する西部氏の記事。そこで、CLベスト4に進んだクラブの守備陣について「全体に守備ゾーンが後ろに下がっていてそれが最先端だ」というようなことを書かれいたのを読んで、個人的にその意見に賛同しています。まさにチェルシーの守備がそれで、「ゾーンを下げて守るリトリートの守備」が基本だと思ってますが、ちょうど木村浩嗣氏がスポナビのコラムで、チェルシーを「引いて守る守備」の見本として紹介されてます。そこで書かれている3つのポイントが、まさにチェルシーの守備の基本だと思うのですが、一方で「単に引いて守ること」だけがチェルシーの守備ではないとも思ってます。
 対戦相手によって「前線からプレス」にいったり「引いて守ったり」していると思いますし、また時間帯や試合展開によって、そしてボールの位置と自分たちの守備陣系によっても「前線からのプレス」&「引いて守る」を使い分けていると思うんですよね。まぁ基本は確かに「むやみに最終ラインを押し上げないで、ある程度ラインを引いて守ること」ですが、ポイントは「DFとMFの間隔・ゾーン」を決めて守り、複数の選手で「連携して守る」というの決まりごとが、さまざまな状況でしっかりと決められてできていると思う次第です。

 まぁチェルシーの守備はおいておいて、話をマンUの守備戦術に戻します。まぁマンUの守備だって「決まりごと」はあるのでしょうし、この試合に限って「組織が崩壊」していたのかもしれませんが、少なくともこの試合の2点目&3点目のような失点シーンは、今シーズンのチェルシーではなかったと思います。

■来シーズンのマンUはどうなる?

 この試合を見る限り、マンUの攻撃&守備戦術は機能してませんでした。監督をファーガソンのまっまでいくであれ他の人に変えるであれ、来シーズン以降なんらかの手を加えないとやばいように
感じました。まぁしょせん私はチェルシーファンなので他人事ではあるのですが、ライバルチームが
強いほうが面白いですからね。まぁライバルチームが強くなりすぎるのはなんですが(笑)。
 
■審判とスカパー解説陣(日本のね)について

 最後にいくつか。この試合の主審グレアムポールはまぁ最低でしたね。マケレレ&ギャラスにイエロー&10ヤード前進ペナルティというのを2度もやるのは見てて不快でした。ニステルローイにはイエロー出してましたが、ルーニーには「注意」しかしてなかったみたいですし、なんか統一性なかったように感じました。まぁ審判に文句言うのはよくないことだと思うけど、イエロー乱発&10ヤード前進乱発はどうなんでしょ。
 この試合の日本のスカパー解説人は、解説はプレミア久しぶりの粕谷氏。実況は鉄人・八塚氏でした。正直、この2人は非常によかった。落ち着いてきちんと試合に没入でしました。というかそれまでの数試合の実況・金子ジジイ&解説・高木がひど過ぎただけなんですが。
 表彰式でフートが出てきたとき、「おや?ブーイングですね」なんて言われるくらいならまだ辛抱しますが、来シーズンはもうちょっときちんと実況頼みますよ金子先生。
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