スコットランドリーグ第2節「ハーツ対セルティック戦」雑感&ジーコもオシムも肯定=論理破綻について

■セルティック的には勝ち点1は確保しておきたかった試合でしたが……

スコットランドリーグ第2節「ハーツ対セルティック」戦を見ました。セルティック的には勝ち点1は確保しておきたかった試合でしたが、守備のミス(GKへのバックパス)から決勝点を奪われて敗戦。王者らしからぬ敗戦というところでしょうかね?

後半終了間際の失点で痛い星を落とした。開幕2試合目での敗戦。中村は「まだシーズンは始まったばかり。負けたのは残念。ミスを修正して、これからの試合に生かしていきたい」と気持ちを切り替えて会場を後にしたが、開幕戦でキルマーノックに4―1と快勝した勢いは完全にそがれてしまった。http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=worldsoccer&a=20060807-00000007-spn-spo

中村が言うようにまだシーズン始まったばかりですし、アウェイでの敗戦ということを考えても気にすることはないかもしれません。ただ優勝狙うならば、アウェイでも勝ち点取れる試合はきちんと「勝ち点1」でもいいから稼いでおきたかったのは確かでしょう。

■ドワンゴ杯と違って、ハーツ戦は当然ながらレギュラーを揃えてきたセルティック

試合について。セルティックは、2軍で臨んでグダグダだった横浜Fマリノスとの親善試合(ドワンゴカップ)から引き続き出ていたのは中村とマクギィーディくらい? ハーツ戦は当然ながらレギュラーを揃えてきました。このチームはMFペトロフがいるかいないかでまったく別チームになってしまうんですが、ボランチはそのペトロフ&ヤロシクという開幕戦同様のコンビ。SBにテルファーが復帰し、FWはズラウスキー&ミラーの2トップという、現状ではほぼベストの布陣で臨んでました。一方のハーツ。ハーツに関しては勉強不足のためメンツがよくわからないんですが、ハートリーとかヤンカウスカスとか出てませんでした。

■前半①:ハーツ=オシム日本代表という考えは、浅はかだったかもしれません…

以前、オシムが日本代表でやろうとしているサッカーはハーツに近いのではと書いたんですが、すみませんそれは間違いだったかもしれません。この試合でハーツが展開していたサッカーは「前線&中盤からの激しい守備」がベースの、スピ-ドを生かしたカウンターサッカー。「走る」&「スピードもある」けど、オシムがやろうとしているサッカーとはちょっと違うかもと思ってしまいました。まぁオシムのスタイルはトリニダード・トバコ戦みないとなんとも言えないですが、もう少し「ポゼッション」を意識しているのかなぁなんて思ってますんで。

てなわけで、ハーツの中盤の鬼プレスが目立ったわけですが、セルティックもマリノス戦では見られなかったような激しい守備を展開。両チームとも中盤での激しい守備をする引き締まった試合となるんですが、ボールポゼッション自体はセルティックが上回っていましたかね? セルティックがボールをポゼッションして、ハーツの鬼プレスをワンタッチ、ツータッチパスやサイドチャンジを駆使して交わすという展開がちょくちょく見られたわけですが、お互い決定機をあまり作れずに前半は終了という感じでした。

■前半②:2トップがあまり機能せず孤立しており前線で基点を作ることができてなかったんですが…

前半の中村ですが、ミドルシュート1本打ちますが、それ以外はワンタッチ、ツータッチで「ハーツの鬼プレス」を交わすプレイがほとんど。時折見せるサイドチェンジパス&FKの球質は非凡なものを感じさてくれますが、もう少しゴールに絡むようなプレイを見たかったです。この試合ではミラー&ズラウスキーの2トップがあまり機能せず孤立しており前線で基点を作ることができてなかったんですが、そういう場合に中村やマクギィーディといった2列目の選手が「前線でターゲット」となるプレイができると「ボールポゼッションからの攻撃」が機能するのになぁと思った次第です(前線でターゲットになるのは2列目でなく、3列目のペトロフ、ヤロジクでもいいのですがね)。

■後半:ベドナルというチェコのFWの選手はいい&セルティックの同点ゴールは見事でしたが…

後半。ハーツが先制します。前線からの厳しいプレスで、奪ったら手数をかけずにゴールという狙い通りのプレイで先制するんですが、セルティックのSBテルファーの軽率なパスミスをうまく掻っ攫って決めた「ハーフカウンター」は見事でした。決めたのはベドナルというチェコのFWの選手。スペースへの走りこみ&落ち着いて決めたシュートは見事でした。この日のようなプレイをできるならチェコ代表でプレイするのも全然ありだと思ったんですが、代表に選ばれたことはあるんですかね? 今後の活躍に期待したいです。後半5分という一番やってはいけない時間単に失点してしまったセルティックですが、ここから反撃に出ます。そして迎えた後半20分にカウンターから同点に追いつくわけですが、そのゴールは見事でした。

■後半②:セルティックのゴールは「オフザボールの動き」と、その動きをうまく利用した「パス」の融合がすばらしかった!

自陣、相手CKのこぼれダマを拾ってからのカウンターだったんですが、そのゴールに至るまでの過程もすばらしかったです。まず自陣ペナルティエリア付近でズラウスキーがCKのこぼれダマを奪って中村にショートパス。中村はパスを受けると、ハーフウェイラインに向かって「爆発的なフリーランニング」を仕掛けるペトロフへダイレクトへパスを出します。で、この中村のパスをペトロフがスルーし、逆サイドに張っていたミラーがハーフウェイライン付近で受け、ワンタッチで同じく「爆発的なランニング」で左サイドを攻め上がってきたマクギーディーへパスを返します。マクギーディーはパスを受け、そのままスピードに乗ってボールを相手ペナルティラインあたりまで運びます。そして、ゴール前にフリーで上がっていた「爆発的フリーランニング」男のペトロフへスルーパス。最後にペトロフが豪快にシュートを決めてセルティック同点。こんな感じの攻撃でした。自陣から相手陣まで数本のパスで崩すカウンター攻撃でしたが、ペトロフとマクギーディーの「オフザボールの動き」と、その動きをうまく利用した中村&ミラーの「パス」の融合がすばらしかったです。一番よかったのはペトロフですね。自陣から相手ゴール前まで全力で走って、そのままの状態でブレずに強烈で正確なシュートを決めてしまうその技術は賞賛に値すると思いました。この人がいるいないでは、やっぱセルティックの攻撃は変わってしまうなと改めて思いました。中村のパスもすばらしかったです。サッカーでは「走る人」はもちろん重要だと思いますが、「走らせる人」も重要だと思ってます。で、その「走らせる人」に求められるのは、「走る人」を生かすためのパスの技術であったり、「走る人」を生かすためのボールキープする技術であると思うんですが、このゴールシーンでの中村のプレイは、うまく「走る人」を生かせたと思うので評価したいです。もちろん中村に「走らせるだけの選手」で終わらず、もっと自らも走ったりドリブルしたりしてゴールを奪えるようになってもらいたいですがね…。

■後半③:ストラガンの交代策は「勝ち点1」でOKという狙いであったと思うのですが…

話を試合に戻します。この同点ゴールは、セルティック的には大きかったです。アウェイで強豪ハーツに先制されていた試合展開であったわけで、このまま同点「勝ち点1」で大収穫だったと思うんですよね。ミラー&中村を下げて、レノン、ピアソン投入というストラガンの交代策は、そんな「勝ち点1」でOKという狙いであったと思うのですが…、サッカーとは時にそんな「狙い」が裏目に出てしまうもの? 後半42分に「軽率なミス」が出てハーツに勝ち越しゴールを奪われてしまいます。その途中交代のMFレノンのバックパスを、ハーツのFWベドナルに奪われてゴールされてしまうんですが、それは守備固めで出たレノンが「勝ち点1」を意識してボールを大事にしたいと思った故に起こってしまった「バックパスミス」と言えるのかなぁと思ったりして。まぁレノンが軽率だったの「一言」ですむ話かもしれませんし、決めたベドナルがすばらしかったということなのかもしれませんが。

というわけで、このバックパスミスが決勝点となりハーツが2-1で勝利。冒頭で書いた通りセルティック的にはまだシーズン始まったばかりですし、それほど問題視する敗戦ではないかもしれませんが、昨シーズン同様にハーツは強敵で優勝争いのライバルであることが確認できた試合と言えるのかもしれません。今期のスコットランドリーグは、この2チームにレンジャースが加わった「三つ巴の優勝争い」が展開することになるんでしょうが、この試合でのセルティックのように「拾える勝ち点を拾えない」と優勝は厳しくなるのかもしれません。まぁ長いシーズン何が起こるかわからないわけで、最後はチームの体力がモノを言うのかもしれませんが…。

■番外:「ジーコもオシムも肯定なんていう態度でいると、後から大きな論理破綻を起こしますよ(笑)」について

ガセッタさんが8月6日の書き込みで、「ジーコもオシムも肯定なんていう態度でいると、後から大きな論理破綻を起こしますよ(笑)」と言及されてます。私は
このエリトリで書いたようにジーコもオシムも肯定してますが、後から大きな論理破綻を起すことになるのかなぁ。まぁ、別に後で理論破綻を指摘されるようになっても構いませんけど、ジーコもオシムも肯定という人は普通にたくさんいると思っているんですが、そうでもないのでしょうかね? 
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ラティーノ・ラティーノ!―南米取材放浪記