国際Aマッチデー「クロアチア代表対アルゼンチン代表」雑感  クロアチアの弱点と注意点

クロアチア対アルゼンチン戦を見ました。お目当てはクロアチアだったわけですが、観戦した感想としては確かに「強い」けど「まったく歯が立たない相手でもない」と思ったしだいです。巷ではアルゼンチンを破ったことで「クロアチア強し」の論調が目出ちますが、そう言われるほどの強さは感じなかったんですけどね。確かに強豪アルゼンチン代表相手に勝利したことは称賛に値すると思いますし、主力の一部出ていなかったこともあるとは思いますが、ジーコ日本代表が「十分に戦える相手」であると思いました。あくまでこの試合を見た感想ですし、相手がアルゼンチン代表であったのでそう見えただけかもしれませんが。ってことでクロアチア代表のサッカーで気がついた点をいくつか。まずは弱点から。

■クロアチア代表の弱点①:3バックの「ポゼッション力」は低い!? 前線からのプレスが効果的!?

アルゼンチンが前線からプレスをかけた前半は、DF陣がパスミスを連発。前半6分、左DFトマシュが誤ってメッシにパスし勝ち越し点を与えたほか、トマシュは前半45分間で5度もクリアミスから相手に「パス」した。日本が得意とする前線からのプレスで、活路が開けるかもしれない。
 もちろんこの勝利は、クロアチアに大きな自信を与えた。クラニチャール監督は「我々はブラジルだろうがどこが相手でも勝てると思う。ブラジルに勝てば1次リーグは突破できる」と豪語。敵将の眼中には、もはや日本の影さえ映っていないかのようだった。http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=worldsoccer&a=20060303-00000033-nks-spo

日刊スポーツで指摘してます弱点(?)ですが、もうここに書いてあるとおりで、前半はクロアチアの3バックやWBにアルゼンチンがプレスかけてビックチャンスを演出してました。メッシーがよかったところもあったと思いますが、それを抜きにしてもクロアチアDF陣の「軽率なミス」はお笑いものでした。欧州では珍しく「3-5-2」を採用しているクロアチアですが、もっと「堅守」というイメージを持っていたのでちょっと安心した次第です。まぁRコバチやシムニッチというDFのレギュラーがいなかったわけで彼らが入ると別にチームになる可能性もあるとは思いますが、この試合を見る限りは漬け込む隙ありと感じました。3バックのサイドの選手やWBにプレスをかけてミスを誘い、そこからの速攻という「トルシエ的攻撃」を仕掛けるのは「有効な攻撃の手段」であると思った次第です。まぁプレスの掛け方は考えて行う必要があるとは思いますが。

■クロアチア代表の弱点②:「高さ」には強いが「スピード」に弱い!? 3-5-2の弱点と言えば、WBのウラなのですが!?

この試合、アルゼンチン代表はクレスポ、テベス、メッシーという攻撃陣が出ていたのですが、その攻撃の形は「高さ」でなく「スピード」を生かしたものでした。ドリブル突破やワンツー突破、スペースを使った「オフザボール」の動きなどでクロアチアDFを揺さぶっていたわけですが、クロアチアDF陣はこういうスペースを使う「スピードを生かした攻撃」のが苦手なのかもしれないです。まぁわかりませんが。で「3-5-2」の弱点と言えば、お馴染みWBのウラのスペースなわけですが、これはクロアチアも同様。しっかりとメッシーにその「WBのウラのスペース」を使われて崩されていたわけですが、まぁジーコ日本代表も当然ながらそこを突破口にして攻めることになるんでしょう。ジーコがクロアチア戦を「4-4-2」にするのか「3-5-2」にするのかわかりませんが、どちらにせよ「サイドの攻防」が試合のカギを握ることになるような気がした次第です。ちなみに、後半の74分にこんなシーンがありました。アルゼンチンのリケルメがミドルシュートを打ったシーンですが、このときのクロアチアの守備は以下の図のような感じ。



               ○GK

   ○WB   ○DF   ○DF    ○DF  ○WB   …5人

         ○MF     ○MF     ○MF       …3人
                    ↑
                   ●リケルメ(シュート)

これまたお馴染み(?)WBが最終ラインに吸収されて「5バック」となり、その前にMFが3人の8人で引いて守る守備を見せてました。

■クロアチア代表の注意点①:5バック&3ハーフの「8人ゾーンディフェンス」は堅いので要注意!?

こういう人数を掛けてスペースを消す守備には当然、日本代表の攻撃陣は苦戦するわけですが、もしも仮にW杯日本戦でクロアチアがリードして終盤を迎えたらこのような「守り」に入る可能性は大なわけで、そうなると日本代表は厳しいかもしれませんね。先日のボスニア戦でロスタイムに同点に追いついたような「ミラクル日本」はW杯本選でも十分に期待できるわけですが、対クロアチア戦は先手を取られると厳しいかもって思った次第です。クロアチアには「守備の文化」がしっかりと根付いているように感じました。リードされるとやっかいな相手です。きっと。あとクロアチアのプレッシング守備についてですが、前半の何度かFWが前からプレスするも「ぽかっと中央にスペース」ができて、リケルメとかが平気でフリーとなっているシーンがありました。まぁ後半開始早々に見せた「厳しくプレス」がデフォなんでしょうが、きちんとつないでいなせば「日本も十分につなげる」って思えました。プレスが厳しい時間帯を日本のDF&MF陣がどう対処できるかがポイントとなるんでしょうが、まぁこれはどこと対戦しても一緒でしょう。

■クロアチア代表の注意点②:基点となってゴールもできるWBの攻撃力は要注意!

攻撃について。まずは後半のクロアチアの2点目から振りかえらせていただきます。左サイドに流れてボールを持ったFWプルソが、ドリブルを仕掛けてアルゼンチンのDFコロッチーニを振り切りえぐってセンタリング。これをゴール前に上がっていたクロアチアの右WBのスルナがヘッドでゴールするのですが、WBスルナのポジショニング&決定力は見事でした。このシーン、2トップのうちの1人プルソがサイドに流れてセンタリングを上げチャンスメイクするわけですが、そのため当然、ゴール前は「FW1人状態」。そのままならゴール前は人数が足りない状態になってしまうわけです。なのでMFやWBの選手がペナルティエリアに入って、プルソの代わりに「似非FW的」にゴールを狙うべきなのですが、それをキッチリと行ってちゃんとゴールを決めることができるWBスルナの存在は要注意でしょう。このWBスルナの動きって、机上で語るのは容易いですが実際に行うのは簡単なことだと思うんですよね。例えばこのシーンを日本代表で考えてみると、久保がサイドに流れてセンタリングを上げて、加地がヘディングシュートを決めるってことです。そう考えると、すごいことだと思いませんか?(笑)。ぜひ、日本代表もこういう攻撃を見せてもらいたいですが、まぁそれは置いておいて、兎も角クロアチア代表のWBの攻撃参加は脅威だということです。

あと、クロアチアの攻撃ではカウンターも要注意なのですが、ここでもWBの存在が光ってました。前半30分くらいのシーンがですが、カウンターからクロアチアの選手が中央をドリブルで突破してチャンスメイクした時に、逆サイドのWBがスルスルっと上がって、ボールホルダーよりも高い位置でパスを受けて基点となっていたのが印象的でした。




             ○アルゼンチンDF   ○アルゼンチンDF
  ○アルゼンチンDF                          ●クロアチアWB
                                       ↑
             ●クロアチアFW?
              ↑
●クロアチアWB

こういうWBの動きは、別に驚くべきものでなくふつうなことなのかもしれませんが、カウンターのチャンスと見るや果敢に上がって攻撃に加わるWBのオフザボールの動き&運動量はすばらしいと思いました。しかも、ちゃんとボールテクニックも持っているところがすばらしい。ただセンタリングを上げるだけでなく、きちんとボールをキープしたりパスしたり、ドリブルで仕掛けることもできる。これはまぁクロアチアのすべての選手に言えることですが、ボールを扱うテクニックがあるなぁって見てて感じました。まぁ8年前に対戦した時からクロアチアはそうであったし、その頃いたボバンやプリシネツキやボクシッチ(はW杯でいなかったか)といったタレントはいないわけですが、テクニックがある選手が多いのは伝統的か?

■総括:クロアチア代表の攻守のキーマンはWB!? サイドの攻防を制することができるかがカギ!?

ってわけで、攻守に渡ってクロアチア代表について気がついた点を掲げてみましたが、読んでお分かりの通りクロアチアのキーマンは「WB」であると感じた次第です。特にクロアチアの攻撃時におけるWBの役割は大きいなぁと思いました。サイドで基点になって仕掛けるだけでなく、状況によってはFWやWG的な動きをするその攻撃力は注意が必要でしょう。ただ逆に、この攻撃のキーマンであるWBを押さえることができれば、クロアチア攻略も夢ではない気がしたのも事実です。この日のアルゼンチンのように「ポゼッション」で有利にたってゲームを支配し、中田英の中村のパスでWBのウラのスペースを執拗に突いてクロアチアのWBを揺さぶることができれば、勝機が見えてくるかもしれないってね。まぁもちろんクロアチアもジーコ日本代表の弱点はわかっていると思うので、どちらがお互いの弱点を突けるか=サイドの攻防で有利に立てるかが、ポイントとなるんでしょうが。ちなみに注目していたトップ下のクラニツァールは、この試合ではそれほど目立ちませんでしたまぁカンビアッソがキチンと対応していたんで、難しかったんでしょうが、1本ミドルシュートを打ったシーンくらいしか印象に残りませんでした。まぁ日本代表にとっては彼をどう抑えるかというのもポイントになるんでしょうけど、この試合ではボランチのモドリッチという選手のがキレていたように見えたし怖い存在でしたね。と、ここまで書いたら、こんな記事を発見しました。まぁ相手がアルゼンチンでしたからね。

イタリアのガゼッタ・デロ・スポルト紙はクロアチアを「弱々しい」と酷評した。 1次リーグを突破した場合、決勝トーナメント1回戦でクロアチアや日本の入ったF組のチームと対戦するが「逆転ゴールはラッキーで、低調なパフォーマンスに終始した」とばっさり。「視察に来ていたジーコ監督も希望を抱いて帰ったはず」と締めくくった。http://www.sponichi.co.jp/wsplus/news_j/03462.html
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