欧州CL「チェルシー対バルセロナ」大妄想プレビュー【後編】 やっぱリアクションですから

■対バルセロナ戦プレビュー後編

というわけで、後編。前編ではチェルシーの予想スタメンとバルセロナの攻撃の簡単な要注意を上げてみましたが、まとめるとスタメンはシェフチェンコ、バラック起用の「4-4-2」で、基本は新システムのテストの延長。で、バルセロナで注意すべきはメッシ、ロナウジーニョのサイドからの攻撃とカウンターと、こんなところでしょうか。で、今回はその続き。要はどうやってバルセロナと戦うかというお話。

■対バルセロナ戦は今シーズンも基本的には「カウンター&リアクション」が中心!?

チェルシーは一応「ボールポゼッション」のスタイルも「カウンター&リアクション」のスタイルも対応できるチームであると思っていますが、相手チームとの力関係や試合の状況によってその2つを使い分けるチームですで、対バルセロナ戦は今シーズンも基本的には「カウンター&リアクション」が中心になるのかなぁと思ってます。まぁ、わかりませんが。そして今回はホームでの試合ということで「前線からの積極的なプレッシング守備」を仕掛ける戦略なのではないかと思っているのですが、これって確か昨年も似たようなこと書いていたような気も(笑)。まぁ戦い方なんてそう変えられるものではないわけで、結局は「奇策」でも行わない限りは同じスタイルで戦うことになるわけですが、とはいえ毎年まったく同じかと言えば、それはNOであるわけで。例えばシェフチェンコ、バラック、アシュリーコールが加わり基本フォーメーションが「4-4-2」に変わったこと、そして昨シーズン軽率な出場停止だった守備の要「エシエン」が健在であることなど、昨シーズンとは違う要素があるのは頭に入れておきたいところです。で、ここではこの「変化した2点」が、試合でどう影響するかを考えてみたいのですが…。その前に、まずは昨年の対戦をちょいと振り返ってみたいと思います。

■昨シーズンの1stレグの敗戦は「4-3-2」で守りきれなかったことが上げられるわけですが…

が、本物の策士たる顔を見せたのが後半だ。クレスポに代えてドログバを入れ、なんとロッベンを再び上に置いて2トップの「4-3-2」に変えてきたのだ。「10人で2トップとはリスクが大き過ぎやしないか?」、「絶好調のメッシをフェレイラ1枚で止められるのか?」という疑問がわいたが、ハーフタイムのモウリーニョの指示が「攻めろ!」だったことは、後半開始直後のプレイですぐに分かった。
 ロングパスをドログバが頭で右のロッベンへ流す、ロッベンが足の遅いオレゲルを抜きにかかっている間に、グジョンセンとランパードが駆け上がり、ドログバとともにロッベンのセンタリングに飛び込む。絵に描いたようなポストプレイだった。ゴールゲッタータイプのクレスポにはスペースが必要だが、ハイボールに対して上手に体を使い、流したり足元に納めることができるドログバには必要ない。2トップの片割れであるロッベンのポジションが下がっている時は、ボールをキープして攻め上がりを待つ、というシナリオだ。ロッベンはスピードで劣る右サイドバックのオレゲルを徹底的に狙った。http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/eusoccer/0506/spain/column/200602/at00008152.html

サッカーの新雑誌の編集長になられるという木村浩嗣氏の、昨年のスポナビでのコラムから。昨年はデルオルノが退場となって数的不利になってしまったのですが、それでも後半に「4-3-2」に変更して攻撃したことはモウリーニョの評価すべき点であり、一方で酷評されるべき点であったんですよねぇ。要はリスクを冒して攻めて決勝点を上げたのは評価すべきだったんですが、先制した後もそのままのメンバーで戦い守備の穴を突かれて2失点したことは責められるべきところであったと。まぁ結果論ですが先制後にフォーメーションを「4-3-2」→「4-4-1」に変えて守備のバランスを取れば、もしかしたら勝ち点1はゲットできたかもしれなかったと。まぁ、ここで言いたいのは昨シーズンの反省ではなくて、DF4人、MF3人の「4-3」ブロックだけではバルセロナの攻撃を防ぐのは難しいのではないかということ。

■チェルシーの布陣を「4-4-2」と予想して、ゾーンディフェンスのやり方を考えてみますと…

それを踏まえて今回の戦いを予想してみます。コラム前編でチェルシーの布陣を「4-4-2」と予想しました。で、これがたとえばバラックをトップ下のダイアモンド型の中盤で考えてみますと、チェルシーの守備時のゾーンはDF4人、MF3人のこんな感じになることが予想されます。


【4-4-2:ダイアモンド型中盤での守備】

            CB●カルバーリョ    CB●テリー
SB●ブラールズ                           SB●ブリッジ

                   MF●マケレレ
         MF●エシエン              MF●ランパード

まぁトップ下のバラックが守備時にどこを守るかにもよると思うのですが、彼を抜いて単純に守備陣を考えるとDF4人、MF3人の「4-3」ブロックとなります。これって、昨シーズンの10人で戦っていた時の「4-3-2」時のゾーンの張り方と同じ? もちろん、今回の試合では11人でプレイする予定ですが、中盤ダイアモンドの「4-4-2」にして、DF4人、MF3人だけでゾーンディフェンスを組むだけでは、バルセロナの攻撃を防ぐのは難しいのではないのかという話。なぜかというと、このゾーンに適当にバルサのメンツをはめ込んでみますと。下の図のようになるのですが、サイドで数的なギャップが生まれやすくなるんですよね。


【対バルセロナ戦:ダイアモンド型中盤でミスマッチ】

            CB●カルバーリョ    CB●テリー
SB●ブラールズ            ○グジョンセン         SB●ブリッジ
  ○ロナウジーニョ                           ○メッシ
         
           ○シャビ      ●MFマケレレ    ○デコ
       MF●エシエン                  MF●ランパード 

 ○ザンブロッタ                               ○テュラム

これまた単純に考えてみますと。たとえばバルサのロナウジーニョ、メッシには、チェルシーのサイドバックがついて、MFシャビ、デコには同じく中盤のエシエンとランパードがマンマーク的に対応。ここまではいいのですが、問題はバルセロナのサイドバックが攻撃に絡んできた時対処法。図で見ればわかるとおり、バルセロナの両サイドバックが攻撃参加すると「バルセロナ3人対チェルシー2人」という数的不利な状況に陥ってしまうわけです。さらに、そのバルセロナのサイドバックの攻撃参加に対して、チェルシーのエシエンやランパードがフォローしなければならなくなると、今度は中盤の底のマケレレの両脇のところが薄くなってしまいます。で、そこをロナウジーニョとかデコに荒らされると…結果として「チェルシーの守備ブロックの崩壊」が起こることが予想されると。まぁそういう机上の理論です。もちろん、あくまで机上の空論ですので「4-3ブロック」でも押さえることは不可能ではないと思います。ただ、たとえば一昨年前のカンプノウでの戦いで、チェルシーは「4-3ブロック+両ウイングがサイドバックをケア」という、実質「4-5ブロック」を敷いてしのいでいたんですよね(ドログバ退場で、崩壊しましたが)。で、それを考えるに、今回の戦いでもそれに近い守り方をするのではないかと予想するわけです。たとえば、こんな感じで。


【チェルシー「4-4ブロック」】
            CB●カルバーリョ    CB●テリー
SB●ブラールズ            ○グジョンセン         SB●ブリッジ
   ○ロナウジーニョ                          ○メッシ
         
            MF●マケレレ       MF●バラック 
         ○シャビ                   ○デコ
  MF●エシエン           ↑              MF●ランパード
                      ↑  
 ○ザンブロッタ            ●FWシェフチェンコ         ○テュラム

上の図は、まずマケレレとバラック(もしくはランパード)を中央に並べて、いわゆるDF4人、MF4人の「4-4」ブロックを敷いてゾーンディフェンスを行うというやり方。ゾーンディフェンスでよく見る形ですが、最低限として、この「4-4ゾーン」は組んでくる気がします。さらに、マケレレをフォアリベロとして「4-4」2ラインの間に置きたいとするなら、FWのシェフチェンコかドログバを守備に下げディフェンスラインに加える「4-1-4」ブロックを敷くという方法もあるわけですが、ここまで守備にケアするかどうかはフタを空けてみないとわからないところですね。まぁここまで固めれば間違いなく守備は固くなる気がするのですが、そこまで守備に固執するならシェフチェンコ、ドログバの2トップに固執する必要はないですし、バラックを起用した「4-4-2」にする必要もない気もするわけで…。要はモウリーニョが、攻撃と守備のバランスをどうとってくるかがポイントとなるわけですが、単純に守備面だけを考えれば「4-4」ブロックか「4-1-4」ブロックのどちらかを採用してくる気がするということです。まぁこれは状況次第というところになるのでしょうが、どちらにせよ「4-4-2」システムでも、バラックは必ず守備ラインに加わると思いますし、ドログバかシェフチェンコも状況によって守備ラインに入る可能性もあるということを言いたいわけです。まぁチェルシーがポゼッションで上回れれば、話は変わってくるわけですがね。

■エシエンがいればカウンターからのチャンスが増える!?

続いて、昨シーズンは出場停止でいなかったエシエンが今回はいるという件なんですが、要は「中盤でボールを奪ってカウンターできる回数が増えるでしょう」ってことです。エシエンの中盤の守備力は言うまでもなく「世界有数」であるわけで、特にインターセプトの技術は世界1、2を争うくらい優れていると思うんですよね。なので、エシエンがボールを奪った時に相手DFラインの裏へ抜け出せる「早いFW」がいると、カウンターからゴールという形が期待できるわけですが、私はこの試合でその役目=エシエンからパスを受けてゴールする役目を担うのはシェフチェンコかなぁと思っていますまぁドログバを先発から外してシェフチェンコとロッベン、もしくはジョーコールという「スピード系の2トップ」にする手も十分考えられますが、今シーズン出足が好調なドログバを外すのは、ちょっともったいない気がするんですよね…。まぁ誰がFWになるにせよ、チェルシーとしては「できるだけ高い位置」でボールを奪って、手数をかけずにゴールというのがこの試合の理想。となると最終ラインも高くして「高い位置でコンパクト」を作ることが、それを実践するための理想となるわけですが、ただ、そのように最終ラインを高くすることは「諸刃の剣」でもあるわけでして。どういうことかと言いますと、最終ラインを上げれば、当然「最終ラインとGKの間のスペース」は空いてしまいます。で、バルセロナからすると、チェルシーがここ(=GKとDFの間)にスペースを作ってくれたら、もう万々歳なんですよね。


【バルセロナの狙いたいスペース、チェルシーが気をつけないといけないスペース】

                        GK●イラリオ



               ※この間のスペース超キケン!



 SB●ブラールズ       CB●カルバーリョ     CB●テリー     SB●ブリッジ
バルセロナにはロナウジーニョ、メッシ、デコ、グジョンセン、シャビがいます。で、彼らがゴール狙うときにほしいものが「スペース」であり「そこでボールを保持すること」「シュートを打つこと」なわけですが、僅かなスペースを見つけてそこにパスを出してシュートを決めてしまう技術を持っているんですよねぇ。昨シーズンの欧州CLで、天才ロナウジーニョがピンポイントパスをここ=「GKとDFの間」のスペースに出して、そのパスをメッシとかジュリがゴールしたシーンを何度見たことか。それはけして偶然のゴールではなく、「スペースがあるから」生まれたゴールなんですよね。なので、チェルシー的には特にロナウジーニョがボールをもった時には要注意が必要。すぐにコースを消したりして潰すか、または最終ラインを低くしてスペースを消すなどしないとヤバイわけです。というわけで、守備時にはGKとDFの間のスペースを消すことが必須なんですが、それだと「高い位置でのインターセプト」が不可能になるわけで。つまり、状況に応じて「最終ラインを高くして低い位置でコンパクト」にしたり、最終ラインを上げて「高い位置でコンパクト」にして戦う必要があるといいたいわけです。で、この2つのコンパクトを、自由自在にスムーズにできれば勝機がみえてくると思うのですが、もちろんそれができた上でさらにシェフチェンコ、エシエン、バラック、ドログバ、ランパードといった選手たちの個の力が必要であるのは言うまでもないところ。まぁ個の力はバルセロナに負けず劣らずあると思うので11人全員が最後までいれば、それなりの試合ができるのは間違いないとおもうんですけどねぇ。まぁ、また誰か退場したら本当にお笑いなんですが(笑)、もしも11人対11人で90分戦えるなら、FWエトーが怪我でいない&ラーションが去ったという今期のバルセロナは、これまでと比べたら守りやすいし攻めやすい気がする次第です。まぁチェルシーもGKが2人もいない状況なので、ドッコイドッコイかもしれませんが。

■最後にチェルシーのポゼッションからの攻撃について

なんか守備の話ばかりになってしまったので、最後にチェルシーのポゼッションからの攻撃の話を。ウイングを使わないフォーメーションの場合、2トップのドログバとシェフチェンコがサイドのスペースに流れて基点となりセンタリングを上げて2列目からMFがゴール前に飛び込むか、もしくはバイタルエリアでFWかMFが基点となってサイドバックが攻撃参加して崩すかという2つが「主なパターン」になると思うのですが、現段階でできそうなのは後者の方でしょうかね。まぁ、その攻撃参加が期待できそうなのは「左サイドバック」なんですが、前にも書いた通りバルサ戦で左サイドバックに一番求められることは「対メッシの守備」なわけで、機を見た「適切な攻撃参加」が求められるのでしょうけど。理想はチェルシーが左サイドで主導権を握って、メッシを守備で忙しくさせることなんですが、90分のうち何分かは必ずそういう時間帯があると思うので、そこを逃さずものにできればうれしいなぁと。あと、それ以外ではシェフチェンコとバラックの中央での仕掛けにも期待ですかね。リーグ戦ここ数試合、FWシェフチェンコが中盤に下がってボールを受けて、そこからドリブルで運んで展開するという「トップ下」的な役割を担っている時間がけっこうあるのですが、このバルセロナ戦でもたぶんそういう形が見られることでしょう。そして、バラックもそういうプレイを得意としているので、シェフチェンコと2人でバランスとって攻めればおもしろいと思うのですけどね~。この2人が仕掛けることによってバルセロナ守備陣を少しでも混乱させることができれば、必ずやゴールシーンを演出できると思うのですが、まぁこればっかりは蓋を開けてみなければわかりません。あとドログバのポストプレイに期待というところでしょうかね。サイドから攻撃はたぶん「後方からのアーリークロス」が多くなると思うのですが、それに対してドログバが何度か勝てれば間違いなくチェンスになるわけで。競り合いに勝つのは厳しいでしょうけど、がんばってもらいたいですね。さらにランパード、バラック、ジョーコール、ロッベンのミドルシュートにも期待したいですし、セットプレイからのテリーのゴールにも期待したいです。
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