doroguba*footballcolumn*

アクセスカウンタ

zoom RSS オシム日本代表の「3バック」を考えて見る モウリーニョ&トルシエの3バックと比較して

<<   作成日時 : 2007/09/05 04:42   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 3

■あらためてケット・シーさんのコラムから「3バック」と「5バック」について

そのためか、3バックといいながら、敵の前線が2人しか張っていないのに、5人がDFラインに残って、5バックの状態になってしまっていることが多くなった。それによって、中盤でカメルーン選手をフリーにし、またこぼれ球も拾えなく、たまに拾えてもフォローの選手が上がってこず、パスをさらわれるか、大きく蹴りださざるを得なくなるか、という状態だった。(中略)それもあるが私は、両サイドや3バックの中の選手も、敵のFWの人数によって臨機応変に中盤へ出て行くべきだったと思う。カメルーンの選手のスピードや1vs1に晒され、また疲労もあり、選手交替によってバランスが崩れている状態では、それは怖くてできなかったことはよくわかる。が、オシム日本のやり方では、そこでも「考えて走る」が求められているはずだ。これをいい教訓にして、また監督とも話し合って、さらに守備の熟成をして行って欲しいと思う。
http://ketto-see.txt-nifty.com/blue_sky_blue/2007/08/post_42b9.html

あらためてケット・シーさんのコラムから。先日のオシム日本代表対カメルーン戦の後半の3バックについて「3バックといいながら、敵の前線が2人しか張っていないのに、5人がDFラインに残って、5バックの状態になってしまっていることが多くなった」と指摘されてますが、今回はこの「3バック」と「5バック」についてちょいと書いてみたいと思います。

■モウリーニョが考える「3バック」と「5バック」

「3バック」と「5バック」。これはウイングバックのポジションの違いによって「3バック」になったり「5バック」になったりするだけで、実は2つは同じものという考えの人もいるかもしれませんが、はたしてどう考えるのがベストなんでしょうか。
いろいろな考え方があると思いますし、どれが正しいとかないんでしょうが、まずは私が支持するモウリーニョの考えに従って区分けしてみることにします。

誤解しないでほしいのは(3バックと5バック)は、まったく別のものであるということだ。3バックは非常に高度な戦術だが、5バックは単純だ。中央にDFを3人置き、両サイドにもDFを加えた5バックでプレイすると、簡単に守備を強化することが出来る。(中略)ただし、この形では中盤を支配することは出来ない。最初から引き分けを狙う場合か、一時的に守備を強化したい場合に適した方法である。(中略)一方3バックは5バックのように簡単ではない。ハイレベルなサッカーとなるになると、3バックはリスクが大きい。3人のDF全員が高度な知性を持ち、難解な決まりごとを理解する必要がある。両サイドに出来てしまうスペースを埋める方法は2つしかない。非常にスピードがあって読みの鋭い選手を後方に置くか、あるいは3人でラインを形成し、オフサイドトラップを活用しながら効率的に前に押していくか。どちらも難しい方法だ。http://doroguba.at.webry.info/200505/article_12.html

2005年のワールドサッカーキングのモウリーニョコラムからの引用になりますが、ここでモウリーニョは「3バック」と「5バック」を明確に別のものとして分けているのが興味深いところ。「3バック」とはあくまで3人で守り、「5バック」は5人で守るという単純な考えで区分けしている気もしますが、まぁあながち間違いではないと私は思うんですが、どうでしょう。で、この区分け方法でオシム日本代表を考えてみると、オシム日本代表の「3バック」は「5バック」に近いのかなって思う次第です。なぜって、オシム日本代表の3バックは「最終ラインを3人だけで守る守備戦術」でなく、サイドの選手はWBがマンマーク的に見るから。これめちゃめちゃ極論で言っているように聞こえるかもしれませんが、あながち間違いではないと思うんですよね。

■モウリーニョの「3バック」とトルシエの「3バック」

モウリーニョは3バックの弱点として「両サイドに出来てしまうスペース」と言及してますが、これは例えばトルシエの「フラット3」の時も指摘されていたことでした。正式なタイトル忘れましたが古本屋で100円で購入した「山本昌邦備忘録」を昨日ペラペラめくっていたんですが、その中にでも「3バックの両サイドのスペースの弱点」について指摘されてます。で、その対応策として中盤の選手が1人最終ラインに入る「3+1」の擬似4バックにして五輪で戦っていたなんて記述もありますが、その弱点からもわかるように要はトルシエ日本代表時代の守備戦術は「3バック」であったということなんでしょう。「スピードがあって読みの鋭い選手を後方に置くか、あるいは3人でラインを形成し、オフサイドトラップを活用しながら効率的に前に押していくか」というモウリーニョ流3バックの考え方と合致するところもあると思いますし。

オシム日本代表「3バック」とトルシエ日本代表の「3バック」の守備は同じなのか違うのか? これを考えることでオシム日本代表の「3バック」時の守備戦術が見えてくる気がするんですが、ポイントとしては「3バックの横に出来るスペース」と「3人でラインを形成し、オフサイドトラップを使うか否か」になるんでしょうかね。

■キーワードは「3バックの横に出来るスペース」と「3人でラインを形成」「オフサイドトラップ」

なんでトルシエ日本代表は最終ラインを高くして、フラットにして、オフサイドトラップを使っていたのか。合わせて3バックの横にできるスペースを埋めるのに苦労していたのか? それは「3バック」だから? 一方オシム日本代表はそれほど「3バックの横に出来るスペース」で苦労しているようには見えませんし、最終ラインはフラットでなくオフサイドトラップもあまり使いません。なぜか? それは「5バック」だから。ほら、ほら、そこ読みながら笑わない(笑) 極論なんですから。それじゃ世の中に存在する「3バック」のほとんどは「5バック」になるって? 世の中にはモウリーニョの定義する「3バック」と「5バック」の中間みたいな「3バックシステム」があり、それらすべてをひっくるめて「5バック」と分類するのはちょっと無理がある? まぁそうかもしれません。でオシム日本代表の「3バック」というのも、その考えと同様で、状況によって「3バック」にもなるし「5バック」にもなる守備戦術と考える人もいることでしょう。たぶんケットシーさんもそう考えていらっしゃると思うんですが、私はオシム日本代表の「3バック」はあくまで「5バック」であって、ケットシーさんが指摘する「両サイドや3バックの中の選手も、敵のFWの人数によって臨機応変に中盤へ出て行くべき」というやり方は、思っているよりも非常に難しいことなのではないかなって思うんですよね。モウリーニョは5バックについて「この形では中盤を支配することは出来ない。最初から引き分けを狙う場合か、一時的に守備を強化したい場合に適した方法」と指摘してますが、カメルーン戦の後半の戦い方はまさにそれだったんじゃないかって気がするんですが、そのあたりどうなんでしょう? トルシエ元監督にもオシム監督にも造詣が深いケット・シーさんのご意見が伺いたいところですが、まぁそもそもこの2人の監督のやり方を単純に比較しても意味がないことかもしれませんが…。

■中澤が左サイドをオーバーラップしてチャンスメイクできたわけは?

ちなみに「両サイドや3バックの中の選手も、敵のFWの人数によって臨機応変に中盤へ出て行くべきだった」と指摘されてますが、その考え方は正しいと思います。オシム監督の目指す戦い方の1つであるのは間違いないでしょう。カメルーン戦でもそういうシーンはありました。前半CB中澤が左サイドをオーバーラップしてチャンスメイクしたシーンがそれですが、そういうすばらしいプレイが生まれたのは何だったのでしょうか? 逆に後半になぜそういうプレイが生まれなかったのか。疲労? 恐怖? ケットシーさんは「選手交替によってバランスが崩れている状態で怖がっていた」と指摘されてますが、問題は「勇気がなかった」ことなんでしょうか? 私は守備や勇気の問題というよりも「ボールポゼッションと前線での基点が作れなかった」ことが問題だったと思ってます。で、なんで後半にポゼッションできなくて基点が作れなくなったかと考えると、その理由の1つは「4バックから5バックへの変更」にあったと思うんですが、どうなんでしょうかね? オシム監督は試合後に「3バックにするなら遠藤が下がってダブルボランチにするべきだった」という指摘してたみたいですが、それでどれくらい修正できたのか気になるところです。最後に一応ジーコ日本代表について。今回の定義から考えるとジーコ日本代表の3バックは「5バック」だったんでしょう。まぁ「3バックの両サイドが穴」だった点は、「3バック」的でしたが。もひとつ最後に、こちらの文を紹介してこのエントリー終了します。時間がない&内容が整理されてない&内容が飛躍しているところが多々あり、わかりにくいところもあったと思いますが、その点はすみません。では。

4バックシステムは本連載第418回で紹介した1989年のスウェーデン戦以来フランスのスタンダードとなっている。そのスウェーデン戦の直後にフランスを離れ、アフリカに渡ったトルシエが4バックシステムを知らなかったのも無理はない。4バックシステムを採用した瞬間、トルシエはフランス人となり、マルセイユに受け入れられたのである。トルシエが4バックシステムを採用した1月29日は、トルシエがアフリカや日本で採用したフラット3の敗北の日であった。そして奇しくもこのトゥールーズの市営競技場は今をさかのぼること7年前、日本代表がワールドカップ本大会に初出場し、その初戦でアルゼンチンに敗れたスタジアムである。日本サッカーはトゥールーズで再び敗れたのである。http://www.jpmoins.com/archives/no425.html

人気blogランキングへ
↑読んで面白かった人はクリック願います。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
モウリーニョはいろんなところで3バックについて語ってますね。彼に言わせるとトルシエの3バックも、3+1の「1」が入った瞬間に4バックと呼びそうな気がします。チェルシーの時々見せる3バックって本当に3人でしか守ってないことが多いですから。
alps
2007/09/06 11:13
 3バックにしたとしても、モウリーニョは枚数増やして中盤を制圧するために3バックにするのであって、決して相手のFWの人数に合わせるわけではないと思います。あくまでもゲームの主導権は自分たちで握ることが前提。
 だから、ある意味サイドにスペースができようが関係ない、という考えでは?中盤を制圧し、ボールポゼッションを圧倒的に高め、また一方で相手のプレーエリアを限定している状態では、最終ラインのサイドのスペースにボールが出ることはありえないとw。
 そういう状態に持っていけるように選手を交代し、システム変更を行っているのに、そうならないならあっさり4バックに戻すというのは、実際にあったように思います。
蹴球
2007/09/07 21:13
>Alpsさんへ
ゾーンで考えればということなんでしょうが、モウリーニョにゾーンとマンマークについての考えを聞いてみたいですね。

>蹴球さんへ
「3バック」はこちら主導、「5バック」は相手に合わせてという感じですかね?
単純に「3バック」は最終ラインを3等分して守るってことだと思うんですが、それをするには中盤の選手の帰還が必要なのは言うまでもないところです。
doroguba
2007/09/14 04:04
オシム日本代表の「3バック」を考えて見る モウリーニョ&トルシエの3バックと比較して doroguba*footballcolumn*/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる