中村俊輔のインタビューを考察  ロナウジーニョのバロンドール受賞とブラジルの「10番」

■人気投票? 実力査定? その両方? バロンドールはロナウジーニョに決定!

結局、権威ある賞もファンの人気投票と大差はない。攻撃の選手であること、名前が売れていること、注目度の高いビッグクラブに所属していること。この3つが有利な条件になりそうだ。むしろ各国リーグの最優秀選手賞のほうが、年間の活躍を正しく評価され、守備の選手も受賞するチャンスも大きい。より公平な賞だといえる。たいがいはリーグ優勝チームから選出されるが、チームゲームである以上そのほうが自然でもある。大陸や世界という規模になると、かえって焦点がぼやけてくるようだ。
http://www.skyperfectv.co.jp/sports/soccer/column/kenji_nishibe/kenji_nishibe_000009.html

西部氏がおっしゃる通り人気投票と大差ないと思いますが、ただそれで賞が決まるというのもOKな気がする今日この日この頃。 今年のバロンドールは見事ロナウジーニョが受賞しました! 個人的には、この受賞は納得です。人気、実力共に備える数少ないスーパープレイヤーであると思いますし、昨シーズンのバルセロナとブラジル代表での活躍ぶりは受賞に値するものであったと思う次第です。この賞には人気投票的な要素も多分にあるとは思いますが、まぁプロスポーツにはそういう要素も必要であると思いますしね。残念ながらチェルシーのランパードは2位でしたが、今シーズン活躍して是非と来年は獲得してほしいところ。プレミアとCLの2つのタイトル取ればバロンドールも夢ではないでしょう。

このバロンドール受賞に合わせてか、今週の週刊サッカーマガジンの「背番号10番」特集でロナウジーニョをフィーチャーしてます。

■ロナウジーニョと言えば「10番」なわけですが…。ブラジルの10番という歴史を振り返ってみると…

視野が広く少なくとも2、3人はドリブルで抜き去り、ボールコントロールが絶妙、勝利に導くゴールを決め、決定的なラストパスも出せる、そして想像も出来ないような変化を起こすFKを蹴ることができる。ロナウジーニョは、そんなブラジルの10番にふさわしい選手だ。週刊サッカーマガジン12月13日号より
スカパー解説でもお馴染みのブラジル通の向笠氏がこのように表現するロナウジーニョですが、確かに「ブラジルの10番」らしい選手であると言えばそうかもしれません。まぁ最近のサッカーではあまり背番号とか関係ないのかもしれませんが、今までのサッカーの歴史の中では、やっぱ「10番」というポジションはあったと思う次第です。同じ特集内でこれまでのブラジル代表の10番を紹介しているのですが、その歴史を改めて振り返ってみると「10番」像というのが浮かび上がってくるような気もします。

ブラジルの10番の歴史はご存知ペレから始まっています。リアルタイムでは見たことないですが、自らゴールも上げることができ、味方のゴールもお膳立てできる選手であったとそんも記事では紹介されてます。そして82年~86年にかけて「10番」を背負っていたのが現日本代表監督のジーコ。「黄金の中盤」の中心であったジーコはスルーパスでチャンスを演出し、また自らミドルシュートやFKでゴールも決められるオールランダーであったわけです。そしてシーラス、ライーというぱっとしなかった2人とリバウドを経て、昨年の9月のボリビア戦から「10番」を背負うことになったのがロナイジーニョなわけです。ロナウジーニョのプレイに関しては今更言うまでもないですが、上で紹介している向笠氏の仰るとおり「ゴールを決めて、決定的なパスを出せる」選手であるわけです(ちなみにこの記事で知ったのですがロナウジーニョが「10番」を着けたは、昨年からだったんですね。これは意外)。

■同じ「10番」のプレイヤーとして、我が日本代表の「10番」である中村は、今何を思う!?

で、ここからが本題。実は今回のサッカーマガジンの「10番特集」の目玉はロナウジーニョではなく、日本代表の「10番」でありました。そう。中村俊輔が主役なんです。で中村の独占インタビューが掲載されていて詳しくは雑誌を読んでもらいたいのですが、その最後にこんな下りがありました。この部分だけちょいと抜粋させていただきますと…。

--ワールドカップで主張したい、10番の中村というのは?
中村:創造性のあるプレイだね。それだけ…。
--それだけ…。
中村:なおかつ、点を取る。
--いま、言おうか言うまいか迷っていたんです(笑)。
中村:点を決められれば、いいよね。でも点を決めることだけを考えているのは、あんまり好きじゃない。ゲームも動かせないと。「アイツが反対のチームにいたら、結果が逆になるんじゃないか、勝たせてしまうんじゃないか」というゲームメイカーでありたい。(以下、省略)コンフェデのギリシャ戦では点を取ったわけでもないのにマンオブマッチに選んでもらえたけど、そういったゲームメイクもできるし、点にも絡めるようなプレイをワールドカップでもしたいですね。週刊サッカーマガジン12月13日号より

このように答えてます。そしてまた「今のサッカー界で10番らしい選手はあまりいなくなったと」「ルイコスタは年取ったし、カカーやトッティは「10番」タイプではない」「ゲームメイカーと言われる選手が、あまり必要とされなくなってきている気がする」とも言ってます。まぁ言わんとするところはわかりますが、なんか「点を取ること」に対する考えがすごく消極的になっているのが気になった次第です。

中村が考える「10番」らしい選手って、どういう選手なんでしょう?
ペレやジーコやロナウジーニョは、中村にとって「10番」らしい選手ではないのでしょうか?


 ゲームメイカーであることも、もちろん重要だと思います。ゴール決めることだけを考えるのは、確かに「10番」らしくないのかもしれません。ですが、ペレだってジーコだってロナウジーニョという「ブラジルの10番」は、間違いなく「自からゴールも決められて、アシストもできる」選手であると思うんです。彼らはけっしてゲームメイクやアシストだけする選手ではないです、自らゴ-ルできる力がありますし、隙あらばゴールを狙う「意志」がある選手だと思うんですよね。

■10番には、点を取ること&ゴールを狙う「意志」も必要だと思いますが…

そういえば日本代表ではFWの柳沢もよく「ゴールすることがすべてない」という主旨の発言をしているような気がします(まぁイタリアへ行って少しは変わったのかもしれませんが)。そして中村の今回の「点を決めることだけを考えているのは、あんまり好きじゃない」発言。攻撃陣のうち2人が、こんな考えでいるようではそりゃゴールも生まれない気がしちゃいます。先日のアンゴラ戦での「決定力不足」は、たまたまゴールが入らなかったのでもなんでもなく、決まらなかったのは「必然」であった気もする次第です。

シュートを打たなければゴールは決まらないです。
で、自らゴールしようという意識がなけりゃ、そのシュートを打つことすりゃできないと思うんですけどねぇ。


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