CL「アーセナル対レアルマドリード」第2戦雑感  選手の特性とシステムの関係

■レアルマドリードがゴールできなかったのは、選手個々のパフォーマンスの問題!?それともシステムの問題!?

ハイバリースタジアムで、R・マドリーの扉は3シーズン連続で閉じられた。今シーズン開幕前にフロレンティーノ・ペレス前会長が約1億ユーロ(約140億円)を払った補強もあっけなく失敗に終わり、チームは1954年以来のスポーツプロジェクトにおける危機に突入している。R・マドリーは、チーム変革の時期にあることは間違いなく、R・マドリーソシオ(会員)は、会長選挙をすぐに行うよう要求している。http://sports.livedoor.com/marca/spain/detail?id=3518146
 チーム内で孤立しているロナウドのほか、チャンピオンズリーグ敗退で退団を決意したジダンや、エルゲラ、サルガド、グラベセン、ロベルト・カルロス、そして2006年1月に加入したばかりのアントニオ・カッサーノもチームを離れる可能性がある。すべてはカペッロがレアルに伝えたとされる要望に応えるための動きだ。
 ズラタン・イブラヒモビッチとアドリアーノを中心に据えて新たなレアル・マドリーを構築したいというのがカペッロの望みのようだ。新会長のフェルナンド・マルティンは前任者のフロレンティーノ・ペレス以上にチーム改革を強く決意しているようで、現場だけではなくクラブの組織に関しても何らかの変更が行われる可能性がある。
 選手補強の担当者としてビセンテ・デル・ボスケ、チームのサポート役および役員としてフェルナンド・イエロがフロント入りを果たす見通しだ。http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/eusoccer/headlines/20060310-00000011-spnavi-spo.html

CL「アーセナル対レアルマドリード」を見ました。詳細については割愛させていただきますが、アーセナルがよく戦ったというよりもレアルマドリードが自身に問題を抱えていたのが結果につながったように感じた次第です。ラウールのシュートがポストに当たったシーンは確かに惜しかったです。あれが決まっていれば勝敗はわからなかったかもしれませんが、全体を通して思ったのはレアルマドリードの攻撃陣どうしちゃったんだろう?ってことだったりします。まぁチェルシーもバルサ戦での攻撃陣はダメでしたんで他のチームの事はとやかく言えないかもしれませんが、数年前のレアルマドリードの攻撃陣は、もっと迫力あったし、華麗であったし、なんといってももっと相手チームに怖さを与えるものがあったと思うんですよね。ですが、アーセナル戦を見た限りでは、その「怖さ」はあまり感じられませんでした。ジタンはがんばっていたとは思いますが、なんとなくキレが感じられず「年取ったなぁ」って感じてしまいました。ロベカルはこの試合でもあまり攻撃参加が見られませんでしたが、もっと相手チームにとって危険な存在だったハズです。ベッカムも「持ち味」を発揮できてないように映りました。これは選手個々のパフォーマンスの問題であるのか、それともシステムの問題であるのか、その両方なのか? その答えはわかりません。が、個人的になんとなく感じたのは今のレアルマドリードには「ドリブラー」がいないにも関わらず、それっが必要とされるシステムで戦っているように見えたことでした。ご存知の通りシーズン前にフィーゴ&ソラリというドリブラーを切ったわけですが、それはある意味、前任ルッシェンブルコがサイドにドリブラーを用いない「4-2-2-2=魔法陣」を採用したからと言われてます。個人的にはその魔方陣という戦術も「1つの方法論」であると思いますしそれを徹底するならOKだと思うんですが、その「魔方陣戦術を想定した選手選考」で、他の戦術(例えば「ウイングを生かす戦術」)を採用しようとしてもそれは機能しないと思うわけです。まぁこのセカンドレグは「4-4-2」のサイドにジダン&ベッカムという布陣でドリブラーを想定しないスタイルで以前の魔方陣に誓いスタイルだったかもしれませんが、じゃぁ魔方陣で肝となる「サイドバックの攻撃参加」が効果的にできたかというとそうでもなかったわけで…。そのあたりのチグハグさが「2試合でノーゴール」という結果となって現われてしまったのかなぁって思ったりして。

■アーセナルの「4-4-2」にも「4-3-3」にも、その理由がある!?

もちろん、アーセナルの戦い方もしたたかであったと思いますし攻守によかったと思いました。ただ思ったのは、アーセナルはレアルマドリードと違って「抱えている選手を考えたシステム」で戦ってそれが機能していたのではないかということ。アーセナルと言えば「4-4-2」が代名詞なわけですが、このレアルマドリード戦は「4-3-3」で戦ってました。なぜか? それは攻撃的なSBアシュリーコール&ローレンが怪我でいなく、MFビエラがユベントスに移籍
してしまったことが少なからず影響していると思うんです。

ベルカンプがNumberのインタビューで言ってましたが、アーセナルの形は「CB&ボランチ」の4枚を固定して、その他の選手が自由にポジションを変えて戦うというもの。当然、SBも果敢に攻撃参加し、SH&SB&アンリのサイドからの分厚い攻撃が「攻撃のスタイル」であったと思うんです。


【アーセナルの4-4-2時の攻撃時の動き】
              ○センターバック  ○センターバック                         
 
    ●SB                               ●SB          
     ↓                                ↓ 
     ↓                                ↓
               ○ボランチ    ○ボランチ


           ●MF                     ●MF
           ↓                      ↓                  
                  
                 ○FW       ○FW

ただこのスタイルを機能させるためには、あくまで攻撃的SBとスペシャルなMFが必要なわけです。レアルマドリード戦で左SBに入ったフラミニは、アシュリーコールに比べるとそれほど攻撃参加しませんでした。「しなかった」のか「させなかった」のかわかりませんが、それはたぶんベンゲルも想定の上での起用。で、ベンゲルはそのSBが攻撃参加しない代わりに「ウイング&3ハーフ」というスタイルで「サイドの攻撃」を機能させようとしたと思った次第です。


【アーセナルの4-3-3時の攻撃時の動き】
              ○センターバック  ○センターバック
     ○SB                             ○SB
                 
                     ○ボランチ       

             ●MF               ●MF
             ↓                 ↓
             ↓                 ↓ 
     ●ウイング                          ●ウイング
     ↓                               ↓
                      ○FW

このセカンドレグでも何度か見られましたが、左サイドでMFリュングベリとウイングのレジェスが連携して崩してましたが、この「レジェス&リングベリ」のMF&ウイングの連携による崩しは、たぶんベンゲルの狙ったところだったんでしょう。まぁ私はアーセナルのファンでなくあまり試合も見てないのですが、あくまでこのCLでの戦い方を見て感じたところということで。間違っていたらすみませんです。システムは兎も角、この試合もアンリを中心とした攻撃はレアルマドリードの穴を的確についていたのは見事でした。特にセスクのバイタルエリアを意識したプレイはすばらしかったと思いましたし、シュートは入らなかったもののレジェスの出来もよかったと思いました。個人的にはベルカンプのプレイをもっと見たかったんですが、まぁそれはおいておいてと。

試合は結局スコアレスドロー。ファーストレグでのアンリのゴールが決勝点となったわけですが、バルセロナ対チェルシー戦もそうでしたが、こういう強豪同士の戦いとなると「飛びぬけた個の力」がものをいうというところでしょうか。よくこのブログにコメントいただくRRさんがおっしゃってますとおり、ロナウジーニョ、メッシ、アンリというスパースターの「スペシャルなプレイ」は試合結果に大きな影響を与えると思います。特に「ドリブル突破できる個の存在」は、CLのようなビッグゲームではポイントになる気がしました。アーセナルのファーストレグでのゴールはアンリのドリブル突破によるものでした。そしてバルセロナのメッシやロナウジーニョも果敢にドリブル突破をチェルシー相手に仕掛けて、それがチェルシーDF陣に脅威を与えていました。負けてしまいましたがチェルシーの攻撃陣にもロッベン、ジョーコールなどドリブル突破を武器にする選手がいて、それが相手チームに脅威を与えています。もちろん「ドリブル突破」だけが攻撃のすべてではないと思いますし、チームカラーというのもあると思いますが。
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レアル・マドリー―ディ・ステファノからベッカムまで