木村幸嗣氏のコラムから「カウンターVSポゼッション」について CLチェルシープレビュー②も兼ねる

>昨季のヨーロッパチャンピオンはポルトであり、ヨーロッパ選手権を制したのはギリシャであり、
>スペイン勢が姿を消した今季のチャンピオンズリーグの優勝候補はチェルシーとミランだ。
> クラシコでのレアル・マドリーの大勝は、そうした流れと結びつけるべきなのだろうか。“カウン
>ターサッカーの優越=ボールポゼッションサッカーの限界の証明”、とすべきなのか。今回は
>ひとまず問題提起をして締めくくりたい。
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/eusoccer/spain/column/200504/at00004482.html

WOWOW加入してないのでレアルマドリーVSバルセロナ戦は見てないのでなんとも言えませんが、それに関連しておなじみ木村幸嗣氏のコラムがアップされました。今回のコラムでクラシコの内容とあわせて問題提起されていたのが、上の引用部分。「カウンターサッカーの優越=ボールポゼッションサッカーの限界の証明か」ってところが気になって、私もそれについて思うところを書いてみようかと思いました。
 
>私自身、バルセロナのサッカーは大変魅力的だ。エンターテインメントという面では、耐え忍
>んで蜂の一刺しで勝つサッカーよりも快感の度合いは高かろうと思う。
> また勝利を握るという点でも、この連載でも『勝つための論理とは何か? ボール支配と勝
>利の確率』と題して、「サッカーには勝利の論理がある、と私は思う。私の勝利の論理とは、
>単純きわまりない。『勝つためにはゴールを多く決めることだ』⇒『ゴールを多く決めるために
>は多くのチャンスを築くことだ』⇒『多くのチャンスを築くためにはボールを支配することだ』。
>よって、『勝つためにはボールを支配することだ』という結論になる。」と書いたことある。あれ
>は私のチームを例にとったアマチュアレベルの話だったが、プロレベルではそう簡単にはい
>かないのか。

 木村氏はコラムの中でこう言ってます。この言葉を、もう少しポイントを整理して考えて見ると…。「勝つためにはボールを支配すること」が重要で、さらにあえて極論で言えば「ボールを支配して、ゴールを相手よりも多く決めること」が勝つための理論であると言及していると解釈します。そこにあるのは、常にボールを支配して「攻撃」をしかけ得点を狙う「エンターテインメント」がまず第一にあるようにも感じます。木村氏の考える「ポゼッションサッカー」とはたぶんこうです。間違って解釈していたらごめんなさい。

■ポゼッションサッカーとは「攻撃的」で「得点を多く狙う」、エンターテインメントあふれるサッカー。

 ちょぅと極論過ぎるかもしれませんが、この考え方は木村氏に限らずよく一般的に言われるところの「ポゼッションサッカー」なのでは思いあいて書いてみました。ジーコが日本代表でやりたいのもこれなのかどうかは定かでないですけど。ですが一方で、このような「エンターテインメント」を重視した考え方だけが「ポゼッションサッカー」ではないというのは、以前このブログの>「イタリアサッカーは守備的か退屈か?」で紹介したとおり。ここでもう一度、ミランのアンチェロッティ監督の言葉を引用させていただきます。

>「無目的なポゼッションは、まったく無意味などころか逆に危険だ。パスを繋ぎ続ければ、ボール
>のラインよりも前に多くの選手が進出して、チーム全体が前がかりになる。そこでボールを奪わ
>れれば一気にカウンターを浴びる危険がある。そういう形でチームの”エクイリプリオ”を失わせ
>るポゼッションは百害あって一利なしだ。重要なのはむしろ、攻守のバランスを崩さずに試合の
>主導権を握り、効果的な攻撃を続けること。」

 アンテロッティが考えるポゼッションとは「攻守のバランスを崩さずに試合の主導権を握り、効果的な攻撃を続けること」です。あくまでも「主導権を握ることが目的」であって、極論で言えば「とにかくゴールを決めること」が目的ではないと言うのは言い過ぎかもしれませんが…。というわけでアンテロッティのポゼッションサッカーをまとめると、たぶんこう。

■ポゼッションサッカーとは「主導権を握ること」。常に攻撃的である必要はないし、むしろ攻撃的過
 ぎるのはダメ。重要なのは「攻守のバランス」。エンターテインメント性が目的ではない?

 さらにもう1人、モウリーニョのポゼッションサッカーについて。こちらもアンチェロッティ同様、以前このブログの「モウリーニョのサッカー② ~ポゼッションサッカー~」で述べてますが、こちらもここに再度引用させていただきます。

>「わたしのフットボールを象徴する最大の要素は、ボールポゼッションだ。~中略~。ゴール
>を支配するチームがゲームを支配する。重要なのは高いボールポゼッションを保ち、数多く
>のチャンスを作ること。そうすれば負ける確率は低くなる。ボールを支配し、チャンスを作って
>も負けることはある。しかしそれは確率からいえば低いものだ。」 

 モウリーニョのチェルシーは必ずしもすべての試合において「ボールポゼッション」をしているわけではないですが、モウリーニョの目指すところのサッカーは上の言葉のとおり「ポゼッション」。その理由&目的は「負ける確率が低くなる」から(笑)。

■ポゼッションサッカーとは、「負ける確率が低いサッカー」。ボールを支配して数多くチャンスを作
 っても「一発のカウンターで」負けることはある。でもたくさん攻撃しチャンスを作ったほうが勝つ
 確率は高くなる。

 なんだか、今までブログで書いたことのまとめっぽくなっていましました(笑)。まぁいいや。話を続けます…。
 木村氏が言うところの「ポゼッションサッカー」が一般的とすると、アンチェロッティとモウリーニョのそれは「ポゼッションサッカー」とは違うのかもしれない。「攻撃的」「エンターテインメント的」=「ポゼッションサッカー」と違って、アンテロッティ&モウリーニョは「相手にチャンスを作らせない」「勝利至上主義」=「ポゼッションサッカー」と考えていると言うことです。チェルシーとミランでは違うでしょって思う方がいるかもしれないですが、それは正解でしょう。もちろん、この2チーム攻撃&守備の戦術は必ずしも同じでないです。ですがチェルシーにせよミランにせよ「攻撃」のみならず「守備」のことも考えた戦い方をしている点は同じと言えると思うんですよね。

 書いているうちに話が脱線して「カウンターサッカー」vs「ポゼッションサッカー」というよりも、そもそも「ポゼッションサッカー」って何だろう?ということになってしまいましたが、チェルシー&モウリーニョファンの私としては当然「負ける確率の低いサッカー」=「ポゼッションサッカー」という程度の認識なんです。たとえばプレミアリーグの各下相手には圧倒的なポゼッションで攻撃を仕掛けますが、1-0であったりシティ戦のよう引き分けに終わることも当然あるわけです。むしろバルセロナ戦のようにボールを支配されてカウンター攻撃に終始した方が「得点が入る」のかもしれないですし、圧勝できるのかもしれません。ですが、やはり「ボールを支配してたくさんチャンスを作ったほうが勝つ確率は高い」と思うんですよ。えっ? ボールを支配しても相手にカウンターを食らって得点されることもあるって? まぁもちろんそういう場合もあるでしょうけど、いつもそれでやられるのは「単に守備がザルだから」という理由が大きいとも思うんですよね。そういう意味ではアンテロッティが言うところの「攻守のバランス」ってのは重要なのかもしれないですが。話がまとまらなくなってきました。

 「カウンターサッカー」について。例えばトルシエの時の日本代表や山本監督のアテネ五輪代表は「中盤のプレッシング」からのショートカウンター、高い位置で奪って「15秒」でシュートまでもっていくサッカーだったと一部では言われてます。もちろんそrがすべてでないと思うし、そんなサッカ-でないという人がいるかもしれませんがね。山本監督が言う「15秒で得点」は、確かにデータ的に正しいのかもしれませんし、実際に得点に結びつくのはそのような15秒くらいで攻撃する「カウンターサッカー」的の形となった場合が多いのかもしれません。ですがカウンターサッカーが、必ずしもポゼッションサッカーより優位とは個人的には思えないんですよね。もちろんチェルシ-も対戦相手や試合展開によってカウンターサッカーをしますが、「それがすべてではないです」。たぶん「カウンターサッカー」しかできないならプレミアリーグで首位に位置してないと思うし、カーリング杯も優勝できななかったと思うし、CLでもここまで残れなかったと思う次第です。
 何度でも言いますがモウリーニョのサッカーは「試合に勝つ」ためのサッカーです。試合に負けない確率が高いのは「ポゼッションサッカー」だけど、試合展開によっては「カウンター」を狙い、「ロングボール」を放り込みます。また得点欲しいときにはDFに代えてFW投入したり3トップにしたりして攻撃的にするし、守る時にはFW下げて守備を固めるわけです。もちろん守備が堅いのは、今年のチェルシーが強い最大の理由だと思いますが、「堅守=カウンターサッカー」ではないのですよ。
 
 話がズレまくって「モウリーニョのチェルシー」分析になってしまいましたが、ズレたついでに明朝のチャンピオンズリーグ対バイエルン戦について。ボールをポゼッションすれば負ける確率は低くなると言うモウリーニョですが、これはもちろん対戦相手と状況次第なのは言うまででもないところ。
 アンチェロッティが言うところの「無目的なポゼッション」危険きわまりないわけでありますが、モウリーニョがはじき出す「ベスト4に勝ち抜ける確率の高い」サッカーは? 
ポゼッションサッカー? カウンターサッカー? 
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