アジアカップ決勝トーナメントプレビュー③オーストラリア戦「最終ラインを多角せよ!」

これを弾くために10年も20年も練習する必要はないわけでしょ!

■ドイツW杯では、なぜビドゥカを恐れてDF陣が最終ラインを下げたのか?

オシム監督が教え込んだのは“サンドイッチ作戦”だ。「DF1人でいくな。中盤の選手とサンドイッチにしろ」。マーク役の中沢とボランチの選手とで前後から囲い込み、動きを封じる。オーストラリアの攻撃のキーマンを封じることが勝利への近道だからだ。
 オーストラリアは、ロングボールを最前線のビドゥカに当て、それを合図に一斉に攻撃に出る。抜群のポストプレーだけでなく、屈強な体をうまく使ってシュートも打つ危険な選手。W杯ではビドゥカを恐れてDF陣が最終ラインを下げたために自由に動き回られ、逆転負けの原因となった。
 “ビドゥカサンドイッチ作戦”は、失敗を繰り返さないためのもの。まずはDFラインを高い位置に保つ。1対1に強い中沢でもはじき飛ばされる可能性があるため、無理に飛び込まずに間合いを取って時間を稼ぐ。その間にボランチの中村憲らとビドゥカを挟み込み、ボールを奪取するプランだ。
 中村憲は「最終ラインとの間をコンパクトにして、自由にさせないようにしたい」と話す。中沢も「ドイツの時より勇気を持って高い位置でやる。名前負けはしない」と闘志を燃やした。W杯で失敗したビドゥカ封じの新バージョンの成否が、日本の勝利のカギとなる。http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2007/07/20/01.html

さていよいよ明日はオーストラリア戦ですが、注目はやっぱ「W杯で失敗したビドゥカ封じの新バージョンの成否」なんでしょうかね。ドイツw杯では「ビドゥカを恐れてDF陣が最終ラインを下げたために自由に動き回られ、逆転負けの原因となった」と書かれてますが、その「ビドゥカを恐れる」→「最終ラインを下げる」となってしまった原因は「中澤に勇気が無かった&名前負けした」からという心理的な要素だけが原因だったのか? で、明日は中澤が心理的に負けず、「ビドゥカを恐れない」→「最終ラインを上げる」となり、無事ビドゥカを封じることができるのか? 今回はこれについてちょっと考えてみたいと思います。

【ボン(ドイツ)8日時事】サッカーのワールドカップ(W杯)ドイツ大会に臨む日本代表は8日、当地で初戦の相手オーストラリアを想定した練習に取り組んだ。本番へ向け、準備は最終段階に入った。この日はGK川口(磐田)を含めた7人で守備の連係を確認した。宮本(G大阪)、中沢(横浜M)、坪井(浦和)の3バックと両アウトサイドの駒野(広島)、三都主(浦和)、守備的MF福西(磐田)に対し、控え組が攻撃を仕掛ける展開を繰り返した。
 1トップの巻(千葉)をエースのビドゥカに見立て、ポストプレイから2列目の飛び出しへの対処を徹底。両サイドから高いクロスボールを入れ、空中戦対策も施した。
 守備を統率する宮本は「1トップにボールが入るところまでは約束通りでいいが、中盤から上がってくる選手をどうマークするかがポイント」と狙いを説明。坪井は「自分ですべて解決できなくても、チームとしていかに守るか。連係の部分には問題ない」と手応えをつかみつつある。
身長188センチの仮想ビドゥカとなった巻に当てて、サイドに展開する形、サイドを突破されたケース、またサイドからのボールに対してFWの次に中盤が飛び込んでくるパターンと、ビドゥカからスタートするいくつかの豪州の攻撃パターンがピッチで再現された。
ジーコ監督はプレーを止めながら、細かな指示を出す。ここまで個人でビデオを見るなどしてイメージを暖めてきただけに戸惑いなどはなかったようだ。http://doroguba.at.webry.info/200607/article_18.html

リンクは切れてしまってますが、1年前のドイツW杯でのジーコ日本代表の「対オーストラリア対策」がコレ? この記事読むとお解かりの通りジーコも「ビドゥカ対策」を施していたわけですが、どうやら「ビドゥカのポストプレイから2列目の飛び出しへの対処」の方をケアしようとしていたみたいですね。つまりオシム日本代表とジーコ日本代表の「対オーストラリア対策の違い」は、「ビドゥカのポストプレイそのものを潰す」のと「ビドゥカのポストプレイに絡む中盤の選手を潰す」という違い? まぁ、私はどちらの練習も実際には見てないのであくまで記事からの推測なので、本当のところはわかりませんが、単純に練習の記事を比較するだけでもいろいろと監督の戦術が見えてくる気がするのは楽しいですね。

■オシム曰く「足の速さなら負けないからラインを上げろ」の意味は?

さて、最終ラインの話に戻ります。別の記事でオシム監督は以下のようにも言っているみたいですが、これはけっこう興味深いコメントだったりします。

オシム監督はDF陣に「大きくてうまいビドゥカをイメージしろ。足の速さなら負けないからラインを上げろ」などと具体的に指示。http://hochi.yomiuri.co.jp/soccer/japan/news/20070719-OHT1T00248.html

ここでオシム監督が言う「足の速さなら負けないから」って、どういうことでしょ。
これずばり中澤が言う「勇気」「名前負け」に関わることであるんですが、要はオシム監督は「DFラインを高くして裏取られても、走って戻れるから大丈夫」ってことを言っていると思うんですよね。DFにとって、背後のスペースを突かれてGKと1対1の状況を作られるというのは、非常に怖いことなわけです。GKと1対1の状況を作られたら失点する確率が非常に高くなるわけですから、まぁ当たり前ですよね。ジーコ日本代表時は、たぶんこれを非常に恐れてました。つまり、最終ラインを高く上げて「DF背後を取られて(オフサイドトラップをかけ損ねて)GKと1対1の状況を作られること」を恐れていたわけです。中澤しかり、宮本しかり。特に宮本はジーコの前のトルシエ監督時代に「これ」でやられたことがあり(日韓W杯時に自ら「これ」に修正を施した?)、最終ラインを高くすることによって生じる怖さを身をもって知っていたと思うんですよね。もちろん「最終ラインを高くすること」の意義やメリットも知っていたと思うんですが、それと同様にデメリットも知っていたと言う感じでしょうか。で、ジーコ元監督も「ラインを高くして裏取られることの危険性」を重要視していたこともあり、結果として「中澤&宮本がビドゥカを恐れる」→「最終ラインを下げる」とってしまったということなんでしょう。それに対してオシム監督は「足の速さなら負けないからラインを上げろ」と指導しているみたいです。つまりラインを託して裏取られても「走って戻れ」ば大丈夫! GKと1対1になる前に「走って戻れば」怖くないから、裏取られることを恐れるよりもラインを高くして対処せよと言っているんでしょう。たぶん。
この考えは某元バルセロナ(今アヤックスの監督)の方がやっていたのと同じみたいですが、違うのはオシム監督もジーコ元監督同様に「最終ラインをフラットにしてオフサイドトラップを狙うこと」をそれほど主眼に置いてないということ? あっ、テンカーテも「フラットライン嗜好」ではありませんでしたっけ? 間違えましたオシムとテンカーテ(バルセロナ1年目)は同じ発想です。つまり「最終ラインを上げるのはオフサイドトラップを狙うのが目的でなく、目的はあくまで相手FWの動きを制限すること。で、もし裏を取られたら全速力で戻って対処しましょう!」って守り方だと思うんですが、それが明日の試合で機能するのかどうか注目してみたいと思います。

■「最終ラインとの間をコンパクトに」することの効果は?

最後に、中村憲の「最終ラインとの間をコンパクトにして、自由にさせないようにしたい」について。これ中村憲はビドゥカ封じについて言っているんでしょうが、それだけでなくジーコ元監督がケアしようとしていた「(ビドゥカのポストプレイで)中盤から上がってくる選手をどうケアするか」ってことと密接に関わっている気がするんですけどね。

【ボン9日時事】日本代表は9日、1次リーグ初戦のオーストラリア戦(12日)に向け、紅白戦を行った。これまで通り3-5-2の布陣で臨んだ主力組は、控え組に2点を許すなど守備の連係に不安を残した。
 最終ラインと守備的MFの間に空いたスペース。その空間を突かれ、控え組に再三、ミドルシュートを打たれた。DF坪井(浦和)は「誰かがマークに行かないといけない」、MF福西(磐田)も「セカンドボールを意識していたが…。それをしっかり抑えたい」と課題を口にした。
 長身のFWビドゥカにボールを入れ、2次、3次攻撃を仕掛けてくる豪州に対し、こぼれ球への対処は不可欠だ。守備的MFが前に出ている時にはDF陣が対応するのか、両サイドMFが回るのか。紅白戦の前半、巻(千葉)が頭で落として小野(浦和)にフリーでシュートを打たれた場面は、「穴」を突かれた象徴的なシーンだった。
 後半はDF陣がラインを上げ、全体をコンパクトにすることで対処。ただ、最終ラインの位置取りについては、守備陣と攻撃陣の意思統一がまだ図れていない様子だ。
 GK川口(磐田)が「(実戦の中で)課題は見付かる。それを確認しながらやっていきたい」と話すように、この日に出た反省点はきっちりと詰めておきたい。
http://doroguba.at.webry.info/200607/article_18.html

茂庭があれだったとはいえ、ドイツW杯でも「最終ラインと守備的MFの間に空いたスペース。その空間を突かれ」ケーヒルにやられてしまったわけですが、明日のリベンジマッチではそこをいかに修正できるかが一番のポイントだと個人的には思ってます。そう、つまり「最終ラインを高くする」最大の目的はビドゥカ対策というよりも、「最終ラインとボランチの間をコンパクト」にすることであり、もっと言えばケーヒルやキューエル他の2列目の選手対策として必要だと思うわけです。というわけでオーストラリア戦。「最終ラインを高くする」戦術ができるのか、できないのか? 機能するのか、しないのか? たとえ裏を取られても「走って」戻れるのか戻れないのか? このあたりに注目ですかね。

■おまけで攻撃について

あと攻撃についてですが、個人的には「相手ペナルティエリア内での駒野対ケーヒル」の再現を期待したいですね。加地、駒野がいかに積極的に相手陣に入り込んでシュートなりセンタリングをできるかがカギでしょう。「サイドでボールを持って基点になる」のではなく「スペースを突いて自ら仕掛ける」プレイを期待したいですね
Solid State Survivor
 
日本人魂を見せてくれ!
ケトウに負けないぞ! オウ!
人気blogランキングへ
↑読んでおもしろかった人はクリック願います。

日本で言えば、例えば中盤に小野がいますよね、小笠原、中村、中田英寿、それだけいてアレックス(三都主)もいます。さらに前線に玉田や柳沢といっぱいいるわけです。誰が見てもこの選手は試合に出るべきだという選手が6人はいます。ただ、そういう選手のうち、ディフェンシブな選手はいるのですか。全員攻撃的な選手です。では、一体誰がディフェンスをやるのですか。サッカーは4人で守ることはできないのです。サッカーというのは、バランスを保つために水を運ぶ役割をする選手が必要になってくるわけです。そういう意味ではジーコのチームでも同じことが起こっているわけで、その話をさっきしていたわけです。福西ひとりで水が運べるでしょうか。福西がトラックを運転して運ぶことはできますけど(笑)、チームのバランスというのはそういうことを言うのだと思います。
誰でも攻撃的な選手というのは好きなものです。たぶん、ここにいるほとんどというか全員の人が忘れていると思いますけど、忘れないでほしいのは、いま代表に集まっている選手というのは実際に各々に所属クラブがあって、中村がセルティック、中田英寿がボルトン、小野が浦和…。彼らはクラブの中で『ひとり』の存在であって、残りの10人でディフェンスを補っているという部分があるわけです。そういうメンバーがひとつのチームに6人も集まってしまって、それでチームが成り立つのでしょうか。簡単な数学ですよね。
ただ、そういう技術的に高い選手を出さないと、みなさんは文句を言いますよね。1-0で勝っていて守りに入る時には、そういう選手を全員下げてディフェンシブな選手を入れても『よかった、よかった』と言うかもしれませんけど。ただその逆に、失うものがなくなったとか、絶対に勝たなくてはならないという場面では攻撃的な選手を3人、4人入れることは必要になってくるでしょう。しかし、それは特別なシチュエーションです。それはどこでも起こることですし、ブラジルも同じ問題があります。フランスもそうです。イングランドもそうです。すごく良い中盤がいっぱいいますけど、ディフェンシブな選手はいません。そういう(テーマという)のはメディアの皆さんにとって書くと面白いんじゃないですか。皆さんも各新聞社やいろいろな会社から来ているわけで、会社に戻ればひとりの存在ですよね。でも、あなた達が全員集まってひとつの新聞に書いてみてください。果たして良い記事ですかね(笑)
http://www.jsgoal.jp/news/00033000/00033958.html

だからと言ってお前がそうだとは限らんだろう! なぁ
とにかく、最初の5、6分くらいで。やめたいなと。
日本人よ!