アジアカップ決勝トーナメント「オシム日本代表対オーストラリア代表」超雑感 「勝因と。」

■勝因①「ポゼッションサッカー」ができたこと

いやー勝ちました。やっぱ川口はいいGKですね。ともかく勝利という結果を出したことはすばらしい! 評価したいですが、正直、オシム日本代表がオーストラリア代表相手にあそこまでボールポゼッションできるとは思ってませんでした。

今日は自分たちが走ってボールを動かすことをやっていたけど、暑いという部分があった。暑くなければオーストラリアももっと走るしパワーが出てくる。特殊な大会だと始まる前から言っていたけど。今日は今日だけど、もっと気温が低い時にどうなるか詰めていく必要がある。そういう意味では参考にならないかな。相手の3バックは分かっていた。ブレシアーノがトラップする回りを警戒していた。そこを(鈴木)啓太が見ていたんで、自分はサイドをケアした。http://www.jsgoal.jp/news/00051000/00051689.html

中村俊輔選手のコメントにあるように「自分たちが走ってボールを動かすこと」ができたことが第一の勝因だったと思う次第です。つまり、「ポゼッションサッカー」ができていたことが大きかったかと。「暑い」という環境だったために結果として「そうなった」だけなのかもしれませんが、DFライン&ボランチでボール回しがしっかりとできたことがすばらしかったですね。後半、相手選手が退場になったことで、さらに「ポゼッション」しやすくなったのも大きかった。だって、ボールを保持していれば、相手に攻められることはないわけですから。

●田嶋幸三 日本サッカー協会 専務理事
今回の日本はこの環境に適応したサッカーをやっていた。テレビで見た人には物足りなかったかもしれないけど、あそこで勝負に出たら墓穴を掘ることになってしまう。そういう展開を耐えて勝てたことが大きかった。http://www.jsgoal.jp/news/00051000/00051683.html

田嶋氏のコメントですが、「あそこで勝負に出たら墓穴を掘ることになってしまう」というのはなんとなく同意です。まぁもっとシュートを打ってよかった気もしますが、あせらずに「ボールを保持して」戦えたことがすばしかったですね。もちろんできれば決勝ゴールを上げて欲しかったですが。

■勝因②:「相手のミスをうまくついて決めた」高原の決定力!

そして、高原。彼のゴールがあの時間に決まったことが何より大きかったですね。すばらしいゴールでした。相手のミスをうまくついて決めたわけですが、それができたことがすばらしいです。
高原の得点の場面はフェイントの幅を大きく取り、どこへシュートすればGKが届かないかを瞬時に判断して打った素晴らしいものだった。シュートのイメージもたくさん持っている。以前はボールを触るだけで精いっぱいだったが、リズムもつくれるようになり、ボールを味方から引き出す動きができるようになった。
 自信が人を変えるというが、ドイツで得点を量産したことで高原は変わった。体の切れが良くなり、プレーのスタンスも広くなって、いままで届かなかった範囲でもボールを触れるようになった。トレーニングの成果でもあるが、一番は自信だろう。http://wsp.sponichi.co.jp/column/archives/2007/07/post_854.html

要はブンデスリーガで「(外国人相手でもできる)感覚をつかんだ」ってことな気がするんですが、それが「自信」ということなんでしょう。そういう意味では「PKふかし」はらしくなかった気もしますが、あの同点弾はすばらしかった。

■勝因③:最終ラインの前のスペースをきっちりと消せたこと

あと、1つ勝因をあげるとすれば、やっぱ守備ですかね。ボランチを中心にバイタルエリアの守備がきちんとできたのがすばらしかったのではないでしょうか。注目の最終ラインの高さに関して言えば、それほど高くはなかったと思うんですが、最終ラインの前のスペースをきっちりと消せたことは評価したいです。

●中村憲剛選手(川崎F):「試合を重ねるごとによくなってきているし、チームとして1つになっている。(前半相手がワンボランチ気味だった?)ワンボランチで、2トップとダブルオフェンシブハーフが自分と(鈴木)啓太のところにきた。そのオフェンシブの2人をはがして前へ行けばチャンスになると思っていた。それでフリーランニングを増やしたら、相手はあんまりついてこなかった。真ん中のプレスはきつかったんで、それを頭に入れつつ前へ出るように心がけた。ウイングの(中村)俊さんとヤットさん(遠藤)がいい形で入ってくれるから、ゆっくりとうまくボールを回そうと思った。
前半はボールを走らせつつ、仕掛けられる時はスピードアップしようと意識した。2トップを最終ラインの2人で見つつ、ブレシアーノを啓太が見て、自分は5(クリナ)を見た。ビドゥカのポストプレーが一番怖い。彼を挟み込むことが課題だった。ゴール前に運ばれるシーンが怖かったんで、そこをしっかりとケアした」http://www.jsgoal.jp/news/00051000/00051688.html

■勝因④:オーストラリア代表の自滅

「ビドゥカのポストプレーが一番怖い」はずだったんですが、その肝心のビドゥカが仕事させなかったのはすばらしかった。というか後半16分に交代となったのは正直ラッキーでした。というかオーストラリア代表は何がしたかったんだろう? ビドゥカ、キューエル、ケーヒルのコンデョションがイマイチだったための苦肉の策なのかどうかわかりませんが、彼ら3人を同時に起用しなかった理由はなんだったんでしょうかね。予選で3人のコンビが合わなかった? まぁ予選は見てないのでわかりませんが、ビドゥカに代えてキューエル、ブレシアーノに代えてケーヒルって交代采配はよくわかりませんでしたね。ビドゥカ、キューエルが90分もたないので「2人同時起用せず」に代わる代わるピッチに出したのか? ケーヒルとブレシアーノも同様? ヒディンクの時みたいに後半20分過ぎに相手が疲れるころの時間単にパワープレイしようって発想はなかったんでしょうか? まぁビドゥカ、キューエル、ケーヒルと3人並べるのがバランス悪いとしても、少なくとも「ポストプレイできるFW」と「2列目からシュート打てるMF」の組み合わせってのは考えなかったんでしょうか。そもそも、「ビドゥカ&アロイージ」の2トップで臨んだ意図はなんだったのか? 前半から高さを使おうと思っていたけど、日本代表の守備がよくてできなかったということなんでしょうかね。ボールポゼッションできない。前からプレスもいけない。2トップは孤立。そんな感じでしたが、オシム日本代表がよかったのでそうなったというよりもオーストラリア代表が自滅してそうなったように私は感じましたね。まぁ審判に嫌われていた影響もあったとは思いますが、最後にアロイージ下げて「勝つのを諦めた」のが最大の敗因なんでしょう。リーズ時代のキューエルなら話は別ですが、ベンチは彼に何を期待していたのか? 今のキューエルならファウルゲットが精一杯ですよ。可愛そうに。

そのアーノルド監督は日本代表について「非常によいプレーをしていたし、レベルの高い選手も何人かいた。しかし、彼らは本当に我々を圧倒したわけではない。我々は日本に対して戦術面での準備もしていたし、チャンスも何度かあったが、それが実を結ばなかっただけだ」と、2006年W杯で勝利した相手に「完敗」したわけではないと話した。http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=japansoccer&a=20070722-00000040-ism-spo

ってわけで、あの戦いぶりで「我々は日本に対して戦術面での準備もしていた」というのは納得できないですね。さようならアーノルド監督。同様にこの考えにも同意できませんです。すみません。

この日のゲームで感じた物足りなさ(=未完成の部分)をひとつだけ挙げるなら、ベンチの層の薄さである。それは、キューウェルやカーヒルを交代カードとして持っているオーストラリアと比較すれば、一目瞭然(りょうぜん)であろう。http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/japan/column/200707/at00013958.html

兎にも角にも、オシム日本代表が勝利という結果を残せたことを評価したいです。日本サッカー協会の田嶋氏も「ちょうど去年の今日、オシムさんと契約した。その日にベスト4に入ったことは大きい」と言ってますが、ノルマは設けないとはいえ内心は「結果」を気にしていたと思うんでね。
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