CL決勝「バルセロナ対アーセナル」雑感 チェルシーファンのデジャブとラーション投入!

■アーセナル:審判は兎も角、バルセロナ相手に「1人少ない状態」で戦うことの難しさ、厳しさをチェルシーファンは知ってます

「マルケスとプジョルには何度か悪質なタックルを受けたけど、彼らに警告はなかった。エブエに対しては何のちゅうちょもなくイエローカードが出された。11人でもバルセロナと戦うのは難しいのに、10人ではほとんど不可能な話になる。審判に助けられたチームを倒すのは無理だ。主審はバルセロナに有利な笛を吹いていた。僕への警告? ばかげている。僕はボールを取りに行った」
 アーセナルが1-0でリードしていた時、アンリは追加点のチャンスを決められなかった。
「とても疲れていた。強く蹴ろうとしたんだけど……」
 続いて話題は再び審判へ移った。
「審判がバルセロナに従っていた? いや、単にミスだろうけど、重大なミスだ。同点ゴールを決めたエトーがオフサイドだって? 僕に何て言ってほしいんだ? 見ての通りの結果になった。こういう場合はたぶん口を閉ざした方がいい」
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/eusoccer/headlines/20060518-00000023-spnavi-spo.html
バルセロナに敗れ、アーセナルのアーセン・ベンゲル監督は悔しさをあらわにしていた。ガナーズ(アーセナルの愛称)は1-2でバルセロナに敗れた。
「レーマンの退場? 失点になって11人のままだった方が良かったかどうかは分からない。意味があるのは主審の決定だけで、それ以外は単なる言葉に過ぎない。エトーの同点ゴールがオフサイドだったのは残念だ。われわれは何度かゴールチャンスを決められず、最後はかなり疲れていた。終盤の疲労の代償が高くついた」http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/eusoccer/headlines/20060518-00000025-spnavi-spo.html

例の「バルサのTシャツ着てた線審」だったら、オフサイドとっていたかもしれませんね。なーんて(笑)。まぁ負けたチームが敗因をジャッジに求めるのは常套手段なわけですが、それを抜きにしてもチェルシーファンの私としてはベンゲルとアンリの言いたいことは痛いほどわかります。バルセロナ相手に「1人少ない状態」で戦うことの難しさ、厳しさをチェルシーファンは2年連続で味わっているわけで、決勝という晴れの舞台でそういうシチュエーションに陥ってしまったアーセナルは、本当にご愁傷様でしたと。ただあのレッドカードは誤審でもなんでもないと思ってますし、レーマンが選択した「何が何でも失点しない」というプレイは間違いであったと思う次第です。先制点がモノを言うのはあたりまえですし、バルセロナ相手に「先制されたくない」という考えも非常にわかります。ですが、あのシーンでは「ファウル=退場」して防ぐことよりも、ノーファウルで失点という選択のがよかったと思うんですよね。まぁあくまで結果論ですが、決勝戦のバルセロナの出来はけしてよくなかったと思いますし、たとえあの時間帯にリードされても11対11の状態なら追いつき追い越せる可能性は充分にあったと思えたんで、レーマンの退場は本当に残念でした。

■バルセロナ:いつ「ラーションを投入」するか、それがすべてでしたが…

で、レーマン退場となって「11対10」の状態になるわけですが、そこからの試合な焦点は、バルセロナがいつ「ラーションを投入」するかでした。きっと見ていた多くの人が、「それ」を予想していたと思うんですが、ライカールトが「それ」をしたのが後半61分。で後半76分に同点とし、後半80分に逆転。もう注文どおりの展開とでも言いますか、誰もが想定したとおりのシナリオだったわけですが、そんなシナリオ通りに試合をひっくり返してしまう強さが、今シーズンのバルセロナには備わっていたわけで。そこはもう称賛すべき点であると思う次第です。狙った通りにゴールできるチームなんて、そうはないわけですからね。バルセロナの攻撃力、勝負強さはすばらしかったと思いますし、CL王者にふさわしいチームであると思いました。バルセロナの選手や監督、コーチ、フロント、ファンの方々には、ほんとおめでとうございますと言いたいです。個人的には監督&コーチの仕事を称賛したいですね。もちろん選手もすばらしかったですが。

■バルセロナ:エトーのポジションを左サイドに変えたのは、さすがでした

個人的にこの決勝戦のポイントとしてあげていたのはバルセロナの左ウイング「ロナウジーニョ」と、アーセナルの右SB「エブエ」の攻防でした。CL準決勝ミラン戦のところでも書きましたが、バルセロナの攻撃でのストロングポイントであり、守備時のウィークポイントであるロナウジーニョに対して、アーセナルがどう対処するか。もっと言えばロナウジーニョの攻撃をある程度抑えて、逆に守備が弱いそのロナウジーニョとアッチアップするSBエブエが攻撃時に「フリー」となって、ゴールに絡めたらアーセナルにも勝機ありと思ってそのマッチアップに注目していたんですが…。結論から言うとバルセロナの首脳陣がそのマッチアップを避けてロナウジーニョをセンターに配し、変わりに守備も出来るエトーを左サイドに配し「エトー対エブエ」というマッチアップに変える作戦を打ってきたのは、ちょっと驚きでした。

このエトーを左にして、ロナウジーニョをセンターに配する布陣の狙いの真意はわかりません。バルセロナが守備面のことから考えてロウンジーニョをセンターに配したかったからなのか? それともアーセナル攻略の糸口として「エトーをエブエにぶつけたかった」からなのか? そのどちらかを考えての策なのか、もしくは両方を狙ってな策のかはわかりませんが、バルセロナはいつもと違う「システム」で臨んだのは興味深いところでした。バルセロナの首脳陣の=ライカールト&テンカーテの狙いは、たぶんこんな感じ。ロナウジーニョをセンターに配し、そこにボールを集めて基点を作り、ロナウジーニョの天才的なスルーパスからアーセナルのDFの裏にジュリ&エトーを走らせてゴールを狙う。イメージはこんな感じでしょうか?



                         ●GK
        ※アーセナルのDFの裏のスペ-スをエトー&ジュリで狙う
 
                          ↑ 
         ↑             (スルーパス)      ↑
 ●エブエ   ↑       ↓       ↑     ↓    ↑ ●アシュリーコール
     ○ エトー      ●コロトゥレ  ↑  ●キャンベル   ○ジュリ   
                          ↑   
                          ○ロナウジーニョ

この試合こんな感じで、ロナウジーニョが中央でキープして、サイドから前線に飛び出すジュリやエトーにスルーパスという攻撃パターンが何度か見られるわけですが、結果から言いますと、このバルサの戦略は正解であったと思いますし、見事であったということなんでしょう。レーマンの退場を呼んだエトーの抜け出しはこの「攻撃パターン」でしたし、同点ゴールを呼んだエトーの抜け出しもこれでした。CL決勝トーナメントに入ってからのアーセナルの守備は強固だったのは言うまでもないわけですが、そのメカニズムは「引いたプレッシング」または「最終ラインを下げたゾーンディフェンス」? 要は最終ラインをペナルティエリア付近に設定し、その前にMF5枚を配置して「2ラインを敷いて」網を張りスペースを消して相手の攻撃を防ぐというもの。で、これはバルセロナ相手にも機能するんですが、アーセナルが常に「引いて守備していた」かというと、けしてそうではないわけです。チャンスとれば果敢に攻め上がって、得意のスピーディなパスワークからの攻撃を仕掛けるわけですが、この攻撃時におけるアーセナルの最終ラインはけして低くはなく「高い」わけです。特にエブエとアシュリーコールの両SBはリスクを冒さずに果敢に攻撃参加するため、アーセナルの攻撃時には両SBの裏に「スペ-ス」が存在。で、たぶんそのサイドバックの裏のスペースを狙うのが「バルセロナのアーセナル攻略法」だったと思うんですが、そのスペースを執拗に突いたバルセロナの攻撃陣&フロントの戦略が功を奏したというところでしょうかね。まぁアーセナルのエブエ&アシュリーコールもよく守っていたと思いますし、レーマン退場がなければ、もしかしたら無失点で終えた可能性もあったかもしれませんが、アーセナル守備陣のちょっとした穴を突いてゴールを奪ったバルセロナ攻撃陣がすばらしかったということなんでしょう。

■アーセナル:先制点を奪った時は「勢い」を感じたアーセナルでしたが、まぁ退場がすべてでした

一方のアーセナルについて。数的不利な状態からセットプレイで先制したときは「勢い」を感じましたが、やっぱバルセロナ相手に1人少ない状態で守りきるのは厳しかったというところでしょうか。レーマンの退場がすべてと言ってしまえばそれまでですが、後半75分にセスクに代えてフラミニを投入したところがちょっとしたターニングポイントだったのかもしれません。セスクの運動量が落ちたと感じて代えたんでしょうが、フレブかリュングベリあたりを代えて「サイドの守備を強化する」というのも手だったのかもしれませんね。あとアンリがチャンスを逃して2点目を決めれなかったのは痛かったとは思いますが、バルサのGKバルデスがすばらしかったというところでしょう。

■まとめとか,負け惜しみとか

バルセロナが同点に追いついたとき、私は特に驚きはしませんでした。「やはり、こうなりましたか」って感じ、逆転したときも「やっぱ、そうなりますよね」って感じでした。ロナウジーニョのプレイはすばらしいと思いましたし、エトーやラーションのプレイもすごいと感じましたが、バルセロナのチームとしての調子はよくなかったと思います。コンディションの問題があったのかもしれません。そう見えた理由はわかりませんが、ただチェルシー戦で感じた「とんでもないすごさ」みたいなものは、この試合からは感じませんでした。まぁそれでも「勝ってしまうところ」がバルセロナの強さであると思うんですが、この日のバルサの出来ならチェルシーが来期リベンジすることも可能だと思った次第です。まぁファンとはそんな単純なものなんですが、とりあえず今期のCL優勝したバルセロナはすばらしかったと思いますし、おめでとうと言いたいです。
人気blogランキングへ
ブログランキングranQ
↑読んでおもしろかった人はクリック願います。
バルサとレアル―スペイン・サッカー物語

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

なるほど(納得、参考になった、ヘー)