欧州CL「セルティック対ミラン戦」&「バルセロナ対リバプール戦」ファーストレグプレビュー

■序章:いつの間にか論点が「競技場の安全性」にすり替えられている?

欧州サッカー連盟(UEFA)は15日、欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦第2戦のACミラン(イタリア)―セルティック(スコットランド)を、観客人数を削減するものの3月7日に予定通りACミランの本拠、ジュゼッペ・メアッツァ競技場で開催することを決めた。
 イタリア1部リーグ(セリエA)で警察官が死亡した暴動を受け、同国政府は安全性に問題のある競技場は観客動員の禁止を決定。このためMF中村俊輔が所属するセルティックとの試合は、中立地で開催される可能性も出ていた。
 しかし、競技場の改修工事が進んで安全性が高まったため、観客数を一部制限して実施することになった。セルティック側にも4500人分の入場券が確保される。 (共同)http://www.sponichi.co.jp/soccer/flash/KFullFlash20070216000.html

CLの話の前に、まずこのニュースから。いつの間にか論点が「競技場の安全性」にすり替えられているわけですが、別に建物の不備のせいで警察官が死んだわけではないんですよね。もちろん競技場の安全性という問題は大切だと思いますし、「ハード」を修正することで「ソフト」もよくしていくというやり方も間違ってはないと思いますが、なんとなく「人は悪くない、悪いのは建物だ」って感じになっているのが気になるところです。まぁイタリア人らしいといえばそうなんでしょうし、その国民性は変えられない気もします。

■第1章:CL「セルティック対ミラン」プレビュー:セルティック「4-2-3-1」の意図は?

セルティックがACミランをホームに迎える20日の欧州CL決勝トーナメント1回戦第1戦に向けて新システムを導入した。15日の練習で紅白戦を行い、従来の4―4―2ではなく、4―2―3―1でプレイした。MF中村は従来通り右サイドだが、キープ力があるFWマクギーディーがトップ下に。中村は「彼があの位置でキープすると相手は怖い。オレも前へ行ける」と歓迎した。3月7日のアウエー戦は観客数限定ながら相手本拠地での開催が決定。ミランのアンチェロッティ監督が公式サイトで「才能あふれる選手」と評価したレフティーは「こっちは失うものはないし、戦いやすい」と番狂わせに意欲を見せた。http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2007/02/16/08.html

「4-2-3-1」って、これまでやったことなかったんでしたっけ? ヤロシクがトップ下的な位置でプレイしていたのを見た記憶があるのですが、あれは2トップのFWという概念だったということなんでしょうか。まぁどうでもいいですが、要は「中盤を5人」にして中盤の守備を厚くしたいということなんでしょう。中村俊輔は「マクギーディーがトップ下で、そこを起点にする」というような攻撃面での効果を語っていますが、現実的に考えると攻撃よりも守備を考えての「4-5-1」だと思う次第です。今売りのNumberでストラカン監督が「ホームで失点しないことが、最も重要」と語っているわけですが、その言葉をそのまま受け止めれば、初戦は「失点しないサッカー=守備重視のサッカー」をするということなんでしょう。もちろん攻撃的に戦って「失点しないようにする」やり方もあるんでしょうけど、ストラカンはそういうオシム的な考え方はしない気がするんで。

■第2章:CL「セルティック対ミラン」プレビュー:セルティックの守備戦術①、②

セルティックの弱点はセンターバックだと思うんですが、ミラン戦は誰がやるんでしょうかね。ハーツからこの冬に取ったプレスリーはリーグ戦ではレギュラーで出てますが、CLにはカップタイドで出れないわけで。彼の代わりで誰が出るかが、まずポイントになるかと思います。怪我人情報とかわからないので、コールドウェルとかバルデが行けるのか知らないのですが、どちらにせよ個の守備力はあまり強くないんですよね。なので、なるべく「組織的な守備」で守りたいところなんですが、セルティックが一番気をつけないといけない場所は「最終ラインの裏のスペース」なんでしょう。言うまでもなくインザーギとかは「オフサイドラインぎりぎりのところ」を狙って飛び出すのが得意なわけで、セルティック守備陣としてはとしては「そこ」を突かれないことが「失点しないための」第一のポイント。で、第2のポイントとなるのが、そのインザーギへパスを出す「供給源」を押さえること。そう、ミラン封じの定石でもなる「ピルロを潰す」ことがそれなんですが、その役目を担うのが「セルティックのトップ下・マクギーディー?」になるんでしょう。マクギーディーでなく「ヤロシク」がその役目な気もしますが、そのあたりは本番までのお楽しみというやつですかね。まぁ誰がやっても変わらないかもしれませんが。

というわけで、ここまで整理しますと。

1、最終ラインの裏のスペースをケアする(インザーギ対策)=最終ラインの位置を低めにする。

2、ミランのレジスタであるピルロをマークする=「4-5-1」にしてトップ下が守備時にマークしてパスの供給を絶つ。

■第3章:CL「セルティック対ミラン」プレビュー:セルティックの守備戦術③、④

この2つが大きなポイントになると思うんですが、もちろんミランで注意しなければならないのはこれだけではありません。サイドバックの攻撃参加などに代表される、ミランの「サイドの崩しからの攻撃」はもちろんケアしないといけないでしょう。さて、ここまで書いてなんですが、私は今年セリエAを見てないので今年のミランがどんなサッカーしているのかよくわかっていません。CLグリープリーグのアテネ戦くらいしか見てなかったりするのですが、今はカフーはもう出てないのでしたっけ? まぁカフーだろうとオットだろうと、ヤンクロフスキだろうとマルディーニだろうと、ミランのサイドバックの攻撃参加に注意が必要なのは「アンチェロッティ監督下」なら変わらないと思うので。そこはセルティックの量SH&SBの2人でしっかりとケアしたいところですね。特に中村俊輔の右サイドはたぶんヤンクロフスキとのマッチアップになるんでしょうが、しっかりと押さえて崩されないようにしたいですね。あと、「アンチェロッティ監督下」のミランではカカ&2トップの3人による「カウンターの崩し」が大変大変脅威なわけですが、今年はシェフチェンコが抜けたんでそうでもないのかな。まぁ、どちらにせよカカは潰すに越したことないわけですが、そこはグラベセンとかレノンとかスノにがんばってもらいしかないでしょう。というわけで。

3、ミランの両サイドバックの攻撃参加には注意。セルティックはSH&SBでマンマーク気味にケア。そういやセルジーニョってまだいるのかい?

4、カカのカウンターに注意! 

■第4章:CL「セルティック対ミラン」プレビュー:ストラカン監督のシナリオ

セルティック的には「0-0」でOKなんです。一番いけないのは「ホームで失点すること」。とにかく守って、ワントップのヘッセリングへ放り込んで、後半途中にいい位置でファウルもらって、FKを中村俊輔が決めて「1-0で勝つ」。ストラカンが想い描くシナリオはこんな感じだと思うのですが、いかがでしょう?

■閑話休題:エンニオ・タルディーニ

[ローマ 15日 ロイター] イタリア政府は、同国のサッカー1部リーグ(セリエA)パルマの本拠地タルディーニ・スタジアムで18日に予定されているパルマ対サンプドリア戦について、観客に開放することを許可した。
 同スタジアムではこれに先立ち、新たに設置された自動式改札機の点検が行われていた。
 今月2日に同リーグのカターニア対パレルモ戦では、暴動が発生して警察官1人が死亡。これを受けて政府はフーリガン対策案を承認したが、タルディーニ・スタジアムは、同対策案に盛り込まれた安全基準を満たした5番目のスタジアムとなった。
 レッジーナのグラニッロ・スタジアムも再びオープンすることが決定したが、クラブのシーズン・チケットを持つ観客に限り入場が許可されるという。
 イタリアサッカーリーグ協会のアントニオ・マタッレーゼ会長は、各クラブが施設の安全基準改善に向けて努力していると評価した上で「来週にはもっとスタジアムをオープンしたい」と述べた。http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=worldsoccer&a=20070216-00000512-reu-spo

だから、「自動式改札機」の不備で事件が起こったわけじゃないだろ!!!!

■第5章:CL「バルセロナ対リバプール」プレビュー:リバプールのフォーメーションは?

あと、ついでなんで「バルセロナ対リバプール」についても、ちょいと。前号のワールドサッカーダイジェストに、リバプールが対バルサ戦は「3-2-2-3」のフォーメーションを考えているみたいなことが書かれていましたが、ベニテスは本当にそれで行くんでしょうかね? 普通に考えれば「4-4」の2ラインのゾーンで守るか、グラウディオラが対バルサ用システムと言及する、中盤をダイアモンドにした「4-3-1-2」で戦う気もするんですがねぇ。バルサ相手に「3バック(というか5バック?)」は危険だと思うのですが、ベニテスがどういう守備戦術を採用するのかにまず注目したいですね。で、チェルシーファンからの視点でベニテス采配を予想すると、たぶん「4-4-1-1」でいくんじゃないかなって思ってます。チェルシーも「それ」をやられて苦しんだことありますが、彼らがチェルシーで「マケレレ潰し」を敢行したように、「バルセロナの3ハーフ」をきっちりとマークしてくると思うんですよね。で、その役目を担うのが2ボランチ&トップ下(ベラミー? カイト?)の選手だと思うんですが、そうじゃなくてシャビアロンソ、シソコ、ジェラードの3ハーフで行くという可能性のが高いですか? まぁどちらにせよリバプールはバルサの中盤を潰すことを想定して戦い、それはある程度できるんじゃないかと想像しているんですが、この試合のポイントはそこじゃない気がしてたりして。

■第6章:CL「バルセロナ対リバプール」プレビュー:リバプール守備陣の対バルセロナ最大の命題

リバプールの守備が一番脆いのは「サイドの高い位置からドリブルで仕掛けられること」なんですよね。アーセナルのロシツキにやられたこのシーンみたいにサイドから「ドリブル」で仕掛けられるのがたぶん一番イヤだと思うんですが、今のバルセロナにはそれができる選手が復帰しているんですよね…。そうメッシとエトーがねぇ。彼らのサイドからのドリブル突破を防ぐことができるか? これがリバプール守備陣の対バルセロナ最大の命題であり、この試合の勝敗を左右するものではないかと思う次第です。

■閑話休題:カンプノウ

あと、カンプノウのピッチって、確か左右の幅が広いんですよね~。広いってことはそれだけスペースが生まれやすいってことで、すなわちボールを持って攻撃するほうが有利なわけです。特にゾーンで守る場合は、このピッチの広さはけっこうやっかいな問題だったりします。ゾーンディフェンスするよりも、いっそのことマンツーマン的に守ったほうがいいかもしれなかったりして。となると「3-2-2-3」もありか? どうすんだろうねぇ、ベニテスは?

以上、チェルシーファンによる、CLチェルシー戦以外の注目の一戦の「かなり早い」プレビューでした。チェルシーポルト戦プレビューは来週にでもやる予定です。って、今週末はFAカップ・ノリッジ戦ですが、中継がないんですよねいい加減、チェルシー戦やれよフジテレビ! 
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