祝! W杯決勝トーナメント進出決定! イングランド代表の「アクションサッカー」について考察

■「チャンスをきちんと活かしていたら、もっと違う試合になった」byエリクソン

これについてエリクソン監督は「チャンスを生み出してもモノにできなければこういうことになる。前半中、そして後半序盤に作り出したチャンスをきちんと活かしていたら、もっと違う試合になっただろう」とコメント。初出場のトリニダード・トバゴ相手に苦戦したのは決定力不足に原因があるとの見解を示していた。http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=worldsoccer&a=20060616-00000083-ism-spo

イングランドが順調に決勝トーナメント進出を決めましたね。トリニダード・トバゴの守備に苦戦しましたが、最後はベッカムの右足と、クラウチの高さと、ジェラードのミドルで勝利をもぎ取りました。苦戦した要因はエリクソンが言うように「チャンスをきちんとモノに出来なかった」からだと思うんですが、ランパードとクラウチがチャンスできちんと決めていれば、もっと楽な試合になっていたことでしょう。まぁクラウチのシュートミスは「仕様」なんでしょうが、ランパードが「当たってなかった」のはがっかりでした。例のボールと相性が悪いのかコンディションに問題があるのかわかりませんが、シュートのみならずパスでもかなりミスが目立ちましたね。まぁチェルシーでも「スロースターター」なところがあるので、W杯でもこれから徐々にコンディションを上げていくんでしょうが、ランパードが調子上げてこないとイングランド代表は決勝トーナメントで苦戦を強いられそうです。まぁ、大丈夫だとは思いますが。

■イングランド攻撃陣の何がアクションサッカーとして通用して何がダメなのか!?

W杯が始まる前に「2面性」の話を書きましたが、イングランド代表はこの試合で「アクションサッカー」ができるかどうかが試された気がしてます。結果的に2ゴール上げて勝てたので一応は合格点を与えることはできると思いますが、この試合を通じて現状でイングランド攻撃陣の何がアクションサッカーとして通用して何がダメなのかが、ちょろっと見えた気がしました。

■アクションサッカーとして通用したもの①:ベッカムのクロス

通用したものから。まずは1点目を生んだベッカムの精度の高いクロス。これはやはりイングランド代表の武器ですね。ピンポイントという表現がピッタリだと思うのですが、高さやコースやボールの強弱など、すべてがそろった「完璧なクロス」というのは言い過ぎでしょうか? 適当に「放り込んでいる」んじゃなくて、ちゃんと考えた「パス」なんですよね。ゴールを生むセンタリングとでも言いますか。でイングランドの「アクションサッカー」からの攻撃を成功させる場合、このベッカムの質の高いクロスをどうやって生かすかが1つのポイントになると思うわけです。いかにして、相手DFのプレッシャーない状態でベッカムにクロスを上げさせることができるか? そういう状況をチームで作れるか? これはポジションチェンジやサイドバックとの連携などがポイントになると思うのですが、トリニダード・トバゴ戦の後半で行ったような「ベッカムをサイドバックの位置に下げる」という戦術もありだと思う次第です。このエリクソンのポジション変更の狙い自体は、SHにレノンを起用して攻撃的にすることであったと思うのですが、その狙いよりもベッカムをサイドバックに下げることで「相手DFのプレッシャーからの開放」という面から考えて正解だった気がするんですよね。あくまで結果論ではありますがね。

■アクションサッカーとして通用したもの②:クラウチの高さ

次いで通じたのがクラウチの「高さ」でしょうか? 先制点の「高さ」を生かしたヘディングシュートは見事でした(まぁ反則だった説もありますが、それは置いておいて)。ただクラウチの「高さ」はシュートよりもポストプレイで武器になると考えるのが正しいと思う次第です。正直、クラウチは「高い」けど、ヘディングシュート自体は実はあまりうまくない気がしてます。もちろんドヘタではないですし、ドンピシャで合えばゴールになる確率は高いですが。ただ、それよりもチェコのコラーのように「ポストプレイ」「ヘディングでの落とし」で基点となって、2列目のゴールのお膳立てという役割で考えた場合のほうが、確実に武器になると思う次第です。まぁトリニダード・ドバゴ相手にポストプレイできても、何の参考にならないかもしれませんが、あの「高さ」は強豪相手でもそこそこ使えると思うのは私だけでしょうか? トリニダード・ドバゴ戦ではランパードのシュートがイマイチでゴールはうまれませんでしたが、クラウチのポストからランパード、ジェラード、ジョーコールらがミドルを決めるというのは1つの形であるのは間違いないでしょう。

■アクションサッカーとして通用したもの③:ジェラードのミドル:通じなかった①:ジョーコールのミドル

って、これ実は3つ目の通じることであり1つめの通じなかったところでもあるんですが、ジェラード&ランパード、ジョーコールのミドルシュートについて。これも普通に考えれば通じる武器だと思うのですが、この試合ではトリニダード・トバゴDF陣に警戒されかなり防がれていたんですよね。彼らのシュートを打たせない、体を張った守備に苦労してました。特にジョーコールは、ほとんどのミドルシュートを未然に防がれてました。これは相手の守備も素晴らしかったのは当然あるのですが、それと合わせてジョーコールの「シュートのモーションが大きかった」&「淡白に蹴り過ぎた」というのが防がれた&読まれた原因であると思ってます。これの対抗策は、ジェラードが決めた2点目がヒントになるのでしょうか?

ジェラードはワンフェイク入れて相手を交わして、「フリーで打てる状態」を作って決めたんですが、こういう工夫は必要でしょう。

「相手DFのマークをいかに外してシュートを打てるか?」、そして相手を交わしてから「早く、正確にシュート蹴れるか?」 このあたりができればミドルシュートがもっと決まるようなると思うのですが…。まぁこんなことは、ここで言われるまでもなく各人で考えていると思うんで、次回の試合以降でのゴールに期待したいです。

■アクションサッカーとして通用しなかったもの②:オーエン&ルーニー

通じなかった点の続き。ズバリFWですね。オーエン&ルーニーは、今の状態ではゴール上げるのは厳しいように見えました。まぁランパード同様、これからコンディションが上がってくると思うのですが、このままの状態ですと決勝トーナメント以降の戦いで苦労するでしょう。で、興味深いのは、この試合でエリクソンがルーニー投入時にクラウチでなくオーエンを下げたこと。これはコンディションを考えてのものだと思うのですが、現時点でイングランドのFWの軸がオーエンでなくクラウチとなっているのは正直心もとないです。もちろん「高さ」は魅力ですし、ポストプレイ魅力ですが、ゴールを2列目というか中盤に求めすぎるのは危険だと思うし、決勝トーナメントでは苦労するかと。やっぱFWがゴール奪えるチームが強いと思いますし、勝ち抜けると思うんですよね。というわけで、当たり前ですがオーエンとルーニーが調子を取り戻せるかはカギであると思う次第です。

■アクションサッカーとして通用しなかったもの③:ダウイング&レノン!

通じなかった3つ目。ダウニング&レノンの「快速サイドハーフ」がイマイチなんですよね。この試合も後半に「切り札」として出たんですが、ゴールに絡むことはできませんでした。まぁレノンはそれなりに機能していたと思います。ベッカムとの連携も悪くなかったです。ただ、トリニダード・ドバゴ相手に決定的な仕事ができなかったのはちょっと残念というショックでした。正直、ショーンライトフィリップスのほうがいい活躍できた気がしないでもないですが、まぁこれからもチャンスはあると思うのでがんばってもらいたいですね。ダウイングは…。UEFA杯の決勝から期待を裏切られているんですが、正直、現状ですとちょっと厳しいなぁ。ジェナスは怪我しているんでしたっけ? 今のダウニングならジェナスのほうが効果的な気がします。まぁわかりませんが。

■アクションサッカーとして通用しなかったもの④:サイドバックの攻撃参加

最後にサイドバックのアシュリーコール&ギャラガーについて。まずアシュリーコールですが、なかなかがんばっていたとは思いました。特に前半ジョーコールとの連携から右サイドを制圧してましたし、ペナルティエリアに入っていくシーンも合ったので動きはそれなりによかったと思いましたが、センタリングの精度はイマイチでした。結局はここが大事なわけで、いいセンタリングが上げられない現状ですと武器になっているとは言えないのかなぁ。もっとできるハズです。ギャラガーも同様。ジャマイカ戦ではもっと出来ていたんで、こういう引いた相手にはどんどん仕掛けてもらいたいです。

■総括:アクションサッカーとして通用したもの通用しなかったもの

というわけで、トリニダード・トバゴ戦から見たイングランド代表について「アクションサッカーで通じるか否か」という視点で書いてみました。結局のところトリニダード・トバゴのような「引いた相手」に対しては、ベッカムのクロス、ジェラードのミドル、クラウチの高さが通じたと思っているのですが、これだけだとちょっと寂しいですし、これしか通じなかったのが苦戦した原因であるといっても過言ではないでしょう。エリクソンは「引いた相手対策」として、レノン、ルーニー、ダウニングというドリブラーを後半から投入しました。引いた相手に対しては「ドルブルで崩す」というのはセオリーだと思いますし、このエリクソンの采配は正しいと思うのですが、3人ともゴールにつながるドリブルができてなかったのが残念でした。まぁルーニーは怪我空けでしたのでアレでしたし、先取点につながったベッカムのクロスをお膳立てしたのはレノンのドルブルであったとは思います。ただ、もっともっと彼らドリブラーには積極的に仕掛けてもらいたいですし、ゴールを意識したプレイをしてもらいたいと改めて思った次第です。まぁ、それはジョーコールにも言えることなんですがね。というか、もっとがんばれジョーコール!

■おまけ:スペイン代表について

最後にスペイン代表についてちょろっと。ウクライナ戦みましたが、正直4-0は出来すぎという内容に思えました。まぁセットプレイからのラッキーなゴールはあったにせよ、4点取ったのは素直に褒めるところでしょうか? 何よりイングランドと違って、FWがゴールとっているのはいいことだと思います。結局、この試合ウイングレスシステムで臨んだスペイン代表でしたが、ルイスガルシア&右サイドバックのセルヒオ・ラモスの攻撃参加&がんばりはすばらしかったように見えましたが、それ以外はまだ攻撃の連携がフィットしてないようにも見ました。今後のチュニジア、サウジアラビアとの対戦では、イングランド代表と同様に「アクションサッカー」の部分が求められることになると思います。ここでどういうサッカーが出来るのか? ホアキン、レジェスの使い方を含めて注目すべきかもしれませんね(これについては、見れたら見ます)。
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