西部謙司先生の『「日本」を超える日本サッカーへ 』を読んで、感動して、妄想して、爆発する

■このままではいけない

「このままではいけない」
アジアカップ6試合で見えてきた「日本化」されたサッカーの限界とは。
日本代表・オシム監督のサッカーを見続けてきた西部謙司が、
日本サッカーへの愛ある警鐘を鳴らす、著者渾身の書き下ろし!

おなじみ西部謙司さんの『「日本」を超える日本サッカーへ―アジアカップ2007戦記』を拝読。非常におもしろかったです。オシム日本代表を見てなんとなく「感じていた」ことをうまく表現してくれたという感じで、さすが西部さんはプロフェッショナルだというのが感想。「日本化はスタートラインであって、それを越えていかないと」というようなことを書かれているわけですが、私もその通りだと思います。

■中田英寿と日本人らしさ!

例えば、中田英寿という選手は「日本的であることを越えていた」と思うんですよね。彼が見ていたのは、欧州サッカーシーンであり世界のサッカーであるのは言うまでもないところですが、欧州の地で「日本人らしさを出して戦う」なんてことは考えてなかったと思うんです。結果として「日本人らしさ」がストロングポイントで評価されていたとしても、中田英寿自らがそれを意識してプレイするなんてことはなかったと思うわけで。むしろ中田英寿は欧州サッカー界で、日本人と意識されないように普通にプレイできることを目指していたという感じだったんでしょう。名波とのセリエAでの日本人対決とかも「日本人と騒ぐな」とコメントしていたように記憶してますが、要は「日本人と意識するな」ってことだったと解釈しているんですが、そのスタンスこそまさに西部氏が言うところの「日本化はスタートラインであって、それを越えたもの」であったと思うんですよね。

■実は日本的であることを越えていた?

で、もっと言えば、私はトルシエの時からジーコの時までの日本サッカー界の流れは、西部氏が言うところの「日本であることを越えよ」であったと思っているんです。海外へ積極的に移籍して「日本人でなく欧州人となれ」「欧州サッカーシーンと同化せよ」って感じであったと。なーんて言うのはウソというか言い過ぎで、「日本人でなく欧州人となれ」「欧州サッカーシーンと同化せよ」と考え実現できた選手は現実的には中田英寿以外にはほとんどいなかったわけで。ほとんどの選手が海外の地で「日本人らしく」プレイしようとして失敗してしまったわけです。

■欧州人や南米人を目指すのは愚の骨頂

で、迎えたドイツW杯で負け、中田英寿引退しオシム元監督が就任するわけですが、オシムがそこで提言したのは「欧州人や南米人を目指すのは愚の骨頂。日本人なら日本人らしく“日本人らしさ”で欧州や南米と勝負しよう」「カミカゼって知っとるけ? ありゃ、いい風だ」「海外から日本代表に招集されて、空港で欧州ブランドの服着てファッションショーするなんて、どうであろうか? そんじゃ水を運べないなぁ。エビアンじゃなくて水と言え! 横文字ばかり使うやつは日本人として風上にもおけないな。あとマフラー長いと怪我するって言ってんだろ!」「日本代表よりもローマでのスクデットが大事だなんて非国民じゃね? 日本人ならやっぱJリーグで地方財政のために働けよ。あと海外でマクド1人で行けるヤツは鬼畜米兵です。間違いない。1人で海外マクドは禁止。みんなでいっしょに行きなさい」ってことだったと思っているわけですが、どうでしょう? まぁ、これはあくまで私見で、かなり間違っているところもあると思いますが、兎にも角にも西部進じゃなく西部謙司氏の「日本」を超える日本サッカーへ―アジアカップ2007戦記』はかなりオススメです。ぜひ読んでみてください。

■コンセプトは変わりません?

ちなみに、この本を岡田新監督は読んだのでしょうか? もし読んでいたとしたら、どう感じたのでしょうか? 読んでないんだったら、ぜひ読んでほしいんですが…。

岡田 コンセプトは変わりません。人もボールも動くサッカー。日本人がこれから世界と戦う上である意味、ラグビーでもよく言いましたが、接近、展開、継続というようなコンセプトは変わらないと思っています。ボールと人が動いてできるだけコンタクトを避けた状態で、しかしボールに向かっていく。ディフェンスも待っているんじゃなくて、こちらからプレッシャーをかけていく。これは変わりません。
 ただ、僕がオシムさんのサッカーはできないと言ったのは、サッカーの内容がオシムさん以外、どんな人がやっても、変えようと思わなくても、変わらざるを得ないということです。http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/japan/kaiken/200712/at00015580.html

このインタビュー読む限り、西部氏の本読んでないなぁ。もし、読んでいてこの発言したなら、それはそれでスゴイのかもしれませんけど、西部氏が危惧する『「日本化」されたサッカーの限界』的な危機感を岡田監督にはぜひ持ってもらいたいです。ちなみに個人的には「ラグビーでもよく言いましたが、接近、展開、継続というようなコンセプトは変わらない」という岡田監督の発想がちょっと気になるというか、かなり危惧していたりするんですが、皆さんそうでもないですか?

■「ラグビー」を例に出して…

だって、「ラグビー」を例に出している時点でかなりヤバイでしょ。その単語が出ている時点で、『「日本」を超える日本サッカー』という考えはないんでしょうけど、「外国人監督のが言うことを聞く」とか「日本人の本当の良さは、日本人しか引き出せない」とか言われても、なんか論点が違うんですよね。

だが、岡田さんはこうも言う。「最終的に、日本人が世界のトップと互角に戦うレベルになったら、外国人では勝てないという気がしている。日本人の本当の良さは、日本人しか引き出せないように思う」。現日本代表のオシム監督は「日本を日本化する」と就任会見で述べた。恐らく2人の目指す方向性は似ている。岡田さんが、外国人には難しいと指摘する日本の良さを、オシム監督がどう引き出すのか。相当な関心を示しているはずだ。http://www.asahi.com/sports/column/TKY200709250257.html

まだまだ日本サッカー界で必要なのは「日本人でなく欧州人となれ」「欧州サッカーシーンと同化せよ」というコンセプトであって、本当のまがい物でない欧州化を取得することができれば、日本人らしさなんてものは嫌でもあとでついてくるって気がするんですが、そんな西欧カブレな考えはお嫌いですか? まぁ確かにイギリスで特にかわいくもなく尖がってもない「少年ナイフ」が人気だったのは我々日本人にはあまり理解できないことですし、あれよりもプリプリのがマシだったって言われればそうかもしれませんが。

■合宿って、なんか楽しそう

ってことで合宿メンバーが発表されたみたいですが、中盤の選手は変わってないみたいですね。現状のオシムの時のままで満足だからという感じなんでしょうか? それとも?? まぁ10年前、中田英寿という「日本人らしくない選手」をフィーチャーした岡田監督のことですから、きっと今回も「「日本」を超える日本サッカー」の足がかりを作ってくれることでしょう。足がかりをね。

サッカー日本代表に岡田武史新監督が就任してから初めてとなる代表候補メンバー33選手が11日、日本協会から発表され、Jリーグ1部(J1)を6年ぶりに制した鹿島から2度目の選出となるDF内田篤人に加え、DF岩政大樹、FW田代有三が入った。徳永悠平(FC東京)安田理大(G大阪)と合わせ、4人が初招集された。
 DF中沢佑二(横浜M)MF阿部勇樹(浦和)らオシム前監督時代の常連メンバーも順当に名を連ねた。中村俊輔(セルティック)高原直泰、稲本潤一(ともにフランクフルト)ら欧州組は招集されていない。
 代表候補選手は18日夜に集合し、19日に千葉県習志野市内で練習試合を行う。
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/japan/headlines/20071211-00000011-kyodo_sp-spo.html

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