セリエA「インテル対シエナ」戦超雑感 インテルの駄目なところ、モウリーニョのすごいところ

残念ながらハル対チェルシー戦は延期となってしまったので、代わりに『インテル対シエナ』戦と『アーセナル対エバートン戦』を観戦しました。本日は、そのうちインテル戦についての簡単な雑感を書いてみたいと思います。

昨年、インテル戦はもうあまり見ないと書きましたが、それは撤回。やっぱモウリーニョは好きだし、2月に欧州CLでチェルシーが対戦するということもあるので、機会があればインテルの試合を追っていくことにしました。というわけでシエナ戦をゴールシーンを中心に追っていきます。

■スタメン&フォーメーション

まずスタメンですが、GKジュリオ・セザル、DF右からマイコン、ルシオ、コルドバ、サネッティ、MFスタンコビッチ、モッタ、トップ下スナイデル、FW右からパンデフ、ミリート、クアレスマの「4-2-3-1」。シエナは省略。4-3-3かしら? FWには、もとボロのマッカローネの姿が。懐かしい。

エトーがアフリカ仕事、バロテッリが出場停止、カンビアッソ、ムンタリ、キブが怪我とベストメンバーが組めない感じのインテル。今期モウリーニョは「4-3-1-2」と「4-2-3-1」を併用している感じですが、この試合は「4-2-3-1」を採用していました。注目はラツィオから新加入のFWパンデフ。この試合では右サイドで出場してましたが、前線ならどこでもできるって感じなんでしょうか?

■前半:当たりは厳しくない?

というわけで前半。まず試合を見ていて気になったのが、中盤での当たりがプレミアリーグと比べるとやっぱ厳しくないこと。まぁプレミアが特殊なんでしょうが、選手がファウル気にせず「ガシガシとぶつかる」感じがあまりしないんですよね。もちろん厳しく当たるときは当たっていたと思いますが、印象的には「激しくプレスするよりも、スペースを消して相手の攻め手を塞ぐ」ってプレイが多い感じ。気候や選手のコンディションやモチベーションの影響もあったのかもしれませんが、そんな「両チームとも中盤の守備はそれほど厳しくないかな」ってのが、前半開始早々から先制ゴールくらいまでのファーストインプレッションでした。で、その「中盤の緩さ」が影響してか、シエナに先制ゴールが生まれます。

■シエナ先制!  インテルの中盤は何やっている?

前半18分。シエナがハーフウェイライン付近でボールを奪って、そのままカウンター。右サイドから中央マッカローネにつないで、ペネルティエリア正面当たりからマッカローネがそのまま豪快なミドルシュートをねじ込んでゴール。まさかのシエナ先制でした。というかインテルの守備がお粗末過ぎだなぁ。確かにマッカローネのシュートはすばらしかったけど、それ以上にインテルの中盤の守備のお粗末さが目に付きました。スタンコビッチとモッタの「戻って守備する意識」が皆無なんですよね。カウンターから「インテルの最終ラインの4人」対「マッカローネを含むシエナ攻撃3人」という図式になるんですが、インテルのDFの対処法は基本間違ってなかったと思いました。マッカローネに前を向かれてドリブルされているので、リトリートしてペナルティラインあたりまで下がるという守備の判断は間違ってなかったと思うんです。で、「DFのリトリート」に合わせて「中盤の選手が下がって戻って、ドリブラーであるマッカローネのケアしつつ、最終ラインをサポート」ってのが賢いやり方だと思うんですが、この試合のインテルの2人の中盤の選手にはそんな「DFをサポートする意識」がほとんど見られませんでした。まぁ、カウンター気味だったから戻れなかったところもあるのかもしれませんし、コンデョション的にイマイチだったんぼで戻れなかったのかもしれませんけど、もしこのような中盤の選手の怠慢プレイがインテルのデフォルトだとしたらチェルシー的にはうれしいなと。

■インテル同点:ミリートの動き出しはすごい

続いて前半24分。今度はインテルがカウンターから同点に追いつくことに。スナイデルの縦一本にミリートがうまく抜け出してペナルティエリア内に進入し、“デルピエロゾーン“的な位置からコースを狙ったGK泣かせのうまいシュートを決めてゴール。「スナイデルのパスのうまさ」と「ミリートのオフザボールの動きの凄さ&決定力」を改めて見せ付けられた感じのゴールでした。特にミリートの動きはすばらしいなと。「中に行くと見せかけて、外」というオフザボールの動きの鋭さはビューティフルですよ。で、その動きに合わせてピンポイントでパスを出せるスナイデルの技術もすごい。この2人にエトーを絡めた「インテルの2トップ+トップ下」の3人は、やっぱチェルシー的には脅威ですね。スナイデルにはミドルシュートもあるし、この3人だけで得点できちゃうってのがインテルの最大の武器なんでしょう。

■インテル2点目:スナイデルの飛び道具!

前半36分。インテルがスナイデルのFKで逆転。シエナの壁がイマイチだった気もするけど、それよりやっぱキックの精度がすばらしい。スナイデルは、この試合、もう1点FKから決めますが、彼のFKはチェルシー的にはやっぱ脅威です。バロテッリもFK蹴るみたいだけど、「近場はスナイデル」「ちょい遠目はバロテッリ」みたいな感じ?

■シエナ2点目:2列目からの飛び出しに対しては…

前半37分、すぐさまシエナが同点に。この試合、シエナは右サイドのフェレイラだったかな? 彼からかなりチャンスメイクしていたんだけど、ここでもそんな右サイドの突破からゴールが生まれます。決めたのはシエナ中盤のエクダル選手でしたが、ペナルティエリア内の中に絞っていたマイコンの後ろのスペースで“フリーでパスを受けてシュート”していたのが印象的でした。ここでも「シエナの2列目からの飛び出しに対して、インテルの中盤がノーマーク」だったのが印象的でしたが、SBのマイコンに擬似CBとして中に絞りFWのチェックさせながら、シエナの中盤の飛び出しに対しても対応させるのはちょっと無理な気がするんですが、そうでもないんですかね。

■後半:インテルの選手交代

後半。インテル選手交代。クアレスマ→サムエル。スタンコビッチ→アルナウトビッチ。サムエルが左SBに入り、サネッティが中盤。アルナウトビッチが前線。この交代シーンですが、後半1度スタンコビッチがそのままピッチに立つんですが怪我で即交代という感じだったので、もしかしたら当初、モウリーニョはサムエルをSBにした「4-3-1-2」への変更を考えていたのかも知れません。ですが、後半開始すぐにスタンコビッチが怪我して「4-2-3-1」へ戻したみたいな感じ?

■シエナ逆転:またしてもマッカローネ

後半20分。シエナが逆転。マッカローネがこの日2ゴール目のゴール。またしてもシエナが右サイドを突破してセンタリング→2列目というか中盤に隠れていたマッカローネが後方からペンルティエリア内へのオフザボールの動きを見せ、フリーでシュート。またしても「インテルの中盤はシエナの中盤の飛び出しに対してノーチェック」でした。というか3失点ともインテルの中盤の守備の怠慢が原因だね。

■モッタ交代

ここで、モッタがステファノビッチと交代。コンデョションを考慮しての交代か? それともプレイの怠慢さに対する戒めを込めての交代か?

後半43分、インテル同点。スナイデルFKがまたしても炸裂。ここで決めるメンタリティがすばらしい。ちなみに、このFKは「前線にターゲットマンとしてポジションチェンジしていたサムエル」がファウルともらってゲットしたものでした。

■インテル逆転:またしてもスナイデル

後半48分、インテル逆転。その前線にポジションチェンジしたサムエル」へ右サイドからパスをうまくつないで、ゴール正面からシュート。ちょいオフサイド気味でしたが、サムエルのFWばりのシュートがすばらしかった。で、このまま試合終了。

■まとめ「インテルの駄目なところ」「モウリーニョのすごいところ」

というわけで点の取り合いの末、インテルが4-3で勝利。「インテルの駄目なところ」と「モウリーニョのすごいところ」の両方が垣間見えた試合だったように見えました。まず「モウリーニョのすごいところ」ですが、こんなダメ試合でもきっちりと勝ち点3をゲットしてしまう勝者のメンタリティが健在なところですね。「サムエルを前線に」という策が功を奏するわけですが、ルシオでなくサムエルにしたところと、同点で満足せず「逆転を狙って同点後もサムエルを前に残した」ところは、やっぱモウリーニョならではかなと。

「そして同点弾が決まったとき、4~5秒ほどは、良い1ポイントだと思っていた。だが、まだ5分残されていて、私はサムエルを前線に残し、リスクを負うことに決めたんだ。そして、我々は勝利を手にしたんだよ」「スナイデル? 彼はファンタスティックだった。なぜサムエルを前線に残したか? もうストライカーはおらず、マテラッツィすらいない状態だったからね。それでサムエルを残したら、とてもうまくやってくれた。3点目となるフリーキックを獲得してくれたし、逆転弾を決めてくれたんだ」http://news.livedoor.com/article/detail/4541446/

「4~5秒ほどは1ポイントでいいと思っていた」と言ってますが、まだ行けるというその感覚がすばらしいなと。まぁ押せ押せの展開だったし、「もう1点行ける」って判断も難しくはなかったのかもしれませんが、それでもキッチリとシナリオ通りに勝利を手繰りよせてしまうその嗅覚はすごいなと。やっぱ、この「モウリーニョの采配の感覚」がチェルシー的には一番警戒しないといけないところですね。言うまでもないですが。次いで「インテルのダメだったところ」ですが、これは、今回のエントリーで何度も指摘している中盤の守備意識です。まぁカンビアッソが戻ればまた変わるのかもしれませんが、インテルの中盤が戻って守備する意識があまりないように感じたのは気になったところかなと。コンデョション不良という問題だけではない気もしますが、モウリーニョがこのあたりどう考えていて、チェルシー戦でそう修正してくるのかは1つのポイントになりそう。現状だと「4-3-1-2」にせよ「4-2-3-1」にせよ、インテルの中盤の守備人数があまり足りてないように見えるんですが、そこらも踏まえた修正をしてくるのかどうか? まぁチェルシーも同様に「中盤の守備」がポイントではあるんだけど、エシエンが戻れば「個の技術」でなんとなく修復できそうな分、こちらに分がありという感じかな?

■パンデフ

最後にパンデフについて。ミリート同様にオフザボールの動きと決定力がありそうなんで、インテルでもそこそこやりそうかな。というか、ミリート的なFW2枚集めたのは、モウリーニョインテルの新しいスタイル&戦略なんだろうか?

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恥ずかしながら、まだQティップ「カマール・ジ・アブストラクト」を聴けてない。
渋谷陽一先生も絶賛されている、この名盤を早く聴かないと。
Q-Tip - Barely In Love

カマール・ジ・アブストラクト
BMG JAPAN Inc.
2009-09-30
Qティップ

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