プレミアリーグ第8節「リバプール対チェルシー戦」雑感  クラウチ封じと前線からのプレッシングの勝利

いやー、予想外の大差での勝利となりました。
プレミアリーグ第8節「リバプール対チェルシー」戦ですが、両チームの自力の差が出たと考えるべきか、それともモウリーニョ監督の戦略勝ちと考えるべきか? その両方かもしれませんし、そのどちらでもないのかもしれませんが、チェルシーが4-1というスコアで勝利。リーグ戦で開幕から無傷の8連勝となりました。試合を振り返ってみます。

試合開始前:スタメン変更は3箇所。デルオルノとギャラスのサイドバック起用はクラウチの高さ対策!?

ミッドウィークのCLの戦いではスコアレスドローとなった両チームですが、この試合ではそれぞれメンバーを少し変えてきます。リバプールは左サイドハーフにシセに変えてリーセを起用。チェルシーはデルオルノ、ジョーコールの2名をスタメンで起用します。



【チェルシーのスターティングメンバー】
                      ●チェフ
               
               ●カルバーリョ  ●テリー
       ○ギャラス                ○デルオルノ

                      ●マケレレ
             ●エシエン          ●ランパード

         ○ジョーコール                ●ダフ

                       ●ドログバ

リーセの起用の意味はよくわかりませんが、たぶんFWのシセよりも本職リーセ入れて「サイド攻撃を機能」させるためでしょうか? 対するチェルシーですが、ギャラスが左SBから右SBへ移動し、故障明けのデルオルノが左SBに復帰。パウロフェレイラが故障したのかどうかわかりませんが、このギャラスとデルオルノのSB起用は「クラウチの高さ対策」のように思えた次第です。CLでの戦いではパウロフェレイラとカルバーリョのところを「クラウチの高さ」で狙われて基点を作られ苦戦したチェルシーでしたが、空中戦に強い「ギャラス&デルオルノ」をSBに起用し高さ対策に打って出たように思えたんですよね。そういう狙いはなくて、単純にパウロフェレイラのコンディションに問題があって変えただけかもしれませんが。ロッベンに変えてジョーコールの起用は、昨シーズンからの「対リバプール戦の相性のよさ」を買ったようにも思えましたが、それよりも「ジョーコールの前線からの守備力」を買っての起用のようにも思えました。まぁ守備力は関係なく単純にローテーションでの起用かもしれませんが、スタメンから外したのがダフでなくロッベンだったことを考えると、単純にローテーションってことではないと思うんですよね。

前半①:「クラウチ潰し」&「前線からのプレスの徹底」というモウリーニョの戦術は見事に機能!?


ということでミッドウィークのCL戦からギャラス&デルオルノをSBに、そしてジョーコールのWG起用したモウリーニョですが、その狙いはズバリ「守備の強化」だと思った次第です。いつもはスロースターターな感のあるチェルシーですが、この試合では開始早々からドログバを中心に積極的に「前線からのプレッシング」を仕掛け、リバプールの最終ラインや中盤にプレッシャーをかけて出ます。そして中盤でボールが思うように持てないリバプールは、CLでの対戦の時のようにクラウチへロングボールを放り込みます。が、これに対してチェルシーは「ギャラス&デルオルノ」を入れた効果もあってか、最終ラインの高さで簡単にはクラウチには負けず、CLの時のように前線に基点を作らせません。たとえ最終ラインが高さで負けても、中盤のマケレレ&エシエンがプレッシングして「最終ラインと中盤の2ライン」でクラウチを完全にマークして潰すという感じでしょうか? この「クラウチ潰し」&「前線からのプレスの徹底」というモウリーニョの戦術は見事に機能していたように感じましたが、特にクラウチに自由にボールを持たせなかったことは大きかったように感じました。一度、前半20分あたりにカルバーリョがミス(?)してクラウチに釣り出されてテリーとギャラスの間のスペースをリーセに突かれたシーンもありましたが、ほとんど危ないシーンは無かったと言えるでしょう。
 という感じで守備では「リバプール対策」してきたチェルシー。攻撃では「中盤のプレッシング」から高い位置でボールを奪って手数をかけずに前線へというアレを基本に攻めますが、リバプールの最終ラインのオフサイドトラップに手を焼く感じでした。19分にギャラスのアーリークロスから前線でエシエンが落としドログバがシュートいう惜しいシーンがありましたが、主だったチャンスシーンはそれくらい? CLでの戦い同様に前半25分まではこう着状態となります。やっぱ両方とも守備は堅いってことろこか!??!

前半②:ついに均衡が破れる! ドログバの「プレッシング」とジェラードの意地!?

前半25分。ついに均衡が破れます。この試合で再三行っていた前線からのプレスからドログバがトラオレのミスを誘い、ペナルティエリア内で倒されてPKをゲット。このPKはリバプールのトラオレのミスなんでしょうが、そのミスを誘ったのは「チェルシーの執拗な前線からのプレッシング」の賜物であり、偶然のミスではなく必然のミスだったように感じました。もちろんトラオレの守備がお粗末だったとは思いますが。ランパードがきっちりと決めてチェルシーが先制! このゴールで試合が動きます。

先制され反撃に出たリバプールが、セットプレイから同点に追いつきます。前半35分。左サイドのCKから、リーセが蹴ったボールを中央でギャラガーに合わされて方向を変えられ、逆サイドに走りこんでいたジェラードに角度の無いところからゴールを決められてしまいます。ジェラードのシュートは見事でしたが、カルバーリョがギャラガーにマークを外されヘディングで競り負けてしまったところが失点の原因の1つというところでしょうか? まぁあのカルバーリョのプレイを責めるのは酷かとは思いますがね。

前半③:ふたたびドログバがチャンスメイク! 前半終了間際のダフの勝ち越しゴール!

同点に追いつかれたチェルシーですが、前半のうちに引き離すことに成功します。前半42分。ボールポゼッションから左SBデルオルノから左サイドにポジションチェンジしていたドログバへ縦パス。ペナルティエリア左でヒーピアと1対1となったドログバがフェイントで交わし中にエグッて、中央のダフへ。このボールをダフが少しトラップミスするものの、シャビアロンソとGKレイナよりも一瞬早くボールに触りシュート! ボールはゴール右済に転がってチェルシーが再び勝ち越し。同点に追いつかれてすぐ&前半終了間際のこのゴールはチェルシーにとってほんと大きかった! これでふたたびゲームの主導権を握ることになります。

1点目もそうでしたが、この試合でドログバは中央で構えるだけでなく、ダフやジョーコールとポジションチェンジして左右へ流れるプレイが有効だったように思えました。3トップの「横のポジションチェンジ」にリバプールの守備陣がてこずっていたように思えたんですよね。もちろんドログバのコンディションがよかったこともあるのでしょうが、ドログバの得点に絡む「チャンスメイク」でチェルシーがリードして前半を折り返します。

後半①:リバプールが攻め、チェルシーが守ってカウンター! 3点目で勝負あり!

後半。リードされたリバプールが攻め、チェルシーが守ってカウンターという展開になります。ハーフタイムにベニテスの指示があったのか、リバプールは右サイドから執拗に攻撃を仕掛けているように感じました。狙いはデルオルノ? まぁ高さは強いですが、足元の守備は若干不安があるわけで、リーセやジェラードを中心にデルオルノと1対1で勝負を仕掛けサイドを崩してセンタリングを入れるという感じでしょうか? リバプールのドリブルの仕掛けにデルオルノはてこずり何度かセンタリングを上げられますが、中央でテリーを中心に跳ね返すチェルシー。今日もテリーは磐石でしたし、ギャラスもカルバーリョもがんばってました。チェルシーはカウンターから反撃。49分。ドログバがヒーピアのミスを突いてGKと1対1のシーンを作り出しますがこれはドログバがシュートミス。このあたりはまだまだ課題か? ですが、65分過ぎにまたまたドログバが基点となってチェルシーが追加点をあげます。デルオルノのすばらしいインターセプトからドログバが抜け出しGKと1対1でシュート! これをゴール前に詰めていたジョー・コールが詰めてゴール。この3点目で勝負ありという感じでしたが、またしても「前線からのプレス」から手数をかけずにゴールというパターンでした。まぁ1点ビハインドのリバプールは前がかりになっていたので、このゴールはしょうがないというところか? 

後半②:4点目は途中交代のジェレミ! 基点はまたもドログバから

68分にジョーコールに変えてロッベン、76分にダフに変えてジェレミを投入するモウリーニョ。ロッベンの投入は、リードされたリバプールが人数をかけて攻めてきて、その結果スペースができ、そこを「カウンターで狙う」という意図だったんでしょう。スペースがあればロッベンに怖いものはないですからね。その狙い通り4点目が入ります。スローインから右サイドをドログバが突破して、中央のロッベンへ。このボールをロッベンがさらに左へ流し詰めていたジェレミがゴール。これが後半80分過ぎ。あとはデルオルノに変えてフートを投入して試合をクローズしたモウリーニョチェルシーがこのまま勝利、厳しいアンフィールドでの戦いを4-1で完勝し、見事に開幕8連勝となりました。

総括:ドログバはすばらしかった&モウリーニョの作戦勝ち!? ベニテスの消極的采配は「リーグ戦仕様」ならでは!?

勝因は「クラウチ封じ」&「前線からのプレスの徹底」というモウリーニョの作戦勝ちと思ってますが、もちろん選手個々のパフォーマンスがよかったことは言うまでもないところ。特に4得点すべてに絡んだドログバはすばらしかったですね。マケレレとエシエンの守備もしかりです。まぁ全選手よかった。リバプールに比べてコンディションもよかったように思えましたが、フィジカルコーチがよかったというのもあったかもしれません。対するリバプール。クラウチが機能しなかったのが痛かったというところでしょうが、2失点目が痛かったように思えました。ジェラードのゴールで追いついた後だったわけで、もっと慎重に試合を進めるべき(つまり守備を固めるってこと)だったと思います。失点はトラオレやヒーピアの「個のミス」から生まれてますが、そういった1対1の状況事態をあまり作らせなかったのがCLのリバプールだったわけで、そういう組織的な守備ができなかったのがこの敗戦という結果となったということでしょう。まぁリードされた後半の攻撃的に出た上での失点はしかたないのでしょうがね。ただ後半のベニテスの交代策に関しましては消極的だったように思えました。最初のカードが68分で、ハマンに変えてシソコってのは逆転をあきらめている感がしましたし、シセの投入が81分というのはあまりにも遅すぎる気がするんですけどねぇ。まぁ好守のバランスを考えてのことなんでしょうけど、リードされた状況でそんなこと考えていたら勝てませんよチェルシーには。

ってことでアンフィールドでの2連戦を1勝1分で終えたチェルシー。世の中のアンチチェルシーの方々にとってはおもしろくない結果だったとは思いますが、チェルシーファンとしては満足いくものでした。いやー、おもしろかったです。
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