ジーコ日本代表論 「1対1」を仕掛ける意識と「アクション」「リアクション」の関係!

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今売りのnumber652号は日本代表特集!

ジーコや中村俊輔、田中誠、サントスのインタビューがおもしろかったんですが、気がついた点をいくつか。

「もちろんだ。事実、FWにゴールをアシストするMFにも課題はある。たとえばゴール前での最後の攻防だが、1対1で仕掛けない選手が日本には多すぎる。たとえばジェラードやランパードといった一流のMFは自分で攻めていくことを恐れない。仮にその結果、後ろに大きなスペースができることになってもだ。だが、日本の場合、バランスや果たすべき役割というものを考えすぎるあまり、リスクを冒さなくなって、チャンスも作れなくなってしまう。ナカタもイタリアに移籍した頃は1対1を仕掛けたが、最近はパスしか出さなくなってしまった。」
――なぜチャレンジできないのでしょうか?
「日本の選手は1対1よりも、パスを出すことに喜びを見出す傾向がある。ジーコ自身は1対1に非常に強い選手だった。それだけにこういう状況には非常にフラストレーションを感じているはずだ。日本の中盤の選手が1対1の勝負を仕掛ける能力がないと言っているのではない。そういう力は全員持っている。課題はその力を引き出す自信を持てるかどうかにある」number652号「ワールドカップ得点術」より

これは元ドイツ代表で横浜FC監督などした、ご存知リトバルスキー氏のインタビューの抜粋。日本代表のMFが1対1で仕掛けないのかどうか置いておいて、リトバルスキー氏が言う「リスクを冒しても、1対1で仕掛けることの重要性」は同意です。そして、1対1を仕掛ける能力はあるが「自信を持てない」という指摘も、非常に的を突いている気がするんですよね。

同特集でFW高原は日本代表では「組織力やチームワークが最大の武器」であると言ってます。アンリのような身体能力はないし、バラックのようなフィジカルもない。日本代表が他国に勝る武器は、組織力しかないと。そして「守備キマリごとが曖昧」と指摘し「高い位置でボールを取れば、チャンスにつながる」と語っています。

この高原の発言は、まさにリトバルスキー氏が言うところの「1対1を仕掛ける能力を引き出す自信を持てるかどうかが課題」という指摘と合致する気がするんですよね。「組織力やチームワーク」が必要なのはその通りだと思いますし、アンリやバラックと比べれば確かに劣るところはあるのは事実であると思うんですが、じゃ「組織」だけで勝てるのかと言われればそれも違うのではと思うんですよね。リトバルスキー氏が言うように「1対1の勝負を仕掛ける能力」は日本代表にあると思うんです。それを信じる「自信」があるのか、「意識」があるのか? それが問題であると思うんですよね。

「クロアチアとオーストラリアはリアクション(サッカー)だと思う」「そういうチームと戦うには、日本もリアクションでいったらおもしろいかなってと思ったりするね」

これは中村俊輔のインタビューから。リアクションサッカーとアクションサッカー。これは「カウンター」「ポゼッション」とも言い換えることができるかもしれませんが、要は「自ら仕掛ける(サッカー)」か「相手の仕掛けを待って行う(サッカー)」かということです。で、中村が「日本もリアクションでいったらおもしろいかも」と言っていることが興味深い。これってすなわち、日本が通常は「アクション」であると考えている証拠であると思うんですが、これ「=日本がアクションであるということ」を意識している選手ってどれくらいいるのだろうって、はたと考えたりして。

ジーコが監督になって日本代表のスタイルは「ポゼッションサッカー」に変わったと言われてます(よね?)。パスを繋いでボールを保持し回して、敵のスキを突くサッカーです。すなわち自ら仕掛ける=アクションサッカー。ここで注意しておきたいのが、アクションサッカーを掲げていても、常に攻撃ばかりできるわけでないと言うこと。サッカーでは当然、守備をする必要もあるし、アクションサッカーと言えども守備からカウンターでチャンスを作りゴールすることもあるということです。なんだ、じゃ「アクション」も「リアクション」も違いはない、関係ないじゃんと思われる方もいるかもしれませんが、まぁそうは一概に言えないわけです。要はそのビジョンの問題、バランスの問題であり、意識の問題が潜んでいると思うわけですが…。

「高い位置からのプレス守備してボールを奪い、手数をかけないでゴールを狙う」は、典型的なリアクションサッカーでの戦術だと思っています。もちろんアクションサッカーを掲げていても、このようなやり方でゴールが生まれることもあるとは思いますが、「アクションサッカー」が目指すところの攻撃方法はこれとは少し違うと思うんですよ。ボールをポゼッションしてパスを回してゴールを狙ったり、1対1を仕掛けてゴールを狙ったり…、簡単にいえばアクションサッカーからのゴールを狙う方法はこんなところであると思うんですが、今の日本代表にこういう「アクションサッカー」からの攻撃やゴール奪取方法を明確にイメージしている選手、意識している選手ってどれくらいいるんでしょうかね。例の中田英のHPでの「ボールのないところでの動きが重要」コメントや、今回のNumberでの高原のコメントなどを見ると、そのあたりどうなんでしょうって思ってしまうわけです。

ちなみに、中村が「リアクションサッカー」と称したオーストラリア代表、クロアチア代表ですが、主力メンバーのプレイ振りを見れば必ずしも「リアクション」って感じではないと思ってます。キューエル、カーヒル、ビィドカは「1対1を仕掛ける」ことも出来ますし、プルソやクラニチャルも同様に「仕掛けること」ができると思うし、その意識も日本代表の選手よりも高いかもしれませんね。
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