平山の「移籍金ゼロ」移籍についての一考察  またはJリーグのボスマン判決を使った逆襲

■平山のヘラクレスからFC東京への移籍がちょっとおもしろい展開を見せてます

諸事情によりCLセルティック戦を見れてないので、今回は代わりにこちらの話題を。平山自身についてはどうでもいいのですが、今回のヘラクレスからFC東京への移籍がちょっとおもしろい展開をみせているみたいですので、それについて。まぁまとめと言いますか、邪推とでも言いますか。

スミット会長 よく考えると、彼は金曜(8日)午後に日本に帰って、月曜(11日)の午後に新しいクラブを決めた。それは東京と平山が、裏で移籍話を進めていたからじゃないか? 移籍金なしで退団するというのは、アマチュアチームに行くというのが通常の条件。移籍金が発生しないことを口では言ったが、書類には書かなかった。私たちが彼がJリーグに行くことを知っていたなら、移籍金は発生したはずです。彼を雇うために、我々も大学にお金を払ったんだから。同会長は地元のインターネットサイト「フットボール・インターナショナル」とのインタビューにも「平山はフリーエージェントで出て行くことを、あらかじめ考えていたんじゃないか? 当分、ヘラクレスは国際移籍証明書を出さない」と答えた。一方で地元紙記者には「20万~30万ユーロの移籍金は取りたい」と言っている。状況を総合すると、移籍証明書の発行を条件に、本来なら発生するはずのない「移籍金」を要求しようとしているとも考えられる。 http://www.nikkansports.com/soccer/world/p-sc-tp3-20060913-89248.html
≪代理人困惑「正当な移籍」≫平山と契約する代理人の田辺伸明氏は困惑する一方だ。「8月30日にクラブから契約解除したいという話があり、会長自身が文書を作った。そこには大学でもアマチュアでもプロでも、どこに行こうが移籍金は請求しないと書いてある。それなのに…」と正当な移籍であったことを強調。国際移籍証明書発行の手続きを取らないスミット会長の行動に首をかしげ「オランダ協会と日本協会が話すしかないと思う」と証明書を発行する協会間のやりとりで解決することを求めた。
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2006/09/14/01.html

上の報道によれば、ヘラクレス側は「移籍金なしで退団するというのは、アマチュアチームに行くというのが通常の条件。移籍金が発生しないことを口では言ったが、書類には書かなかった。」と言っており、代理人の田辺伸明氏は「会長自身が文書を作った。そこには大学でもアマチュアでもプロでも、どこに行こうが移籍金は請求しないと書いてある」と言ってます。どちらが本当のこと言っているかわかりませんが、ここで問題となっているのが、「アマチュアチームへ行く」のと「プロチームと契約する」の違いです。ヘラクレスの会長が「Jリーグに行くことを知っていたなら、移籍金は発生したはず」と言っているわけですが、もしそれが本当ならば平山&田辺氏が「Jリーグにはいかないで、大学に戻る」ことを前提にヘラクレスを退団したとなるんでしょうけど、そのあたりの真相はどうなんでしょう?

■平山がヘラクレス退団する際に、どういうことを理由にしたのか!?

【ロンドン5日時事】サッカーのオランダ1部リーグ、ヘラクレスは5日、FW平山相太(21)との契約を途中解除したと発表した。同日行われた同クラブのスミット会長と平山の代理人との会談で決定した。平山は契約を2年残していたが、双方合意による解消のため、違約金は発生しないとしている。
 平山は8月末に2軍調整を命じられ、現時点で戦力構想から外れていた。クラブ広報は「平山は日本に帰国して、大学での勉強を希望している」と話した。契約解除のため、Jリーグなどで移籍先を探すこともできる。
 アテネ五輪代表の平山は筑波大在学中だった昨年8月、ヘラクレスに入団。昨季はクラブ最多の8ゴールを挙げ、今季も開幕戦は先発出場したが、2戦目は出場機会がなかった。4月に筑波大は退学していた。 http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/eusoccer/headlines/20060905-00000176-jij-spo.html
で、こちらがその退団時のニュースですが、これを読む限り確かにヘラクレスは「平山は日本に帰国して、大学での勉強を希望している」と認識しているんですよね。それに付随して興味深いのは、平山自身も日本に帰ってから執拗に「筑波大学復帰」を言及してることだったりするわけです。
東京に加入したFW平山が、意志を貫く。12日に練習合流。その後に行われた入団会見で、筑波大に復学することをあらためて希望した。「サッカーを第一に考えますが、自分としては大学との両立で考えたい」と話した。鈴木徳彦強化部長は「本人も現実的に難しいことは分かっている」と説明したが、平山は「それは強化部長の考えで、他の人にも難しいとは言われているけれど、将来的にいい指導者になるためにも筑波でまた学びたい」と力説した。 会見後はクラブ幹部に怒られる一幕もあったが、12月の復学を目指して今月中に必要な書類を筑波大に提出する予定だ。筑波大入試課の藤井課長補佐によると「退学届提出後、2年以内なら再入学試験を受けられる」という。平山は今年4月に退学届を出していることから、復学を求めることに支障はない。 ネックは練習場のある東京・小平市からつくば市まで、通学時間が片道約2時間かかること。それでも「効果的な筋トレのやり方とか、専門的なことを学びたい。ヘリコプターでも用意してくれませんかね」と笑い飛ばすほどで、問題視しない。二兎(と)を追う挑戦が始まった。
http://www.nikkansports.com/soccer/p-sc-tp0-20060913-89260.html

■平山が「Jリーグと大学の両立」をこだわった訳は、本当に勉強したいからなのか??

私は当初、大学大学とこだわっているが「平山の甘え」であり、本当に勉強したいのかコイツと思っていたんですが、もしかしたら「何が何でも大学へ行かないといけない状況があった」んじゃないでしょうかね? 要はヘラクレスを退団する口実が「大学へ戻るため」であって、日本に戻って大学行かずにJリーグでサッカーしてたらヘラクレスに対してウソ言ったことになってしまうから頑なに「大学進学を口にした」のではないかと。こう邪推してしまうわけです。まぁ最初から「Jリーグと大学の両立」で考えていたのかもしれませんしヘラクレスにもそう伝えたのかもしれませんが、ヘラクレス側の認識はあくまで「大学復帰を希望するので退団OK」だったのではないかと思う次第です。FC東京の鈴木徳彦強化部長が「本人も現実的に難しいことは分かっている(はず)」と言ってますが、たぶんヘラクレスも同様の見解で「移籍金なしで退団するというのは、アマチュアチームに行くというのが通常(by会長)」。ということだったように邪推できるわけです。これ、あくまで想像であり、本当のところはわかりませんがね。

■「偶然生まれた産物」なのか、それとも「計画的な犯行なのか」!? それが問題だ!

で、結果としてこの「大学復帰」という口実が、今回の「移籍金ゼロ」でのJリーグ復帰を可能にしたわけですが、これは「サッカーを第一に考えますが、自分としては大学との両立で考えたい」という常人では考えられない「平山のアホ&天然な考え」によって偶然生まれた産物であるのか、それとも代理人の田辺伸明氏がシナリオを書いて「平山にピエロを演じさせた」計画的な犯行なのかは現状わかりません。ただなんとなく今回の移籍は、2005年に中田浩二がアントラーズからマルセイユに「移籍金ゼロ」で移籍させたのと同様に、代理人田辺氏が「ボスマン契約」をうまく利用した計画的な犯行であったのではないかと思うんですけど、それは邪推し過ぎでしょうか?

■平山&FC東京は、「ボスマン契約」で出し抜かれたヘラクレスのささやかな抵抗に遭うわけですが…

今さらボスマン判決について説明するまでもないかもしれませんが、一応書いておきます。

ボスマン判決(―はんけつ、日本語ではボスマン判決だが英語ではBosman rulingと言う言葉で言及される)とは1995年12月に欧州司法裁判所で出された判決で、ヨーロッパ連合(EU)に加盟する国(2004年5月1日現在で25カ国)の国籍を持つプロサッカー選手が以前所属したチームとの契約を完了した場合、EU域内の他クラブチームへの移籍を自由化(つまり契約が完了した後はクラブが選手の所有権を主張できない)したもの。また、EU域内のクラブチームは、EU加盟国籍を持つ選手を外国籍扱いにできないとされた。 http://www.aoigoke.com/linkvp69.html
こちらのほうが詳しいかもしれませんが、簡単に言えば「クラブとの契約が完全に終了した選手の所有権を、クラブは主張できない(つまり契約が終了した時点で移籍が自由化される)」ということ。なのでヘラクレスがどんな理由であれ契約解除したら、平山が大学へ行こうがプロへ行こうが法律上ヘラクレスには関係なく行けるいうこと。なので、FC東京が平山との契約で恐れていたのは「違約金・移籍金」ではなく、「ボスマン契約で出し抜かれたヘラクレスのささやかな抵抗」であり、FC東京の鈴木強化部長もそれについて言及していたわけです。
鈴木徳彦強化部長によると平山との交渉の際〈1〉移籍証明書が速やかに来ない〈2〉FIFAが定めた国際移籍の登録期限(8月11日)を過ぎていることをFIFAから指摘された場合、登録できない可能性がある、というリスク2点を「前提で契約した」という。だからこそ今回移籍証明書が届かなくても「契約が変わることはない」と同部長。移籍金を要求されたケースも「そういうことは考えていない」と語っている。http://hochi.yomiuri.co.jp/soccer/jleague/news/20060914-OHT1T00071.htm

まぁ、ヘラクレスのどうがんばったところで退団したのは事実。なわけで、「移籍証明書の発行を条件に、本来なら発生するはずのない移籍金を要求」なんてことも当然できるわけがありません。さきほど無事に「国際移籍証明書がオランダ協会から届いた」みたいですが、まぁ日本協会の「期限を14日に延長」という措置もあって無事に登録できたみたいですね。

日本協会は14日、オランダリーグのヘラクレスを退団し、東京に加入したFW平山相太の国際移籍証明書がオランダ協会から届いたと明らかにした。これにより難航していたリーグへの登録手続きが可能になり、平山は今季のJ1残り試合に出場できることになった。
 国際移籍証明書は日本での選手登録に必要。その上で手続きするJリーグの登録は15日が締め切りだった。平山が東京に移籍したことに不満を持つヘラクレス側が証明書の発行を差し止める可能性を示唆。日本協会は、協会登録期限の13日になっても届かなかったため、期限を14日に延長していた。http://www.nikkansports.com/soccer/f-sc-tp0-20060914-89885.html

■もし平山&田辺代理人が「大学進学を盾に退団」したのなら、ちょっと問題!?

以上、今回の平山移籍問題について邪推してきましたが、正直なところ真相はわかりません。ヘラクレスがウソ言っているのか平山&田辺代理人がウソ言っているのか、それともお互いの解釈の問題であったのか、コミュニケーション不足の問題であったのかわかりませんが、もし平山&田辺代理人が「大学進学を盾に退団」したのなら、ちょっと問題になるのかもしれませんね。だってこれがまかり通るなら、誰もが「違約金ゼロで移籍」できるようになってしまう可能性が出てくると思うからです。まぁ平山の大学進学を信じたヘラクレスが馬鹿だったと言えばそれまでなのかもしれませんがね。

参考文献 KET SEE BLOG「中田(浩)選手移籍続報

関連HP エージェント・代理人 田邊私的日話
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