ジーコ日本代表の東欧遠征ラウンド②:ウクライナ戦プレビュー! 3ハーフとゾーンディフェンス

■代表監督は指導者というよりも選抜者(byサッキ)かもしれませんが、今じゃ単なる選抜者じゃ勝てない!?

サッキはまた、イタリア代表のマルチェッロ・リッピ監督についてもコメントした。
「アウエーのスコットランド戦に引き分けた時のチームはいいと思った。少なくともグラウンドとプレーを支配しようと試みなければならない。いずれにしても、代表監督は指導者というよりも選抜者だ。選手たちを集められる期間は1年のうちわずかしかない」
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/eusoccer/headlines/20051011-00000010-spnavi-spo.html

サッキが言うように、確かに代表監督というものは「選抜者」という意味合いの方が大きい気がします。ですが、単なるセレクターで終わってしまってはチームができないし、「勝利」できないというのがまた代表監督という職業であるとも思う今日この頃です。
 我が日本代表のジーコ監督も、単なる「セレクター」で終わらず、チームの完成のためにいろいろと試行錯誤しているというところでしょうか? 遥か彼方の東欧の地で、ほんの短い時間を利用してね。

日本代表は中盤のテストを続行した。右足第5指(小指)に炎症があったMF小野伸二(26)が離脱してオランダ・ロッテルダムに戻ったが、ジーコ監督は小野不在の実戦練習で中盤の底に中田浩を入れ、両サイドをやや下げる新ダイヤモンドを試した。欧州でW杯出場1番乗りを果たしたウクライナに、W杯を見据えたシステムで臨む。
http://www.nikkansports.com/ns/soccer/japan/p-sc-tp3-051011-0014.html

■中田浩二がフォーアリベロ? 3ハーフとゾーンディフェンスの関係は!?

ダイアモンド型? 3ハーフ? Z-netさんがブログでおっしゃているように、「4-4-2ダイヤモンド型」の呼称は別に何でも構わないと思いますが、どうやらウクライナ戦は「3ボランチ」的な布陣で臨むみたいですね。3人並んだ中盤の真ん中に、中田浩二を「フォアリベロ」的に置くみたいですが、スポナビにこんなコメントが出てました。

■中田浩二(マルセイユ)
(ウクライナ戦のテーマは)いろいろあるけど、次はボランチの真ん中なので、後ろとの関係、特に(ボランチとの間の)スペースを使われないように埋めるようにしたい。
(センターバックとの関係は)相手のFWが来たとき、どっちが付くかはっきりしていなかった。もっと後ろから指示を出すべき。(コンビネーションについては)声を出していけば、問題ないと思う。http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/japan/kaiken/200510/at00006293.html

中田浩二から「スペース」という単語が出ています。言い換えれば「ゾーン」? この言葉、普通に考えれば特に驚くべきような単語でもなんでもないのですが、今までどちらかというと「マンマーク」的な守備戦術がクローズアップされていたジーコ日本代表にとっては、驚くべき言葉なのかもしれません。個人的にジーコ日本代表は、一部のサッカー評論家の方々が言及するほど「ゾーンディフェンス」の意識がないとは思ってなかったのですが、例えばコンフェデ杯のメキシコ戦の失点シーンなどを見ると、もっと意識的にゾーンで守るということをやってもいいのではと思ったのは確かです。まぁ、そんなことはどうでもいいとして「3ハーフ」についてです。

■2ラインの間のスペースを守ることは、どのチームにとっても命題ではありますが

バルセロナやミラン、チェルシーなど、欧州のクラブで最近流行(?)の「3ハーフ」ですが、その意図はチームによって違うところはあると思います。で、その狙いのひとつとして、中田浩二が言うところの「最終ラインと中盤の間のスペース」(2ラインの間のスペース)をケアするものがあるということです。以前マンチーニの戦術のところでも書きましたが、2ラインの間のスペースを守ることは、どのチームにとっても命題であります。

で、その2ラインの間の危険なスペースに「人」を置いてケアするのが、一番安全で効果的な方法であるとは思いますが、このポジションを誰でもこなすことができるかと言われれば…? それはやっぱ違うと思うわけです。

チェルシーではこのポジションをマケレレがやってます。守備に関してはこのポジションの第一人者だと思っているのですが、それはなぜかと考えてみますと「ポジショニング」や「相手の攻撃に対する予測」や「経験」ってものが他の選手よりも秀でているからだと思うんです。もちろん運動量やボールを奪う技術やキープする技術もすばらしいと思いますが、マケレレの一番のすごさはポジショニングや相手の攻撃を摘む「状況判断能力」がすばらしいってことだと思うんですよね。

■マケレレにあって中田浩二にないもの? それは状況判断能力?

2ラインの間のゾーンを守るといっても、じゃそのスペースだけ守っていればいいというわけではないのは言うまでもないところ。状況によっては前に出てプレッシングする必要もあると思いますし、また状況によってはサイドバックがあがったスペースを埋める必要もあると思います。また時には最終ラインに入ってケアすることも必要だと思うわけです。こういった「状況判断」が一番問われるのがこのポジションだと思うんですが、その状況判断能力はすぐに身に付くものではないと思うんですよね。そのポジションで試合を重ね「経験を積む」ことで、身に付いていくものであると思うんです。

で、中田浩二。アントラーズの時は中盤でプレイしてましたが、マルセイユに移ってからはサイドバックやセンターバックで起用されるケースが多く、あまり中盤でプレイしてないんですよね。あとたぶん、3ハーフというのもあまり経験がないと思うんで(えっ、そんなことない? 違っていたらすみません)。そういった試合感の欠如や経験値の少なさというのが、やっぱ気になるんですよね。例のラトビア戦のパスミスも、そういったボランチとしても試合感の欠如がもたらしたものって気もするんで。

■ウクライナ戦のポイントはシェフチェンコよりもプレッシング!?

というわけで、中田浩二のボランチはちょっと心配ではあるのですが、もちろんこんな否定的な妄想を裏切るような活躍をみせてもらいたいですし、がんばってもらいたいです。ミスがあっても中田浩二を使うというジーコの選手の起用法もいいと思います。きっと中田浩二の奮起を期待しているんでしょう。
「モチベーション+野心+チームワーク+精神力=成功」

これはチェルシーのモウリーニョの言葉。選手のモチベーションの重要性を説いているわけですが、これはジーコも同じだと思うんですよね。まぁジーコの場合は「ファミリー」なんて呼ばれているケースもありますが、その大きな狙いはモウリーニョの「成功の方程式」に相通じるものがあると思う次第です。って、なんかウクライナ戦と関係ないところに話がいってしまってますね…(汗)。シェフチェンコを押さえられるかってのは、ウクライナ戦の1つの焦点ではあると思いますが、それよりもウクライナの高い位置からのプレッシングに対してインターセプトを許さないかってほうが大きなポイントのような気がします。たぶんウクライナはあまりポゼッションしないで、カウンター狙いでくると思うんで。まぁ試合が始まってみないとわかりませんが、どちらが中盤を支配するのかってのは興味深いですね。ウクライナレベルの相手に、日本が中盤でボールを持てるのか? パスを回せるのか? それともウクライナに支配され、日本がカウンター主体になるのか?

たぶんウクライナのゲームプランからすると、前半でリードして後半は主力を引っ込ませようって感じであると思うのですが、そういった点から考えるとやっぱ前半15分が勝負な気がします。ラトビア戦のように、ジーコ日本代表が先制すればおもしろくなると思うのですが、はたして? ちなみに、やっぱ左サイドバックのサントスの守備は心配です。
人気blogランキングへ
週刊ブログランキング
↑読んでおもしろかった人はクリック願います。