コンフェデ杯「日本代表VSブラジル代表」プレビュー②  ジーコ日本代表の「4-4-2」を再考

ジーコ監督「ブラジル戦も4バック」日本はギリシャ戦に続き、ブラジル戦も4-4-2の布陣で臨む。ジーコ監督は「けがなどがなければこの前(ギリシャ戦)と同じ。先発も変えない」と述べた。MF中田(フィオレンティーナ)MF中村(レジーナ)らを中心に中盤の連係で欧州王者を内容面で圧倒した自信に加え、選手の間で4バックへの違和感も解消しつつある。ジーコ監督は「3バックでも5バックでも選手の気持ちが入っていなければ機能しない」と、戦う姿勢の重要性をあらためて強調した。http://www.nikkansports.com/ns/soccer/japan/f-sc-tp3-050621-0018.html
どうやら今のところ「4-4-2」でブラジル戦も戦うみたいです。ギリシャ戦からの継続ということなんでしょうが、ブラジルだからといってビビルことはない、自分達のサッカーをやるぞってことなんでしょう。勝っているチームはいじるなという言葉もありますので、その選択は間違ってないのかもしれません。個人的には「4-4-2」でブラジルとまともに戦って大丈夫か?って気持ちもありますが、一方でどこまで戦えるのかを見てみたい気もする次第です。まぁ単純にバランスという面から考えると、「4-4-2」というか「4バック」の方がいいとは思うのですが、何せ相手はブラジルですから(カカが出なくても)。というわけで、今回はジーコ日本代表の「4-4-2」(コンフェデ仕様)を検証。先日のギリシャ戦の「4-4-2」のよかったと思えた点、課題と思った点を再度検証しつつ、ブラジル戦の戦い方を妄想してみたいと思います。

PART1:ジーコ日本代表「4-4-2」攻撃編:キーマンはFW的MFの小笠原!?

コンフェデギリシャ戦をあらためて見ました。この試合ギリシャの出来はおいておいて、言うまでもなく日本代表の攻撃は機能していたように見えました。なぜに機能したのかというのは人それぞれ見方があると思いますが、個人的に2列目に入ったMF小笠原の動き&ポジショニングがよかったのがその理由の1つであると思った次第です。前半36分の日本の攻撃シーンをピックアップしてみます。そう、あの柳沢がペナルティエリアに入ってシュート打てるのに打たず、足を滑らせてしまいチャンスを逃したシーンです。あのシーン、フィニッシュ以外の柳沢の動きは見事でした。左サイドに引いてボールを受けた柳沢が前を向いて、中央に位置していた小笠原にクサビのパス。ワンツーみたいな形で小笠原から中央でパスを受けた柳沢が、今度はペナルティエリアのちょい外に位置していた玉田へまたクサビのワンツーパスを決めてフリーでペナルティエリアに侵入。シュート!…はしないで切り替えしというのが一連のプレイの流れでした。


【ギリシャ戦:前半36分の攻撃①】             【ギリシャ戦:前半36分の攻撃②】  
 
           ○ギリシャの白髪GK                  ○ギリシャの白髪GK 

     ○DF     ○DF(ハゲ) ○DF          ○DF   ○DF(ハゲ) ○DF  
                  ●玉田                          ●玉田
  ○DF    ●小笠原        ○DF     ○DF      ●小笠原    ○DF
           ↑                                ★柳沢        
          ↑                                ↑         
    ★柳沢↑                                ↑             
                                                           
 ※左サイドでボールを持った柳沢が、中央の       ※パスを受けた小笠原が走りこんで    小笠原へクサビパス。小笠原が後ろ向いてパ        来た柳沢にリターンパス。ワンツー    スを受ける。                             みたいな形になる。

【ギリシャ戦:前半36分の攻撃③】             【ギリシャ戦:前半36分の攻撃④】  
          ○ギリシャの白髪GK                   ○ギリシャの白髪GK  
                                                    ★柳沢 
     ○DF         ○DF               ○DF     ○DF    ↑  
        ○DF(ハゲ)●玉田★柳沢             ○DF(ハゲ)●玉田 ↑   
  ○DF   ●小笠原      ↑ ○DF   ○DF   ●小笠原      → → ○DF                    → →                         →          
             → →                       → →              
       → →                           →                   
 ※再度パスを受けた柳沢が、今度は          ※2度のワンツーを成功させた           玉田へクサビパス。またもワンツーの         柳沢。GKと一対一となるが…      
   形となる。                          シュートは打たない。

毎度ヘタクソな図解で申し訳ありませんが、左サイドから2度のワンツーでDFラインを突破した柳沢の動きは秀逸でしたが、柳沢がサイドにポジションチェンジして空けたスペースに入ってクサビのパスを受けた小笠原のポジショニングに注目したい。この試合、中村とともに2列目の攻撃的MFを担当した小笠原でしたがジーコの指示だったのか、それとも中村と話し合ったのか、それとも自分の判断かわかりませんが「FW的な役割を担う意識&ポジショニング」みたいなものが感じられました。以前にもこのブログで書きましたが、ジーコ日本代表において2列目&3列目の選手が「FW的な役目」をできるかどうかってのは非常に重要なポイントだと思うんですよね。上の柳沢のシーンでは小笠原&玉田の2人が「前線の基点」となってチャンスを演出したわけですが、柳沢が空けたスペースをきちんと小笠原が活用しているのがポイント。例えば中村、中田、小野など日本の中盤の選手は、前を向いて「ラストパス」を出すというような「他の選手を使うプレイが好き&得意」という場合が多いと思うんです。もちろんそれは中盤の選手として一番必要なスキルどとは思いますが、「4-2-2-2」の2列目の選手には「パスを出す」ゲームメイク的な役割よりも「基点となってパスを受ける」FW的な役割が求められると思う次第です。理想は中盤の選手が変幻自在に「時に良質のパスを出せて」「時にFW的な動きでパスをもらえる」ってことだと思うのですが、それは現実的には難しい。ならばあらかじめ「ゲームメイカー的なMF」と「FW的なMF」ができる人を、バランスよく起用するのが監督に求められる仕事だと思うんですよね。というわけで「中村&中田」の2列目よりも、中田をひとつ下げて「中村&小笠原」の2列目のほうがバランス的にもいいのではって個人的に思う次第です。中田&中村には、どうもFW的な動きというかポジショニング意識が足りないような気がしてしまうのですが…、そうでもないですか? 

PART2:ジーコ日本代表「4-4-2」攻撃編②:SBの攻撃参加は囮でもOK? 高さ勝負は無理!?

ここ数試合、加地のデキはいいです。特にコンフェデに入ってから、積極的&効果的な攻撃参加が光ってます。メキシコ戦ではアシストもしてますしね。ですが、どうも日本代表の場合、SB&WBからの高いボールによるクロスではゴールが入る気がしない。メキシコ戦では得点シーン以外にも、加地のクロスから柳沢がヘッドなんてシーンもありましたが枠に飛ばないんですよね。要はサイドからのクロスに頭で合わせて得点できる人材がいないということでしょうか? 一般的にサイドからの攻撃が得点になりやすいと言われてます。ですが、それを可能にするには、SBやWBの「クロスボールの質」と中で合わせる人FWやMFなどの「ヘディング技術」の2つがあることなんですよね。世界で通じるかわかりませんが、久保は高さもあってヘディングもうまいと思うので彼がいればこのサイドからのハイボール攻撃は効果的だと思うんですが、柳沢や玉田や大黒が得点できる可能性は低いように感じるんですよね。なのでサイドから攻撃するなら、高さ勝負の「ハイクロス」でなく「グラウンダーのクロス」にしか活路がないような気がしてます。例えばグラウンダーのセンタリングをニアでFWが合わせるとか、グラウンダーのマイナス方向へのセンタリングで中盤の選手のミドルシュートとかです。まぁこれを行うには、SBやWBがかなりゴール近くまでボールを運ばないといけないわけですし、相手自陣にスペースがないと難しい。それを可能にするのはSBやWBといった選手の「サイドからの個の突破」で切り崩すか、もしくはカウンター的な攻撃で相手DFの人数が少ないってことだと考えると、そんなにそういった場面は選出できないとは思いますが。チームとしてそういった攻撃を共通して意識することが必要だと思う次第です。まぁ言うまでもないくあるとは思いますが。ちなみにサイドから高さを使った攻撃も当然しかけるべきだとは思います。ですが、これはあくまで「相手DFの意識をサイドにも向けさせる」ためであったり「相手の中央の守備をこじ開けるための手段」くらいに考えた方がいいということです。囮とまで言ってしまうのは変かもしれませんがね。あと、コンフェデの2試合では加地がシュートを打っているのは評価したい。これを続けていればいつかゴールできる! がんばれ加地! &サントスも打て!

PART3:ジーコ日本代表「4-4-2」守備編:4バックにおいてSBの守備応用力は重要! サントスは穴ですが、がんばるしかない?

守備に関しては昨日述べたのですが、ギリシャ戦見直してやばいと思ったのは右SBのサントスの守備。まぁ今更、何を言いますかって思う人もいるかもしれませんが、このギリシャ戦もひどいシーンありました。簡単に言えばアリバイ守備(by湯浅さん)という感じで、ギリシャのFWをマークしているんですがバイタルエリアで簡単にボールをキ-プされ、パスを出され、さらに対応が遅れてセンタリングも上げられるという感じです。ギリシャはクロスの精度がなかったので助かりましたが、ブラジルなら完全に得点されていたでしょう。4バックの場合は、SBの守備(理解)力はかんりポイントとなります。相手のサイド攻撃のケアはもちろん、時には中に絞って中央でCB的な守備をしなければならない場合も出てきます。サントスの守備対応応力はポイントとなりそうです。

おまけ:ブラジルVS日本は一応セリエA対決ですが…

 中田、中村、柳沢は言うまでもなくセリエAでがんばってますが、それぞれフィオレンティーナ、レジーナ、メッシーナとセリエAで中堅以下のクラブに所属してます。対するブラジルは、アドリアーノはインテル、カカはミラン、エメルソンはユーベと同じセリエAでもビッククラブの中心選手です。所属クラブのブランド力でサッカーの勝敗が決まるわけではないですが、実力差は確かにあるということは事実です。ですが、ビッククラブが中小クラブとの戦いすべてに勝てるのかと言えば、そうでもないというのもまた事実です。レッジーナやメッシーナだって、戦い方次第ではインテルにもミランにも勝つことができるんですよ。
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