プレミアリーグ第10節「シェフィールドU対チェルシー」雑感  バラックとランパードの関係

■イラリオが見事だったのは間違いない

遅くなりましたがシェフィールドユナイテッド戦について。2-0で勝利しましたが、前半早々にドログバのファウルで与えてしまったPKを、GKイラリオが防いだのが大きかったですね。あそこで決められて先制点を与えていたら非常に嫌な展開になっていたのですが、イラリオのスーパーセイブを褒めたいです。まぁシェフィールドのPKキッカーが淡白なこともありましたが、イラリオが見事だったのは間違いないでしょう。で、前半終了間際にランパードのFKからゴールが生まれたわけですが、格下相手には先制点を上げて優位に試合を進めることができればまず問題ないわけで。後半早々にバラックのヘッドで追加点を挙げた時点で実質、試合は終了。あとは怪我をしないようにプレイという感じだったのですが、2点差ついてからシェフィールドのラフプレイが多くなった感じでヒヤヒヤしていたんですが、大きな怪我なく終わってなによりでした。まぁドログバが足を痛めて後半早々交代になってはいるので、実際のところ「怪我」はあったんですけどね。ってわけで、ドログバがひどい怪我でないことを祈りつつ、ゴールシーンを中心に試合を振り返ります。

■1点目のランパードのFKはすばらしかったけれど、その前の2人の攻撃的MFがうまく攻撃に絡んだシーンもよかった!

まず1点目。ランパードのFKはすばらしかったですが、それよりもその直前のランパードが2列目から飛び込んでヘディングシュートしたシーンがすばらしかったので、それについて。このシーン、まず右サイドでパウロフェレイラがバラックとワンツーで抜け出してアーリークロスを上げます。ゴール前でジョーコールが競るもDFに弾かれ、上空にポカンこぼれたルーズボールをドログバが頭で折り返して、後方から攻め上がってきたランパードがヘディングでドカン。シュートは惜しくもGKの正面に飛んでしまいゴールならなかったんですが、「組み立てに絡んだバラック」と「フィニッシュに絡んだランパード」という2人の攻撃的MFがうまく攻撃に絡んだすばらしいシーンであったと思いました。

■バラックとランパードの関係について

バラックが加入したけど、ランパードとのピッチ上での同居は難しいのではないかという意見ってけっこうあると思うんですが、この試合では、そんな考えを払拭するような見事な「コンビネーシュン」というか「バランス」というか「役割分担」を見せていたように思えました。チェルシーにおける、いわゆる「セントラルミッドフィルダー」の攻撃時の役割は主に「①最終ラインの近くまで下がってボールを受けてのゲームメイク」や「②サイドや前線で基点となった他のプレイヤーへのフォローの動き」、「③センタクリングやシュートを狙うゴールに直結するプレイ」などが挙げられると思うのですが、この試合でのバラックとランパードはこの3つのプレイを「2人の役割が重ならないように」バランスよくこなしていたように見えた次第です。

■バラックとランパードの関係①:最終ラインの近くまで下がってボールを受けてのゲームメイク

まず①に関してですが、ランパードが下がってボールを受けにくる時にはバラックが前線へ、逆にバラックが下がってボールを受けにくる時はランパードが前線にあがるような「つるべの動き」を積極的に行っていたのが印象的でした。




               ○カルバーリョ     ○テリー

 ○フェレイラ      ×       ○エシエン      ×    ○ブリッジ
               ↑                  ↑
               ↑                  ↑
               ↑                  ↑
             ○バラック→ → →  ← ← ← ○ランパード

つるべの動きのみならず、ランパードとバラック(とたまにエシエンの3人)でポジションチェンジする場合もあったんですが、要は中盤で流動的なポジションを取ることで「相手DFのマークを軽減」していたんですよね。まぁこれまでの「マケレレ、エシエン、ランパードの中盤」構成でもこういう動きはできていた場合もあったと思うんですが、どうしてもランパ-ドが捌く=ゲームメイクするプレイが多く、ランパ-ドが抑えられると「サイドチェンジ」や「前線へのクサビパス」が減る場合があったんですよね。まぁ今シーズンはエシエンが絶好調で「サイドチェンジ」「クサビパス」もけっこう出していますが、エシエンがうまいのはどちらかと言えばパスよりもドリブルでの持ち込みだったりするわけで。パスによるゲームメイクという点ではバラックのほうが「技術もセンス」も一枚上だと思うんですよね。で、懸念された問題が「バラックが入ることでランパードと仕事が被る」とか、「逆にバラックがランパードの陰に隠れてプレイが生きない」ってことだったんですが、それは2人がエゴを出したりコンビネーションが合わないときの話。ランパードとバラックがお互いを意識してプレイが被らないようにすれば問題ないわけで。この試合を見た限り、そのあたりのバランスがよくなってきているように思いましたし、変な独りよがりのプレイもなかったように見えました。単純に「パスが捌ける=ゲームメイク」が2人に増えたとまで言うのは言い過ぎかもしれませんが、バラックとランパードがお互いを意識して尊重してプレイすることによって「2人ともプレイがより生きる」ように感じたんですよね。まぁ、相手が相手だったこともあるとは思いますが、そんな感じです。

■バラックとランパードの関係:②サイドや前線で基点となった他のプレイヤーへのフォローの動き、③:センタクリングやシュートを狙うゴールに直結するプレイ

②について③についても同じです。バラックがサイドで基点になっているプレイヤーのフォローに向かえば、ランパードが前線に攻めあがり、逆にランパードがフォローに行けば、バラックが前線に攻めあがるという感じで「2人の役割」が重ならないで有効に機能していたように見えたのがこの試合の何よりも収穫でした。先の前半終了間際のランパードがヘディングシュートしたシーンでは、「バラックが中盤のフォロー」「ランパードが2列目から飛び込む似非FWの動き」をしてました。


【バラックの中盤のサポートとランパードの飛びこみ】

 ●フェレイラ    ○バラック←(ボールを持っているプレイヤーへフォロー)
    (ワンツー)
              

                      (2列目からの飛び出し)
                            ↓
                           ○ランパード

でもって、これは2ゴール目の話になってしまうのですが、後半早々のバラックのゴールはこの逆パターン。ランパードが基点へのフォローにいって、バラックが似非FWとしてゴールに飛び込む形から生まれたものだったんですよね。


【チェルシー2ゴール目:ランパードのサポートとバラックの飛び込み】

                                          ↓
                                           ↓
              ↓              ●ロッベン(基点) ↓
            ○バラック(2列目から飛び込みシュート)     ↓
                                          ↓
                                       ○ランパード
(サポート&センタリング)

上は見事な2ゴール目のシーンの簡単な図解ですが、ランパードとバラックの役割分担はもちろんのこと、「バラックのヘディングの強さ」も生きたすばらしいゴールであったと思う次第です。ランパードはミドルシュートが得意ですがヘディングはそれほどでもないので、2列目から上がってきてヘディングで決めることができる選手は「チェルシーに欲しかった武器」であったわけですが、やっとバラックが「それ」を見せてくれました。って、わけでランパードとバラックのプレイですが、別に取り上げて言うべきものではないのかもしれませんが、この2人のスーパーな攻撃的MFが「ゲームメイク」に「サポート」に「フィニッシュ」にバランスよく絡めば、もっともっとチームが強くなるかなぁと思った次第ですまぁ、これからもっとよくなるでしょう。

■最後に…ロッベンはすばらしい!

最後にロッベンについて。攻撃ではこの試合の2ゴール目に見事に絡んでおり好調ぶりをみせてくれましたが、この試合では「守備」ですばらしいプレイを見せてくれてました。前半30分くらいだったか。左サイドでハーフウェイラインあたりまで下がって守備してボールを奪ってバラックにパスし、そのまま間髪入れずに逆の「右サイド」へ向かって「ダー」と一目散に走って、右ウイングとしてプレイし、パスを受けてシュートしたシーンがあったんですが、これはすばらしかったですね。「左ウイング」→「守備」→「インターセプト」→「右ウイング」というプレイを動きの中で行っていたんですが、その運動量はほんとすごい! 運動量のみならず「プレイの自主性」はすばらしかったし、「攻守において効果的なプレイ」であったと思いました。あと前半44分のプレイですが、シェフィールドの左サイドバックがちんたらサイドライン際をドリブルしているところに「逆サイド=左サイド」から一目散にドリブルするプレイヤーに向かって走る選手がいるではありませんか。そのプレイヤーこそ、ロッベンで左ライン際から右ライン際に向かって猛然とダッシュして守備に帰っていたんですよね。後半44分というへとへとになっていてもおかしくない時間帯にですよ。TV見てて「誰だ、ありゃ? すごい運動量だなぁ」って思ったらロッベンだったんですが、この試合での運動量と守備への意識はすばらしかったなぁと思った次第です。湯浅さんが見てたら、きっと大絶賛されていたと思いますよ。この日のロッベンは。きっと。この調子ならバルセロナ戦でも「かなり」期待できそうです。はい。

でもそれって、発想の方向性がブレているだろう!? 自分のゾーンとは、基本的なスタートラインにしか過ぎないのですよ。サッカーにおけるチーム戦術的な目標イメージは、攻守にわたって、常に「数的に優位な状況」を作りつづけるということです。それが守備での協力プレスであり、攻撃での「仕掛けの起点の演出」などといった具体的な現象になってグラウンド上に現出する。
 要は、シュートを打つという攻撃の目的と、ボールを奪い返すという守備の目的を達成するために、勝負所ではチーム戦術的な(担当ゾーンという!?)基本タスクから「自らを」積極的に解放し、リスクへチャレンジしてかなければならないということです(バランスの取れた相互ポジショニングと勝負所でのダイナミックな集散の前向きなバランス感覚!)。
 そして「勝負」が終わったら(また、必要であれば)全力で基本のポジショニングバランスゾーンへ戻るのですよ。松井のチームメイトたちは、実際に、そのように柔軟な勝負プレイを繰り広げているじゃありませんか。私には、彼「だけ」が、チーム戦術イメージに振り回されていると感じられて仕方ありません。
 要は「もっと走れ!」「もっとリスクへチャレンジしろ!」「松井は、それが出来るだけの才能に恵まれているじゃないか!」ということが言いたかった湯浅でした。変に凝り固まった「戦術イメージ」は、選手の可能性を矮小化させてしまう・・。まあ、松井自身は、いまの自分のプレーコンテンツに満足せず、もっと良いプレイを目指したいと思っているハズだけれどね。 http://www.yuasakenji-soccer.com/yuasa/html/topics_3.folder/06_foreigner_10.30.html

バルサ戦のプレビューですが、時間があればやります。
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