プレミアリーグ第3節「チェルシー対WBA戦」雑感  ローテーション制とW杯イヤーとランパードと稲本

プロローグ:ローテーション制の余波? エッシェン加入でチェルシーから去った中盤の2人

バーミンガムは現地時間22日(以下現地時間)、同じイングランドのチェルシーからチェコ代表MFイリ・ヤロシク(27)をレンタル移籍で獲得したと発表した。シーズン終了後に完全移籍で獲得できるオプション付き。昨季途中にCSKAモスクワ(ロシア)からチェルシー入りしたヤロシクは、カップ戦も含めて20試合に出場。今季はリヨン(フランス)から加入したエシアン、マンチェスターC(イングランド)から加入したS・ライト・フィリップスに押し出される形で、ここまで行なわれた2試合のリーグ戦では出場機会を失っていた。なお、ヤロシクは23日のプレミアリーグ・ミドルスブラ戦でベンチ入りするとみられている。
http://sports.yahoo.co.jp/soccer/wld/headlines/ism/20050823/spo/16264100_ism_00000031.html
現地時間23日、チェルシー(イングランド)所属のポルトガル代表MFチアゴ・メンデス(24)がリヨン(フランス)に移籍することが明らかになった。移籍金は650万ポンド(約12億9000万円)とみられ、1両日中に正式契約が結ばれる見込み。
 チアゴは昨夏、ベンフィカ(ポルトガル)からチェルシーに移籍し、プレミアリーグ制覇などクラブの躍進に貢献。しかし、リヨンからガーナ代表MFミカエル・エシアンが加わり中盤の競争がさらに激化したことから、出場機会を求めて移籍を志願したという。
 モウリーニョ監督はこの件に関し、「彼はすばらしい青年だし、我々とともによくやってくれた。彼がいなくなるのは悲しいことだ。だけど、彼はプロフェッショナルとしての選択をした。私に『ここが好きだから、去るのはつらい。だけど、プロとしてもっと出場したい』と言ってきた。我々は彼の成功を願う」とコメント。さらに、チアゴが涙を流してチームメイトとの別れを惜しんでいたことも明かした。
http://sports.yahoo.co.jp/soccer/wld/headlines/ism/20050824/spo/14222100_ism_00000056.html

個人的にヤロシクのことを過小評価しすぎてました。プレイそのもののことではなく、その「サッカー選手としてプライド」ってことに対してです。まぁ、サッカー選手なら誰もが「ベンチで満足」と思うことなんてないんでしょうし、先発して常時活躍したいのは当たり前のことなんですけど、すべての選手がそうなれるわけではないのは言うまでもないわけで。「スーパーサブ」と呼ばれて決してレギュラーではないけどベンチにいて、途中交代でも完璧に仕事を成し遂げたり、いざと言うときに役に立つような選手ってのもいるわけです。まぁあくまで監督やチームにとって「役に立つ」ってことですが。昨シーズン途中に加入したチェコ人の中盤ヤロシク。彼は、チェルシーでレギュラーとなるような選手ではないけど、チームにとって役立つ必要な選手であると個人的には認識していました。言うなればモウリーニョにとって「便利屋」であったと思うし、本人も「便利屋」であることを自覚してチェルシーに移籍してきたと思っていたのです。が、本人はそうは思ってなかったということ。そんな「志の低い選手」ではなかったということです。チェルシーでレギュラーになることを目指して移籍したわけですし、ベンチにも入れないことは耐えられなかったというわけです。まぁふつうに考えれば「ベンチでOK」と思っているサッカー選手なるわけない。しかもヤロシクはチェコ代表選手。いくらチェルシーにとってモウリーニョにとっての便利屋であることを自覚してても、「ベンチにも入れない」なら新天地を求めるってことなんでしょうが…、ヤロシクはたとえ「出場機会」が減ってもチェルシーに残ると思ったんですよね。「便利屋を自覚しての、便利屋のプロとしてのプロフェッショなる選択」として。例えばGKのクディチーニみたいにね。

 WBA戦を前にして、チェルシーの中盤の選手であるヤロシク&チアゴがそろって移籍することなりました。チェルシーが中盤にエッシェンを補強したため、出場機会を求めて新天地へ旅立ったわけですが、この2人の移籍はエッション加入はもちろん「ワールドカップ杯前年」ってのが大きな理由であるのは間違いないわけで。代表チームにおいて微妙な位置にいる2人は、やっぱしワールドカップに向けてクラブチームで活躍してアピールしたいってことなんですよね。

本題:プレミアリーグ第3節「チェルシーVSウエストブロムウィッチ」 ローテーション制とワールドカップの余波

新加入のエシアンとS・ライト・フィリップスが初先発するなど、21日のアーセナル戦から先発メンバー6人を入れ替えた、チェルシー。序盤こそスローペースだったものの、23分にランパードのクラブ通算50ゴールで先制すると、43分にはS・ライト・フィリップスのお膳立てから、こちらもシーズン初先発のJ・コールが決めた。68分にはCKからドログバ、80分にも22日に娘が生まれたばかりのランパードが、この日2点目。終わってみれば、4点を奪う大勝だった。
http://sports.yahoo.co.jp/soccer/wld/headlines/ism/20050825/spo/11354400_ism_00000020.html
チアゴ&ヤロシクが去ったのも束の間。早くもプレミアリーグ第3節はWBA戦。今シーズンはローテーション制を導入を宣言するモウリーニョ監督は、このWBA戦でその宣言どおりアーセナル戦から先発を6人変えて臨みました。GKにはクディチーニ、右SBにグレンジョンソン、中盤にエッシェン、右ウイングにションライトフィリップス、左ウイングはジョーコール、そしてFWにドログバという6人が、先週末のアーセナル戦の先発から変更されてました。ポジションはだいたいこんな感じ。

                    ○GK:クディチーニ
            ●CB:ギャラス  ●CB:テリー
   ○SB:グレンジョンソン          ●SB:デルオルノ
                 ●MF:マケレレ
        ○MF:エッシェン   ●:MFランパード 
     
   ○WG:ショーンライトフィリップス      ○WG:ジョーコール

                ○FW:ドログバ

先発が噂されたCBカルバーリョはベンチスタート。これは例の「ローテーション制に不満」問題の余波だと思うのですが、本来ならこのWBA戦でカルバーリョも起用されて7人もの選手が入れ替わっていたことでしょう。

チェルシーのモウリーニョ監督は選手を英国車に例え、「たくさんの選手を抱えてるから、バランスよく起用しないとね。例えばベントレーとアストン・マーティンを持っているのに、毎日ベントレーにだけ乗るのは賢明じゃない。アストン・マーティンだって、使わないとね」と説明した。http://sports.yahoo.co.jp/soccer/wld/headlines/ism/20050825/spo/11354400_ism_00000020.html

これはモウリーニョが今シーズンローテーション導入している理由ですが、では、そもそもなぜに「ベントレーとマーティンの2台」も用意したのか? その理由は、もちろんチームに金があるからなんでしょうけど、最大の理由は以前このブログで書かせていただいたように最大の理由は2チームが必要なくらいの「過密日程」を乗り切るために他ならないと思うわけです。ではなぜに「過密日程」なのかと考えますと、それはW杯が来年あるからなわけです。まぁW杯がなくても毎年、過密日程だと思うのですが、今シーズンはそれに輪を掛けてすさまじい日程が用意されているということです。4冠を狙うチェルシーにとっては特にね。ということでローテーション制から「6人のメンバー」を変えて臨んだWBA戦。4-0で大勝したこの試合について、得点シーンを中心に振り返ってみたいと思います。

1点目:ランパードはすばらしい! それ以上にゴール前に3人詰めていたのがすばらしい

【1点目】…前半22分。WBAが自陣でDFがパスミス。ショーンライトフィリップスがボールを奪い右サイドに流れていたドログバへスルーパス。右サイドでパスを受けたドログバが中央へゴロのセンタリング。ゴール前に飛び込んできたエッシェンがスルーして左サイドのランパードがフリーでボールを受け落ち着いてシュート。ゴール左隅へ冷静に蹴りこんでチェルシーが先制! 娘が生まれたばかりのランパードは、チームメイトとゆりかごパフォーマンスのおまけつき。

開幕戦のヴィガン戦ではイマイチな感じだったランパード。前節アーセナル戦から動きがよくなり、あとはゴールのみって感じだったのですが、このWBA戦でついにゴール! 相手のミスに付け込んだ先制点でしたが、ランパードの「ゴール前に入る動き」と「キックの正確性」がとにかくすばらしかったと思う次第です。あとこのゴールはランパードのみならず、チェルシーの攻撃陣の動きやポジショニングも見事でした。右サイドにドログバが開いてパスを出したとき、ゴール前には後ろから飛び込んできた中盤のエッシェンとゴールを決めたランパードその後ろにいたジョーコールと、ドログバのセンタリングに対して3人待機していたんですよね(下図)。




                 ●相手GK
                     ●相手DF○エッシェン
           ○ランパード          ↑       ○ドログバ
       ○ジョーコール
    
         ※ドログバは右サイドに開いた時、ゴール前に3人いる図

サイドからのセンタリングに対し、ゴール前に1人よりも2人、3人いたほうがゴールが生まれる可能性は高いわけです。ましてやワントップシステムを採用しているチームで、そのFWがサイドに開いてチャンスメイクする場合は尚更。中盤の選手やWGの選手がゴール前にポジションを取らなければ、ゴールとなる可能性はないわけです。ランパードに関しては今更そのすばらしさについては言うまでもないですが、エッシェンという選手も負けず劣らずスゴイです。この1点目の飛び込みもそうですが、攻撃参加の回数&タイミングはバッチリですし守備に戻るのも早い。兎にも角にもすごいのが、その「運動量」。底なしのスタミナって感じで、ボールのあるところに効果的に絡んでいるんですよね。まぁシュートの精度がイマイチでしたし高さはないですが、その馬力&運動量と正確なボールを扱う技術はまさにワールドクラス。って、まだチェルシ-に来たばかりなんですよね。しかも2試合目。今後もっとよくなることでしょう。期待。

2点目:ライトフィリップスはすばらしい! 同等にジョーコールのポジショニングもすばらしい

【2点目】…前半42分。ハーフウェイラインあたりから、ランパードがWBAのウラへロビングのスルーパス。このボールに対してショーンライトフィリップスが競り勝ち、ライン際ギリギリからゴール手前中央で待つジョーコールへ。ジョーコールが落ち着いてゴール中央へ流し込みゴール!

このゴールはショーンライトフィリップス(以下SWP)のすばらしさが生んだものでしょう。ライン際での「粘り」はSWPの「身体能力」があってこそできたもの。ただ、まだ本調子ではないようにも思えます。もっと自ら切れ込んでシュートを打つ&打てる選手だと思うんですよね。シティではそうでしたし。エッシェンもそうですが、まだ他のチームメイトに遠慮しているところもあるんでしょうが、変な遠慮せずにガンガンいってほしいですね。ゴールを決めたジョーコールですが、相変わらずのポジショニングの良さから生まれた得点だったようにも思えました。アーセナル戦はベンチ外で本人的には「もっと出たい」ってのが本心なんでしょうが、黙々と仕事をして結果を出すのはサスガです。4人のウインガーの中では完全なるウインガーでないので、一人「異彩」を放っているジョーコールですが、チェルシーの攻撃陣では間違いなく必要な選手ですね。けっして出場機会が少ないからといって移籍することなどないようお願いしたいです。これは他の3人のウインガーも同様ですが。

3点目:ドログバはすばらしい! がデルオルノはもっともっとできるでしょ!?

【3点目】…後半68分。左サイドのジョーコールのCK。混戦からゴール右サイドにポジションを取っていたデルオルノがシュートというかセンタリング。そのボールがゴール前にいたドログバの前に転がり、豪快にゴールに蹴りこむ。

ドログバらしいゴールでしたが、ここではそのアシストをしたデルオルノに注目したいです。スカパー解説の粕谷氏曰く「今時点でのチェルシーの穴」なデルオルノ。このシーンでは見事なアシストをしましたが、私的には「穴」とまでは言いませんが「物足りなさ」はあるんですよね。「アシュリーコールを狙っていたモウリーニョが、デルオルノで満足するわけがない」と粕谷氏が言っていたのですがその意味するところはわかります。守備については当初からそれほど期待してなかったので私的にはむしろ「よくやっている」という感じですが、攻撃に関してはもっともっとがんばってもらいたいんですよね。WBA戦では確かにセンタリングを上げてチャンスメイクをしていたと思いますが、もっとペナルティエリア付近までボールを運ぶ意識があっていいと思うんですよね。例えばアーセナルの両サイドバックは、もっと「相手のペナルティエリア内」や「エンドライン近く」までドリブルでボールを運んで「完全に崩して」センタリングを上げる場合が多いですよ。もちろんアーリークロスも上げますが、それだけではないってことです。
 デルオルノは自らゴールすることができるくらいシュート力もあるし、ペナルティエリア内にボールを運ぶドリブル力もあるわけですから「もっと遠慮せずに積極的に」攻撃参加してほしいんです。サイドライン際を行ったりきたりの「アーリークロスマシーン」と化している気がするんです。それしかできないならしょうがないですが、そんなことはないわけで。もっと「中央に入ったり」「ゴールに向かう」動きを意識してもらいたいです。それができれば、間違いなくアシュリーコールと同等に、いやそれ以上になれると思うんですが??

4点目:ロッベンはすばらしい! けれども、もしもゴールが量産できない時に何かが起こる?

【4点目】…後半80分。左サイドでボールを受けたロッベンがドリブル突破! 2人、3人と交わしペナルティエリアに侵入。クレスポとのパス交換から、最後はボール前に待つランパードにボールが渡りシュート。ランパードがこの日、2点目のゴール!

ロッベンのすごさが出た得点シーンでしたが、本人的には「自らゴールしたかった」のでしょう。ジョーコールが得点したわけですしね。ただ相手チームは昨シーズンと違いロッベンのすごさをわかっているわけで、簡単には仕事させないような守備やマークをつけてきてます。まぁ相手がわかっていても止められないのがロッベンですが、ただチャンスメイクできても自らゴールを量産するのは昨シーズンみたいに簡単にはいかないと思う次第です。で「ゴールがなかなかできない」となった時に、本人がどう思うか感じるかってのが今シーズンのロッベンの出来を左右するような気もします。

 自らゴールを狙うために無理して強引な突破をしてチャンスを潰したりすると、「ゴールできないのはローテーション制で出場機会が少ないせいだ」と思う可能性もあるわけです。まぁロッベンはそんな頭の悪い選手ではないと思いますが、なにせ「W杯前」ですから。ふだんのシーズンとは違う心理状態になってしまう可能性もあるわけです。

エピローグ:稲本について よかったと思うけど監督とチームが…

稲本は後半途中から出てきましたが、個の守備はよかったと思いましたよ。エッシェンに対する守備は厳しかったですし、戦う気持ちもあったし勝負してました。ただチームというか監督があれではねぇ。正直、チェルシー戦のWBAは最悪でした。先取点取られた時点で戦闘能力なくしてましたから。そもそもシュートゼロってのは恥ずかしいですよ。ゲラ温存はチェルシー戦を最初から捨てていたってことなんでしょうか? まぁ昨シーズンも「クリスマスで最下位のチームは降格する」というジンクスを打ち破ったWBAなので、いきなりチーム状態が良くなることがあるかもしれません。はっきりいって「わからないチーム」なんですが、このチーム、ローテーション制で戦う必要はないでしょ? というかそんなメンツいないでしょう? 

「軽自動車とチャリンコ」の両方を駆使して残留狙うんでしょうかね?

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